冬がきらいだ。
容赦なく切りつける風にぴりぴりと耳の先が腹をたてている。
それでも何かに引かれるように、夜明け前の河川敷をごくゆっくりと歩いていく。
所謂「青空」とは違うけれど深く染まった青色がとてもキレイに感じた。
10分ほど歩いた辺りで芝生の堤防を小走りで下り降り、野球場のベンチに腰掛ける。
息は真っ白、寒さで肩をすくめて丸くなる。
ここで待っていれば、お天道様がもうじき僕を迎えにくるのだ。
そうだ、今僕は朝が来るのを待っている。
あんなに朝が来るのが嫌だったのが、確かに朝が来るのを待っている。
お天道様よ、なんなら僕が迎えに行こうか。