疫学的統計頻度

2008年に行われた厚生労働省の患者調査によると、ある1日に統合失調症、またはそれに近い診断名で医療機関を受診している患者さんの数は25.3万人で、そのうち入院している人は18.7万人となっています。ここから推計した受診中の患者さんの総数は、約79.5万人と報告しています。では、受診していない人も含めて、統合失調症の人は国内にどのくらいいるのか、その実態については、日本ではこれまで十分な調査が行われていません。世界各国からの調査研究や報告をまとめると、生涯のうちに統合失調症にかかる人は人口の0.7%といわれ、生涯罹患率でみると0.3~2.0%と言われます。一般的に言われている生涯有病率は、約0.85%(120人に1人)、または1%前後とも言われています。また、ある一時点で統合失調症にかかっている人は人口の0.46%にあたり、時点有病率でみると0.19~1.0%といわれます。そして、1年間の新たな発症数は、人口10万人あたり15人(8~40人)くらいとされています。