東京電力福島第1原発3号機への放水作業を行った東京消防庁のハイパーレスキュー隊の第1陣が19日夜に帰京し、東京消防庁警防部長=ら3人が記者会見した。
佐藤総隊長は、隊員が受けた最大の放射線量が27ミリシーベルトだったと説明し「幸い隊員139人の安全を確保し、連続的で大量の水を注入するミッションを達成できた」と安堵の表情を見せていた。
現地では放水用の屈折放水塔車を、3号機の壁まで約2メートル、核燃料プールまで約50メートルの場所に止めて作業をしていたという。
高山幸夫・総括隊長(54)は原発敷地内で給水車と放水車の間約350メートルを、1本50メートル、重さ100キロのホース7本でつなぐ手作業を指揮した。
「見えない敵との戦い。いかに隊員を短い時間に安全に(作業をさせる)、というのが大変だった」と振り返った。
一番長く活動した隊員の作業時間は約1時間に及んだという。
また、佐藤総隊長は石原慎太郎都知事から派遣命令があった直後、妻に「これから福島原発に出動する」とメールし、妻から「日本の救世主になってください」と返信があったことを明らかにし「ゆっくり寝たいです」と話したという。
