引き続きアカウントの構造化の話です。
【Google広告の構造化】
Google広告で自動化が効率的に行われるよう、最適な設定を行う必要があります。そのためのアカウント構成の型としてある代表的な3つが、hagakure・MUGEN・GORINです。
■hagakure
hagakureは、1広告グループ内に複数キーワードを入れる構造のこと。
従来は1広告グループ1キーワードの設定により広告配信されていたため、手動で一つひとつをマッチする広告に当てはめて作っていく必要がありました。キーワードの振り分けも細かくしなければ、最適な広告が表示されない仕組みだったんですね。
<広告グループを細かく分けるデメリット>
・細かな調整が必要となり時間がかかる
・自動化に必要なデータが分散してしまい、機械学習がうまく機能しない
・管理が煩雑になる
こうしたデメリットがありましたが、近年はGoogle広告の学習機能が進化したことにより、広告配信が最適化され、細かく分けなくてもマッチする広告が表示される仕組みになっています。
細かく広告グループを分けるのはとにかく手間が掛かるもの。修正が発生した際の管理も大変です。hagakureのアカウント構造はその手間がなくなるので積極的に取り入れていくべきということですね。
■GORIN
hagakureの登場から約2年が経ち、登場したのがGORINの概念。
「ユーザーが求めた情報を正しく、適切なタイミングで届ける」というのが基本の考え方です。
GORINは以下の5つの要素で考えられています。
・アカウント構成
これはhagakureの考え方と同様です。構成をシンプルにするというもの。
・リーチ
リーチは、「検索パートナー」への配信と「インプレッションシェア損失の防止」の2軸があります。
検索パートナーでは、biglobeをはじめとするさまざまなサイトへ配信がされるため、積極的に利用していきましょうという考え方です。
また、インプレッションシェア損失(予算)が出ないよう、適切なユーザーへ漏れなく配信させようという考え方です。
・ターゲティング
リーチを広げても、全く関心のないユーザーにばかり配信されてしまっては意味がありません。そのため、少しでも関心の高いユーザーへ無駄なく配信できるようターゲティングを最適化しようという考え方です。
主に、RLSA(検索連動型広告向けリマーケティングリスト)、DSA(動的検索広告)の2つが取り入れられます。
RLSAは、一度サイトに訪れたユーザーに対して入札単価を強めるなどの設定を自動に行える機能。サイトを訪れたことのあるユーザーは通常よりもCVが出やすいため、たとえば自動的に+20%などの入札単価調整が行われます。反対に、一度訪れたものの既にCVしているユーザーは-100%に自動調整し広告が配信されないようにする、といった機能もあります。
DSAは、キーワードやURLを指定すると、その内容をもとに自動でクリエイティブが作成される機能。以前までは精度がかなり低かったものの、近年では自動化の技術も進み実用化できるくらいまで精度も上がってきているようです。(私自身は使ったことがないため、どれくらいの精度かはわかりませんが…。今度試してみようと思います)
・広告フォーマット
TD(広告のタイトルと説明文)、広告オプションに関する考え方です。
複数設定したTDのうち、より設定の目標に近い成果が出るものが選ばれるようになります。たとえば、クリック最大化にした場合は、よりクリックがされやすいクリエイティブが選ばれるといった仕組みです。
また、広告設定時には広告オプションの設定がありますが、これを合わせて設定しましょうという方針です。広告オプションは主に、サイトリンク・コールアウト・構造化スニペットなど。
これらを設定することで、TD以外の付随情報を一緒に表示することができ、広告の専有面積を増やせるといったメリットもあります。
・効果測定
広告を配信するにあたっては、どんな目的で広告を配信するのかを決めることが大事。たとえば、認知ならインプレッションシェア数、売上ならコンバージョン数など。目標単価が正確に定まっているならコンバージョン単価目標の設定が必要です。
このように、効果測定のため適切なKPIを設定しようという考え方です。
これらを踏まえて、GORINでは以下を設定する必要があります。
∟広告ローテーションの設定を最適化に
∟広告オプションの設定
∟自動入札機能を使用
∟RLSAの設定
∟検索パートナーへの配信設定をオンに
■MUGEN
MUGENはGORINの次に登場した新たな検索広告の指針。
hagakureとGORINは、広告設定をシンプルにして手間を軽減するといった効率化の目的も大きいですが、MUGENの主な目的はスケール化です。
「価値あるインプレッションの拡大」を目指す施策で、概要は以下の3つ。
・入札戦略(DDA、スマート自動入札(目標インプレッションシェア・クリック数の最大化))
・リーチ(DSA(部分一致KW))
・広告品質(レスポンシブ検索広告、DSA(広告カスタマイザなど))
今より更なる拡大を目指す場合に適用すべき指針であり、刈り取りではなく潜在層へのアプローチが目的です。そのため、現状でまだ結果が出ていない時点での導入は時期尚早ともいえるかもしれません。
現時点で売上がきちんと取れていて、もっと多くのユーザーへ届けたい、といった場合に導入するべき施策ということですね。
リスティング広告をさらに効率良く結果を出すためには、自動化を上手に使っての運用が欠かせません。
…ということなので、hagakure・GORIN・MUGENの考え方をもとに、広告設定を見直す必要がありそうです。