なんのことはない。
今日も1日嘘をついただけのこと。
そして嘘をついたことを後悔しながら、明日も嘘をつくだけのこと。
本当を言うのは、簡単なようで難しいようで。
でも簡単なようで、難しいのだ。
学校に宿題を忘れた日には嘘をついたものだ。
「やってはあるんですけど、机の上に忘れました。」
机の上にすらない宿題の紙は、なんの加工も加えられていないもらったままの紙切れだ。
どこかの偉い人が、今日も嘘をついたものだ。
「世界平和のために、私は今日も活動していくぞ」
なるほど。
さっき部下を見下し、暴言を吐いた真実は二度と語られることはない。
だから僕は、明日も1日嘘をつく。
それでいいのだ。
みんなそうなのだ。
やっぱり僕は嘘つきなのだ。