東京電力福島第1原発敷地内の土壌から放射性物質のプルトニウムが検出された問題で、
枝野幸男官房長官は29日午前の記者会見し「燃料棒から出ているのはほぼ間違いない。
一定程度、燃料棒が溶融したことを裏付けており、大変深刻だ」と述べ、敷地内のプルトニウム測定は
東電に任せ、政府は敷地外の周辺地域で測定を検討する考えを示した。
東電の武藤栄副社長は28日深夜の会見で「大変申し訳ない。
引き続きモニタリング(測定)する」と陳謝した。
東電によると採取した1、2号機の排気筒周辺など敷地内5カ所の土壌から
プルトニウム239、240を検出。このうち、2カ所で238が土壌1キログラムあたり、
0・54ベクレルと0・18ベクレルを検出した。
国内で通常検出される土壌の238は最大0・15ベクレルで、
今回の事故で放出された可能性が高いと指摘。ただ、「人体に影響はない」としている。
東電などは、深刻な原発危機の脱却に向けた復旧作業を予定通り続ける方針だ。
