「上を向いて歩こう」。歌手・坂本九さんが幼少期に暮らしていた


笠間市の家の保存活動をしている「笠間九ちゃん会」が


東日本大震災後に、坂本九さんの代表曲のタイトルを紙に印刷して張り出した。


同会の小田部伸さん(42)は「この歌を思い出して元気になってほしい」とコメント。


 同会によると、坂本さんは1941年生まれで、2歳から小学1年まで


母の実家がある笠間市に疎開し、木造平屋の一軒家で暮らしていた。


縁側で母親のひざの上に乗り、星空を見上げていたという。


長い間、廃屋になっていたが、06年に市内の有志が同会を発足させ、一般向けに開放していた模様。


 今回の震災で、市内では約2130棟の家屋が倒壊し49人が軽傷を負った。


関東三大稲荷神社の「笠間稲荷神社」で鳥居が倒れ、名産「笠間焼」の窯元が被災したようだ。


 「笠間が沈んでいる」と感じた小田中さんが他のメンバーに声をかけて、


先月25日に坂本九さんの紙を張り出した。


小田中さんは「幸せは空の上に」という同曲の歌詞を引き合いに、


「どんな時でも上を向いていれば幸せはつかめると坂本さんが呼び掛けている気がする」とコメントを残した。