【欲張り】 / ほのぼの→シリアス思考及川






いつからだろうか。
こんなに何かを欲しがるようになったのは。

この人生の中で
こんなにも物欲が強かったことなんてないのに。




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「あ、大王様!」
「げ。及川さん・・・」
「やっほー★元気に変人コンビやってる~?」


向こう側から歩いてきたのは白地のジャージを着た
二人組だった。

大王様と呼ばれた男が話しかけてくる。


「こんなところで会うなんて偶然だね★」
「あ?お前、日向に会いに行くって俺まで引っ張ってきたんだろ。」
「岩ちゃん!それは言わないでよ!!恥ずかしいじゃん!!」



岩ちゃんと呼ばれる彼は、岩泉 一。
大王様こと及川 徹の幼馴染である。



「え、大王様俺に会いに来たんですか?」
「え・・・あ・・・うん★」


『『何の間だったんだろう・・・』』



「及川さん俺たち今から部活あるんですけど」
「そう、ならちびちゃんだけ連れていくね★」

「「は!?」」

「え。だから~。俺ちびちゃんに用事があるって言ったじゃん。」
「あの。だから俺今からぶかt「よーい・・・」

「え?」



「どぉおおーーーーん!!」


及川の大声とともに日向翔陽は拉致された。



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「はい、ちびちゃん♪」

生き生きとした表情で肉まんを手渡してくる。


『及川さんっていい人・・・・』


もふもふと渡された肉まんをほおばる。

「俺、部活あるのにこれじゃ、菅原さんに怒られちゃいますよ・・・」
「大丈夫だよ、俺が一緒に行ってあげるから♪」
「む~・・・・。まんまと乗せられてる感じがします。」
「へ~。ちびちゃんでもそういう風に感じれるんだね?」
「俺を何だと思ってるんですか、大王様は。・・・」


強引だったけど
二人になる時間を作ったものの
どうする・・・



「あれ?日向?」


突然かけられた声に敏感に反応するちびちゃん


「あ!菅原さん!!」

笑顔で手を振るちびちゃんを見て
心のどこかでモヤっとするものが溢れそうになる。


「あれ。なんで青城のセッターの人と一緒なんだべ?」
「いや、あの・・・「俺が連れ出したんだよ」

さわやかな笑顔とは裏腹に
少し悪戯っぽく笑って
日向を自分のほうへ抱き寄せる及川。


「ちびちゃんに会いたくてね~。部活前なのにごめんねぇ」


菅原も何かを感じたかのようにびくっとする。



「いえ、別に構いませんけど日向はうちの子なので、あまり頻繁にはやめていただけますか?」

物静かだが火花を散らすように
二人は対峙していた。

間に挟まれ、及川の腕の中でたじたじな日向。

『ど・・・どーしよう・・・。』




「まぁ、このまま拘束しっぱなしもちびちゃんに悪いからね。」


二人のにらみ合いは終わらない


「俺も部活あるからまた今度、肉まんおごってあげるね♪」

―― チュッ

そう言って自分の腕の中にいる日向にキスをした。

「「!?」」

『あ~その驚いた顔たまらないね・・・』



「じゃぁね、ちーびちゃん♪」



軽快に手を振りながら大王様は帰って行った




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「はぁ。俺のものになってくれないかな・・・。」



ほろりと漏れた独り言。
それと同時に常に笑顔な及川の表情も
真剣なものに変わる。


「翔陽・・・俺の為に飛んでよ・・・」





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いつからだろう。


こんなにも何かを愛したいと思ったのは。




こんなにも一つのものが欲しいと思ったのは。





END





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あとがき


えー。
欲しがる及川さんを書きたかったんです。

いつも岩ちゃんなので
俺の為に飛んでくれる鳥が欲しいという
願望を日向にぶつけました。


んー。
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