私が私を殺した時 ② | アダルトチルドレン時々日記

アダルトチルドレン時々日記

機能不全の家族の中で育ち、その後遺症を人生上に色濃く残し、一般常識とまともな生活を知らず、悲観的なことを言いつつ能天気な性格でふらふら気ままに流転の人生を送っております。魂の病気と共存し狂気と正気を往ったり来たりする日常を徒然なるままに書き綴ります。


  こんな私でも、人の温かい心に触れると、何かが堰を切った様に溶けていくのを感じる時がある。 そんな時、決まって14歳の時の、あの例の光景が思い出される。

特に、人から好かれ始めるとあの例の光景が生々しく蘇ってくる。

闇から魔物が出てきて、私を再び闇に連れ戻そうとするような感覚・・・。


8歳の時、母が突然家出を始めた。何度となく家出をした。

確か私には弟もいた記憶があるが、父の暴力が酷かったので、小さい頃から怖くて祖父母のところで生活していた。 小さい頃しか一緒に住んだ記憶がないが、幸い小学校は同じだったのでよく会うことは出来た。


あの時、たった前まで・・・幸せだったと思っていた家庭が、ある日を境に音をたてて崩壊していった。


柔らかい土壌の上に建ったチンケな家の様な家族は、たまに大きな揺れがあると大きな損傷を被り、いつもいつも襲ってくる小さな群発地震で少しずつ、確実に崩れていった。




ところで・・・私は神様がいると思います。(特定の宗教はやってません)

何か大きな目に見えない力が働くことは感じます。それを神様と呼ばせていただくと・・・神様は私に独りで楽しむ独創性と、芸術に親しむ感性を与えてくださったんだと思うのです。


たった独り、亡骸の様に広がる家の中で、ぽつりと独り・・・絵を描いたり、紙粘土や木材で何かを創作していたり、音楽を聴いたり、ダンスを踊ったり、道具がなければボサーっと天井や柱の木目を見つめ・・・いろんな物語を作り上げていました。 独りでも幸せな時間を生み出すことが出来る、独り遊びのエキスパートだった気がします。もしそれがなかったら・・・どうなっていたのでしょう。



母が家出を始めた頃、ビートルズと出会い、のめり込む様にその音楽と生き方に惹かれていった。

英語が解らないから、歌詞カードを写経の如く書き写した。 どうにかしてそのものと一体化したかった。


その中に、解散後のジョン・レノンの歌で【Mother】というのがある。

一昨日から私の頭の中を流れて止まないので・・・はぐらかすのを止めて、歌詞を書いてみます。

今の心境はこんなものなんでしょう。。。  

やれやれ・・・またやっかいな過去の記憶が蘇ってきたもんだ。



Mother, you had me but I never had you    

I wanted you but you didn't want me

So I got to tell you

Goodbye goodbye


Father, youleft me but I never left you

I needed you but you didn't need me

So I just got to tell you

Goodbye goodbye


Children, don't do what I have done

I couldn't walk and I tried to run

So I just got to tell you

Goodbye goodbye


Mama don't go

Daddy come home




ママ 僕はあなたのものだったけど あなたは僕のものじゃなかった

僕はあなたを求めていたのに あなたは僕を求めてはいなかった

だから 僕はこういうんだ   Goodbye goodbye


パパ あなたは僕を捨てた 僕はあなたを捨てたりしなかったのに

僕にはあなたが必要だったのに あなたには僕なんか必要じゃなかった

だから 僕はこういうんだ   Goodbye goodbye


子供たちよ 僕のやったことを繰り返してはいけないよ

僕は歩くことも満足にできなかったのに 走ろうとしたのさ

だから 僕はこういうんだ   Goodbye goodbye