自主廃業を決めた菓子・食品製造販売「日東あられ新社」が


過去数年にわたり、年間1億~3億円台の赤字を出し、


親会社からの借入金に依存していたことが明らかとなった。


 民間信用調査会社によると、2007年3月期、同社の売上高は23億円で


年同期から2億円減る一方、赤字は1億9千万円と前年の5倍に拡大。


売り上げは伸び悩み、08~10年3月期の赤字も


3億2千万円、3億7千万円、1億8千万円と推移していたという。


 親会社の即席麺大手「サンヨー食品」(東京都港区)からの借入残高は


10年3月期で約35億円に膨らみ、返済が進まない状況だったようだ。


 日東あられ新社の前身「日東あられ」は1948年創業。


一時はあられの国内シェア20%を占めたが、粉飾決算が発覚して93年に経営陣が有罪判決を受けた。


 サンヨー食品傘下で新社として再出発したものの、ヒット商品を生み出せず、


売り上げは業界20位後半に低迷していた。工場統合などのリストラも行ったが功を奏さなかった。


 サンヨー食品は「最近の競争激化についていけなかった。


従業員の雇用は相談に乗りたいが、現状では何も決まっていない」と話している。