福島第1原発1号機での爆発で、放射線医学総合研究所(放医研、千葉市)の「緊急被ばく医療支援チーム」(REMAT)が12日、福島県原子力災害対策センターに到着した。
REMATは、原発事故や放射性物質による被ばく事故が起きた場合、初期段階での医療を支援する専門チームとして昨年発足した。
実際に現地で活動するのは初めてだという。医師と看護師、放射線測定担当者の計3人が、自衛隊ヘリで福島県に到着した。
また放医研は、重篤な被ばく患者がいた場合、受け入れるための医師ら全員を緊急招集した。
厚生労働省や放医研によると、被ばく患者の緊急治療ができる福島県内の医療機関は6カ所。患者受け入れや応援態勢を準備している。
福島県によると、福島第一原発1号機の爆発事故で、避難を待っていた双葉総合病院の患者と職員、90人が被ばくした可能性があることがわかった。
双葉総合病院の患者60人と職員30人が避難しようと、双葉高校のグラウンドで、ヘリを待っていたときにおよそ3.5キロ離れた福島第一原子力発電所1号機で爆発があり、90人は病院に戻ったが保健所で検査した結果、3人が被ばくしていたことが分かった。
この3人は除染が必要なレベルで、ほかの患者や職員、入居者も全員検査するということで、90人全員が被ばくしている可能性があるという。
