二回目にしてお久しぶりです。

滑舌わるおでございます。

 

 

 

今日は最近みたばかりの映画を紹介します。

 

 

 

まぁ最近って言っても、三日前くらいですけどね。

ブログ更新するのって大変!笑

 

 

 

さて、新コーナー!!

『滑舌わるおのこんな映画でDO?』

のはじまりはじまり!

 

 

 

(いま考えたんで、今後かわる可能性大です。)

 

 

 

紹介するのはこの映画!

 

 

 

《リリイ・シュシュのすべて》

 

監督・岩井俊二

 

 

 

どんな映画かをひとくちに言うと、

 

『イジメっことイジメられっこが、もしも同じ歌手を好きだったら?』

 

 

 

やですよねぇ、イジメって。

 

 

イジメっこに会うと胃がきゅってなるんですよねぇ。

 

 

そんで吐き気がして、憂鬱でぐったりして、

そこらへんにある柔らかいものをやたら触っちゃったりして。

 

 

 

そういうイジメられるときの気分が味わえる映画です。

 

 

ぼくはこの映画を観てる二時間半くらいのあいだ、

なんだかずっと不快で不快でしかたなくて、

すぐそばにいたミリオンズの人形を触りまくってました。

 

 

 

 

 

 

・・・・・・映画の話に戻ります。

 

 

ちなみにネタバレしないように、とかできないんで、

これから観る予定のひとは出直してくださいね。(笑)

 

 

 

イジメっこは高校デビューの、

ちょっといかれたイケメンです。

 

金持ちの家のおぼっちゃんだったんですけど、

家庭崩壊とともにおかしくなってしまいます。

 

 

 

一方のイジメられっこはふつう。

 

家柄も成績もふつう。

 

身長も顔もふつう。

 

ユーモアのセンスもふつう。

 

 

ただ音楽の趣味だけが、

ちょっとだけマニアック、という主人公です。

 

 

ふたりは元々、仲の良い友だちでした。

 

 

でも少しずつ格差がうまれていき、

気がついときには、れっきとした主従関係がうまれています。

 

 

ここらへんがなんともリアルで、

イジメあるあるだなぁって思います(笑)

 

 

そんなふたりはある日、

ネットの掲示板で二度目の出会いを果たします。

 

 

 

場所は主人公が運営する

リリィ・シュシュのファンのための掲示板。

 

 

イジメっこは主人公を尊敬して、

「今度のライブで会いましょう!」

的なことを言います。

 

 

そして当日、

主人公に刺されて死んでしまいます。

 

 

あらすじは大体そんな感じ。

 

 

 

題名にもなっている架空の歌手、リリィ・シュシュですが、

映画にはほとんどでてきません。

 

 

観客が知ることのできるのは、

掲示板で、ファンたちが語るリリィ・シュシュだけ。

 

 

そしてこの映画の一番のポイントはずばり、

このリリィ・シュシュのでっちあげかたにあります。

 

 

 

これが露骨すぎるほどに映画的なんです。

 

 

 

あらゆるフィクションに言えることですが、

観客は登場人物に会えない。

 

 

 

ただ登場人物の言動とか、

他の登場人物たちの評価から推測することしかできない。

 

 

 

それでいてときに、実在するどんな人間より、

その登場人物を愛してしまうことがある。

 

 

 

実際、映画ではまったく登場しないリリィ・シュシュですが、

観ているうちにどんなアーティストなのか、

なんとなく想像できてしまうから不思議です。

 

 

 

そこらへんは《桐島、部活やめるってよ》に似てますね。

 

 

観客に伝えられるのはあくまでも、

ファンからみたリリィ・シュシュでしかないのです。

 

 

 

もちろん人間にはいろんな面があります。

 

 

家族からみたリリィ

恋人からみたリリィ

同僚からみたリリィ

友達からみたリリィ

 

 

これはみんな別人のはずなんです。

 

 

でも映画で浮き出されるのはあくまでも、

ファンからみたリリィの一面だけ。

 

 

 

そのため、映画のなかでリリィは神格化されて、

絶対的な存在として君臨しています。

 

 

ここまでは《桐島、部活やめるってよ》にも言えることですね。

 

 

ただし、違うのはここから。

 

 

 

なんとイジメっこはリリィのファンであるにもかかわらず、

ときどき神であるはずのリリィを冒涜します。

 

 

主人公の持っていたリリィのCDを割ったり、

主人公の持っていたライブチケットを丸めて捨てたり・・・・・・

 

 

てかまず、主人公かわいそすぎますけどね。(笑)

 

 

 

イジメっこの動機が語られることはありませんが、

 

とにかく掲示板ではめっちゃ好きとか言ってるし、

ライブにも行くくらいだからファンに違いない。

 

 

 

それなのに絶対的な存在であるリリィを冒涜する。

 

 

うわ・・・・・・なんかこえぇ!

ってなります。

 

 

 

そうじゃなくてもこのイジメっこ、

イジメというレベルを超えてむちゃくちゃやるんです。

 

 

チャラ男を裸にして泥水で泳がせたり、

 

昔好きだった女の子を手下にレイプさせたり、

 

クラスメートに売春させて自殺に追い込んだり。

 

 

いやもう犯罪です!ふつうに犯罪です!!

学校くるのやめてほしいです。

 

 

なのに掲示板では主人公のことを慕って、

「もっとリリィのことを教えてください!」

なんて甘えちゃってます。

 

 

 

このギャップにぐっときちゃう女子もいるはず。

 

 

というか実際、一面的なリリィと比べて、

かなり魅力的でもある登場人物なんです。

 

 

とにかく混沌としていて、衝撃的で、

それでいてどこかに弱さがある。

 

 

そんな悪魔を、ふつうの高校生である主人公が殺しちゃうんです。

 

 

それもナイフであっさりと。

 

 

 

もうここで不快感はMAXです。

 

 

それまでイジメられっこ視点で感じていた不快感が、

今度はあべこべに罪悪感に変換されちゃうんです。

 

 

復讐を果たしたなんて達成感はなく、

ただ美しい芸術を破壊してしまったような残念な背徳感。

 

 

このシーンでゲロ吐くひとがいても、

僕は引いたりしないです。(多分)

 

 

 

そうして何ひとつ救いがないまま、

映画は終ってしまいます。

 

 

ラース・フォン・トリアーを彷彿とさせるような、

すごい絶望感でした。

 

 

 

なにより観客が最後まで理解できないのは、

主人公のことだったりするんです。

 

 

元イジメられっことして(小学生のときですが)、

共感すらしていた僕ですら、結局、

主人公がなにを考えているのかわかりませんでした。

 

 

 

でも、人間って本当はそういうもので、

そもそも自分のことだってよく分からない。

 

 

ただ他人からの評価だとか、

過去の言動だとかで推測しているにすぎない。

 

 

 

『役をもった空洞』にすぎないんですよね。

 

 

 

で、この空洞をほんとうに実感できるのが、

役を完全にわすれきったときだと思うんです。

 

 

 

僕が現実逃避する理由もそこにあったりします。

まぁ、くわしい話はまたの機会にして・・・・・・

 

 

 

長くなったので今日はこのへんで、

さいなら!

 

滑舌わるお、初めてのブログでございます。

もう、はりきりまくってます。やってやります!

 

 

 

どうせね、僕に興味なんてないでしょうから、

自己紹介はすっとばして、いきなり本題に入ります。

 

 

 

「現実逃避ってすばらしいよね!!」

 

 

 

これが言いたくてブログをはじめました。

これで目標達成。ありがとうございました。

 

 

・・・・・・と、言いたいところですが、

いやいや、もっと語らせてくださいよ。

 

 

 

そもそも現実逃避とひとくちに言っても、

人それぞれ、やり方があると思うんですよね。

 

 

 

このブログではおもに、

(僕なりの)現実逃避について紹介していきます。

 

 

 

これがもう、ほとんど哲学に近いので、

生半可な気持ちで読んだら理解できないと思います。

 

 

夏目漱石の『坊ちゃん』とかで寝ちゃうお子ちゃまには、

ちょっと難しい大人のブログです。

 

 

では、どんなことを書く予定なのか?

 

 

 

たとえば、現実逃避によるインフラだとか(嘘)

現実逃避でモテるには?だとか(嘘)

現実逃避とウ○コの類似点だとか(本当)

 

 

 

まぁ、あとは現実逃避におすすめな作品(映画、演劇、本などなど・・・)を

紹介できたらいいなぁ、と思います!

 

 

 

「今年こそ全力で現実逃避をしたい!」

「次の休み何してすごそう!」

「あぁもう!とにかくヒマだー!」

 

 

そんなときに、役立ったら光栄です。

 

 

 

では最後にかるく、

現実逃避におすすめの作品を・・・・・・

 

 

記念すべき第1回はずばり、

 

ドラマ『あまちゃん』です!

 

 

 

 

「おーい、ちょっと前だな!」

 

 

という突っ込みにも負けず、

まだ観ていない人のためにストーリーを要約すると、

 

 

 

『東京の地味な女子高生が田舎ではっちゃける話』

 

 

 

なんか解放感ありますよね、田舎って。

現実を忘れるのにうってつけですよね、田舎って。

 

 

そこに着眼点をおいた現実逃避的なドラマです。

 

 

ちなみに僕も、じつは現在進行形で観ています(笑)。

 

 

 

もともとはまったく興味なかったんですが、

本屋でたまたま『あまちゃん』の脚本をみつけて、

ぶ厚いわりに安かったんで買っちゃいました。

 

 

 

まず本を読みながら、

自分のなかで映像を想像します。

 

 

 

それから実際にドラマを観て、

想像との違いに驚きながらも感動する。

 

 

これおすすめです!

贅沢な気分になれますよ。

 

 

台詞の語調とか、間のとりかたとか、

カメラのアングルによって、

同じシーンがまったく別のものに見える。

 

 

「じぇじぇじぇ!」

「演出家ってかっけー!」

「おら、演出家になる!」

 

 

 

そんなことを言い出すあなたの姿が目に浮かびます。

 

 

あと、1話15分というお手軽感もうれしいです。

 

 

 

ぜひ北三陸のうつくしい海で、

クソみたいな現実を忘れちゃってくださいね。

 

 

それではまた次回。