私のダンナは受験生なので、時々倫理や古典のお話をしてくれます。
昔の話は面白いですが、中でもえーっと驚いた話(フィクション)があるので、ご紹介します。
昔々、中国に混沌さんという帝王がいました。
彼にはなんと、目や耳、鼻、口といった感覚器官がありませんでした。
そこで、親切な人が、その7つの穴を開けてあげたのですが、混沌さんは残念ながら亡くなってしまったのです
これは、荘子という中国の思想家が書いた寓話です。
最初聞いた時は、なんという恐ろしい話かとビックリしました
荘子さんの言いたかったことは、倫理の資料集によればこんな感じです。(間違ってたらごめんなさい)
人間が「こうあるべき」と分別した善悪などの価値の差別は、人間にとっての相対的なものに過ぎない。
あるがままの実在の世界は、そのような人為的な差別や対立を超えたもので、本来、みんなひとしいものである。
混沌さんは、人間とは違う姿でも生きていたんだから、混沌さんは混沌さんのまま肯定して、愛することが無為自然の道だそうです。
私は荘子の思考を全部理解できたわけじゃないですけど、今の自分にあてはめて、なるほどなあって思ったんです。
今の私は、今まで描いてきた理想どおりの私ではないけど、こうして生きてる自分をそのまま肯定して、無理に変えなくていいんだなあって思いました