桃太郎 再び立つ



桃太郎が鬼ヶ島の閻魔を懲らしめてから6年の歳月が流れた。



鬼ヶ島地下 伐折羅王の間



伐折羅王とは閻魔でさえひれ伏すと言う鬼の王である。
伐折羅王は再び鬼たちを集めていた。
その中の一人、カルラは閻魔を許すよう進言していた。



6年前、桃太郎と潔く戦ったことにより罪には問われなかった閻魔だが、その後は愛や友情を鬼たちに説いていたのだ。
それは許すことはできないと伐折羅王。



閻魔はいかなる罰も受けるつもりだ。



「いつもながら潔い!」
伐折羅王はそう言うと地獄のさらに地下へと閻魔を落としてしまうのだった。



それを見ていたカルラは高笑いを上げながら伐折羅王に再び進言した。
「月のかぐや姫をこのままにしておいては鬼族にとってやっかいでは」と。



伐折羅王は「手を打たねばなるまい」と言い、カルラを月へと向かわせた。
そして息子のダイダ王子も同行させるのだった。



かくして、かぐや姫の住む月の宮殿に鬼族の魔の手が迫った。
知らせを聞いた桃太郎は、月の牛車に飛び乗り月の宮殿へと向かった。
新しい桃太郎の伝説はここから始まる。



月の宮殿に降り立つ桃太郎。



かぐや姫のもとに急ぐ桃太郎だったが、一人の鬼がその前に立ちふさがった。
カルラである。



カルラはいやらしい笑い声をあげると言った。
「伐折羅王様の第一王子で鬼神と呼ばれるダイダ王子が、自ら戦ってくださる」と。



そこへ現れたダイダ王子。
閻魔様を破った力を見定めると、桃太郎に襲い掛かって来た。



桃太郎の剣はダイダ王子には届かない。
それどころか桃太郎が習得していた術を吸い取ってしまう。



そして桃太郎が身に纏っていた最強の装備である勇気の剣や鎧などを弾き飛ばしてしまった。



ダイダ王子の圧倒的な力の前に、桃太郎はなすすべなく倒されてしまった。



桃太郎が持っていた月の水晶もダイダ王子によって砕かれ、その破片は四方八方へ飛び散ってしまう。



カルラはかぐや姫を見ると「人間が神とあがめるその力を鬼族のために使わせてもらう」と言い、かぐや姫を捕らえてしまうのだった。



ダイダ王子に敗れた桃太郎は、地上へ落とされてしまう。
桃太郎が落ちたのは旅立ちの村の近く。
空から落ちてきた桃太郎に気付いた村人たちは、桃太郎のもとに駆け寄った。



村人たちは、おじいさんとおばあさんの家に桃太郎を担ぎ込んだ。
しかし桃太郎はうなされるばかりで一向に目覚める様子はない。



そこへ都に住むスリの銀次が訪ねてきた。
銀次はかつて桃太郎によって改心された男だ。



おじいさんたちと共に桃太郎を見守る銀次。
その時、桃太郎はうっすらと目を開けた。



桃太郎はかぐや姫の救出のため、今にも飛び出していきそうだ。



そこへどこからともなく現れたのは天の仙人。
かつて桃太郎の旅の手助けをしてくれた仙人たちの一人だ。



傷ついた桃太郎を見た天の仙人は、「今度は誰も無理をしろとは言わぬ。鬼退治はあきらめい」と語り掛けた。



桃太郎は首を振った。
天の仙人は言った。
「ダイダ王子は術や体力は奪えたが、愛と勇気は奪えなかったようぢゃな」と。



そう言うと桃太郎の傷を癒やすのだった。



傷は癒えたが、力は奪われたまま。
銀次は旅の同行を申し出た。



桃太郎の新たな旅が始まる。
桃太郎はまず旅立ちの村に立ち寄った。



ここではダイダ王子に砕かれた月の水晶に関する情報が聞けた。
月の水晶はもともと8つの水晶から出来ていたらしい。



8つの水晶を集めた時、鬼もまだ知らぬ隠された力が発現するという。



村から出ると鬼たちが襲い掛かってくる。
力を失った今、最弱の赤鬼にすら苦戦する始末。



少しずつ力をつけていくしかないのだ。



時には雨の降ることもある。
天候によって強さが変わる敵もいる。
注意が必要だ。



失った術も再び習得しなおす必要がある。
力を示すことで術を授けてくれる仙人もいる。



旅立ってすぐ、お供えを要求する地蔵と出会った。
桃太郎はおにぎりをお供えした。



するとおにぎりは穴の中に転がって行ってしまう。
桃太郎もそれを追いかけた。



そこはネズミたちの村だった。
ここでも鬼たちは悪さをしているようだ。



その鬼とは両鉄。
戦いになるも桃太郎はこれをこらしめることができた。



鬼がいなくなったことにより、ネズミたちはおむすび村を再興することができた。
これで人々も安心して旅を続けることができるだろう。



ネズミの長は桃太郎にあるものを手渡した。
それは8つの水晶の一つ、新月の水晶だ。
村を作っているときに見つけたらしい。



おむすび村をあとにした桃太郎は松葉山へと来ていた。
ここでは大きな門が設置され、行く手を阻んでいる。
守りの鬼たちもいるようだ。



桃太郎はそれらを蹴散らしていく。



門を突破して山を登っていると、どこからか聞きなれた鳴き声が聞こえてきた。
どうやら中腹の洞窟から聞こえてくるようだ。



中に入ると、そこには大きな檻があった。
鬼の姿も見える。



檻に捕らわれていたのは、かつて一緒に旅をしたキジだった。
鬼はキジを食べようとしていたのだ。



そんなことをされてはたまらない。
桃太郎は覚えたての稲妻の術で鬼を懲らしめた。



救い出されたキジのキーコは再び旅のお供となるのだった。



山を越えたところで銀次は言った。
「これなら一人で旅を続けることができるでしょう」と。
そう言うと情報収集のため去って行った。



キーコと共に旅を続け、やって来たのは花咲か村。
村に入ると、あのカルラの笑い声が響き渡った。



カルラは村人たちが桜を楽しんでいることが許せない様子。
なんと桜の木に火を放ってしまった。



火は消えたが、辺り一面焼け野原となってしまう。
これを元に戻すには花咲かじいさんの力が必要だ。



桃太郎は花咲かじいさんの家へと急いだ。
しかしそこで待っていたのは鬼たちだった。
花咲かじいさんも捕らわれている。
人質がいては手出しができない。
桃太郎は鬼のいう事を聞くしかなかった。



桃太郎は水牢に捕らわれてしまった。
水が流れ落ちてくる水牢。
早く脱出しなければおぼれ死んでしまう。



次第に増えていく水かさ。
その時、奇妙なでっぱりを見つけた。
それは秘密の抜け穴の入り口だった。



抜け出した先で待っていたのはカルラとばっかんき。
カルラは桃太郎に勝てばこの村をやると、ばっかんきを差し向けてきた。



ばっかんきとの戦いが始まった。
ばっかんきの手下のさとりわっぱは、ばいりきの術を使い、ばっかんきの力を上げてしまう。
桃太郎はその攻撃を何とか受けきり、ばっかんきをこらしめることができた。



敗れたばっかんきに業を煮やしたカルラは、なんとばっかんきを殺してしまう。



しかも伐折羅王にはばっかんきは自害したと報告しろと部下たちに命令し、その場から姿を消した。



桃太郎は残されたばっかんきの亡骸を前に怒りに震えていた。
そこへ笛の音が響き渡る。
いつの間にか亡骸のそばに人が立っている。
その人物は悲しげな目でばっっかんきを見ると、現れた時と同じようにすっと姿を消してしまった。



一体何者だったのだろう。
しかし花咲かじいさんは無事に救出することができた。
花咲かじいさんは桜の木の前に立つと、灰を思いっきり振りまいた。



すると木々は力を取り戻し、元のようにきれいな花を咲かせていった。



そして桃太郎はイヌのポチと再会し、旅のお供とするのだった。



次に桃太郎が向かうのは金太郎の村。
そこへ向かう道中に訪れた音無しの洞窟で、サルを捕らえていた天賊鬼と遭遇する。
やはりカルラの差し金だった。



退屈しのぎにと襲い掛かってくる天賊鬼。
自分の力を過信した天賊鬼を桃太郎はあっという間にこらしめるのだった。



鬼から解放されたサルのモンタは、再び桃太郎のお供となった。



三匹をお供にした桃太郎は金太郎の村を目指した。
しかし行く手には暗雲が立ち込めている。
そこで桃太郎を待つのは一体何なのだろうか。


【第2夜】へ続く


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