青白い頬を伝う

一筋の涙

 

消え失せぬ

甘き痛み

 

貴方という形を

心に刻みつけた

 

爪痕

 

手を伸ばせば

鋭い爪先で

 

すべてを傷つけ

壊しゆく

 

凍りついた体

立ち止まる足

 

貴方の優しさで

溶かされてゆく

 

この痛みを和らげるのは

「時」という薬だけ…