伝統の1戦「第143回天皇賞・春」(5月1日、芝3200メートル)で


中心視されるのは、“最強”といわれる現4歳世代。


GIウイナーの登場もあるが、特に注目されるのがGII連勝中のトゥザグローリーだ。


皐月賞をオルフェーヴルで制した池江寿厩舎の古馬のエース。


前2走ともケタ違いの勝ちっぷりを見せ、絶好の勢いで盾獲りに挑む。


 トゥザグローリーはデビューが3歳の2月と遅く、


4戦目のダービーはどうにか間に合った感じだったが、


それでもエイシンフラッシュから0秒5差の7着と能力の片鱗をのぞかせた。


当時の「完成すれば」という素質が開花し始めたのは、昨年の暮れからだ。


 中日新聞杯を勝ち中1週で臨んだ有馬記念でヴィクトワールピサ、


ブエナビスタと同タイム3着。


その強さは京都記念、日経賞でさらにレベルアップ。


 「本当に成長するのは4歳と言われていたとおり、惚れ惚れするような馬体になってきた。


そんな肉体面の成長がここ2走のレースぶりにもつながっているんだと思う」と、


父の池江郎元調教師から至宝を譲り受けた池江寿調教師が目を細める。


 21日はCWコースでラスト1F11秒6の切れ味を発揮し、


ロリンザーユーザーに半馬身先着。


「前半は折り合いに専念し、いい内容だった」と仕上がりも申し分ない。


 母がトゥザヴィクトリー(エリザベス女王杯V、ドバイワールドC2着)という超良血。


「距離は正直未知数だけど、何とか克服してほしいね。


前走のような勝ちっぷりができれば、世代のトップに立てたと言えるんじゃないかな」と、


トレーナーは自信満々でGIは勝って当然とばかり、力が入っている。