私は、手術看護師になって11年?12年?になります。

その10余年で思うこと…

それは…

『ハグ』と『思い込み』は絶大なる効果があるということ!!



では、実例をあげてお話します☆



【内視鏡下副鼻腔手術(ESS)を日帰り全身麻酔で行った患者(Aさん)の場合】

術後、Aさんの両鼻腔内にはメロセル(水を吸って膨らむタンポンみたいなもの)が何本も詰められていました。
これは、止血の為に挿入しているのですが…
パンパンに詰められているため、鼻呼吸が全くできません。
(詰め具合は、医師の考えや患者さまの状態によって変わります)
なので、全身麻酔から目が覚めた時に軽いパニックを起こされる方が稀にいらっしゃいます。

Aさんも目が覚めてくるにつれ
過呼吸気味になり顎をガクガクと震えさせている状態になりました。
血圧、動脈血酸素飽和度(SpO2)、体温、顔色など特に問題はなし。
脈拍と呼吸回数は、ちょっと高いかな?
問いかけには、答えようとするものの慌てている感じがみられました。



そう。
これは、ちょっとしたパニック(´・ω・`)

そこで…

私「Aさん!目をしっかり開いて!
    そうです。
    私を見てください。
    まずは、ゆっくり息を吐きましょう。
    ふー…
    では、ゆっくり息を吸ってー…
    はい、吐いてー…
    (少し落ち着くまで、背中をさする)
    わかりますか?」
    
A   (頷く)

私「どこかお辛いですか?」

A   (首を横にふりながら、私の腕にしがみつく)
    
私「何か不安ですか?」

A   (ガクガク顎を震わせる)

私「お鼻が詰まっているので、お鼻で息はできません。
        けど、上手にお口で息できてますよ♪
        呼吸状態に問題はありません。
        血圧も体温も何も問題ありません。
        お顔の色も良いですよ♪
        唇も綺麗なお色です♪
        安心しても大丈夫ですよ♪」

A   (少し力を緩められる)

私   (Aさんの手を握り、背中をさすりながら
         そっと肩を抱く)

A   (呼吸が安定し、そのまま眠られる)

といった、やり取り(コミュニケーション)を行いました。



ポイントは…

少し低めの声
少し高めの声
話しかけることだと思います。
そして、ボディタッチの手はゆっくりソフトにリズミカルに!!

声の高低の理由は…
低めの声は、安心感や信頼感を与えやすく
高めの声は、明るさや元気さを与えやすいからです。
(極端に低い声や高い声は、不安感や威圧感、イライラ感や五月蝿さを与えてしまうので注意です!)

ボディタッチをゆっくりソフトにリズミカル(一定)にする理由は…
人間の感覚は、柱の角に足の小指をぶつける刺激よりも、優しく撫でられるような刺激の方が脳へ早く伝達されるからです。
また、リズミカル(一定)なボディタッチは安心や安らぎを与える効果があるのです。
赤ちゃんの身体をポンポンとして寝かしつける様子を想像してみてください♪
これと同じです!!
(小児の麻酔覚醒時におきる興奮も、このポンポンで収まることが多い気がします♪)


そして…

②の内容にも注目してください。
どうして安心しても良いのかを具体的に示しています。
また、顔色など誰が聞いてもわかりやすい基準を用いています。
(血圧や呼吸の状態を言われても、ピンと来ない人は多いものなのです。)
これが、意外に効果があるのです!!
極端な例をあげると…
いつも唇の色が白く、顔色が悪い人に対して
「今日はとっても顔色が良いですね♪
    唇の色も綺麗だし♪
    体調も良さそうに見えるけど…ご気分いかがですか??」
と声をかけると…
「今日はなんだか体調が良い気がするわ♪」
と答えられたり、実際に顔色が良くなったりすることがあります。

これが『思い込み効果』!!

そして!!

最後にもう1つ!!

それは…

そっと肩を抱くというハグ行為!!

私の経験上、老若男女7割ぐらいの方はこれで落ち着いてくださりますよ☆
(精神科や心療内科でも有用だったように思います。)
人の暖かみや包まれる感覚が、安心感を与えるんでしょうね(*´ー`*)



どうですか??

『ハグ』と『思い込み』!!


これは、
手術室看護だけでなく…
病棟看護だけでもなく…
全ての看護に当てはまることであって、
看護以外のことにも当てはまることだと思います。

不安に押し潰されそうな人がいたら…
パニックになっている人がいたら…
是非、抱きしめして、優しく声をかけてあげてくださいね(ノ´∀`*)

はぁー♪
『ハグ』と『思い込み』って絶大!!!!