皺64

家事と仕事

女性が活躍する社会になってから結構経ちますが、

いまだに家事をする女性・母親と、仕事をする男・父親の

どちらが大変か論争は、線香花火から打ち上げ花火まである大容量花火パックのごとくあらゆる家庭で、

それぞれの火力で燃えており、もう夏も終わると言うのに

在庫飽和状態です。どちらも大変なので私がどちら派とか

偏った意見はないです。若干妻のが大変だろうなとは

思いますが。

働いている男は世間はこうだという情報と、仕事の

ストレスなどから専業主婦を軽視する傾向があります。

世間では働きながら家事をする方もいらっしゃる。

イメージは午前中の家事が終わったらごろごろ

テレビを観ているといったところでしょうか。

しかし実情は家庭によって違うのだから周囲どうこうでは

なく、家庭視点で考えるべきです。

特に子供がいる家庭で、働いている夫は小学校や幼稚園の

行事や提出物についてどこまで把握しているでしょうか。

引き落とされる金額は？そのための手続きは？

バザーがあれば忙しい間をぬったり、子供を寝かしつけた

後に商品を作らないといけない。

行事の写真販売があれば、幼稚園にいって子供の写真を

見ないといけない。ストレスの溜まるママ友との

付き合いは、休日のある職場関係より断続的に続く。

朝弁当が必要な家庭では、どんなに子供が夜泣きして

寝れなくても朝早く起きなければならない。

その疲労で昼休めば小言を言われる。

動けなくて家事をやれなければ怠慢と言われる。

主婦の労働時間は36協定違反なほど長い。

自由な時間がある、工夫すれば時間作れると

思われがちですが、子供がいる（特に小さな）場合、

自由なのは子供で、好きなことに注ぐ時間はなく、

そうこうしてる間に家事の時間がやって来ます。

私の場合は、この自分の時間が無いと言う点が

精神的に苦痛ではないかと思ってます。

子供と過ごせるから良いじゃないか、

子供が嫌いなんかと言う見当違いも甚だしい、

自己防衛の為の正論もあると思います。

それはブーメランで、帰って疲れた疲れた言って

スマホをいじり出す暇があれば、子供と遊んであげて。

子供が可愛くないの？となるでしょう。

反面、夫としては働いている。夫が職場でどんな

人たちに囲まれてどんな仕事をしているかは、

夫がどんな家事や行事の準備があるかを

知らないくらい妻も知らないと思います。

残業したりヘマして怒られたり、

この仕事をいつまで繰り返すのか、逃げ出したいが

家族を支えなければ！と踏ん張る。

スポーツの試合でしゃにむに動いて、試合が

終わったときの開放感。

明日に備えて身体も心も安寧に溶かしたい。

一日頑張ったんだ、家でくらい酒でも食らって

のんびりしたい。コンディションやモチベーションを

維持するためには仕事のことを考えない楽しいことを

したい。これだけ働いても小遣いもない（少ない）、

ジュース買うのも迷う。いつになればどっしり

軽銭を持って好きなものを買えるのか。

子供達のお菓子や昼の外食やおもちゃを見て、

子供達の笑顔に微笑みつつも、脳内で算盤を弾く。

年頃の娘に風呂や洗濯を別にしてとせがまれ、

臭い臭いと言われる。ふざけるな、

そりゃあ身の回りのことをしてくれたのは

お母さんだろうが、暮らせるのは俺の稼いだ

お金のおかげだろ、それでここまでのんびり

成長できたんだろう。思いやりを持て。

と、思う人も多いのかも。

（うちのチビは小さいのでまだそこに至ってませんが）

ひとりで子供を育ててるシングルマザーも

いらっしゃいます。

本当に苦しくて長い戦いだと思います。

「子供達を養ってく、子供達の未来のための今」と「子供達ともっと一緒にいたい、思い出を作りたいの今」

の両立の困難な理想のなか、もがき苦しんでいる。

シングルマザーは働きながら子育てしてんだから

お前もそうしろよと言う心無い口撃は、

そう言った、未完成の理想を追いかけている

シングルマザーにも失礼だと思います。

夫婦は唯一血の繋がりのない家族で、

バックボーンの違いで価値観も違います。

それぞれの人生の苦労を完全に汲み取ることは

出来ません。円満な夫婦でもお互いがシチュエーションで

引いたり妥協して和を保っています。

コールセンターでクレームへの応対は

昼過ぎに掛けると言う決まりがありました。

空腹は人を苛立たせるので、

こちらの話を聞いてもらえません。

感情まかせに苦情を言うと、どんどん文句をいうことを

優先して本題に入れません。そして、用意した

こちらからの妥協案を伝える前に電話を切り、

文字通りシャットダウンします。

つまり、文句と文句では喧嘩にしかならない。

お互いに冷静に一歩ずつ話さなければ、

何も解決しないわけです。

例えば、よく見るのは皿洗いだけして手伝っている

気になっている夫がムカつく。ゴミ出すだけで

誇らしげな夫がムカつく。

そりゃそうですよね。

いや、燃えるゴミしか出さんのかいとか、

シンクと三角コーナーは洗わんのかいとか、

今それはいいから子供の面倒見てとか、

不満は尽きないと思います。

それを冷めて「ありがと」と言うより、

「うわー助かる、じゃあ悪いけどコバエ出たら

嫌だからシンクと三角コーナーもお願いできる？」

「マジ神」とおだてたら、それだけしていた

夫には少しばかりは手伝いしたい、褒められたいと

思うところがあるので、次からはそこまで

してくれる可能性も出ます。

下手に出るのが嫌だ、私はいつもしてるのに

何でご機嫌とらないといけないの？と反感を

覚える方も多いでしょう。しかし、冷静に考えて

見てください。馬鹿を褒めて操るだけで仕事が

少し減るんですよ。

コップ先洗って、そこに箸とか長いものさして、

嵩張るから先に水洗いして、お皿ゾーン、

終わったら油を移して調理器具洗って、

ああ、くそ水筒、めんど。げ、テーブルにまだ

コップあんじゃん。いや、今弁当箱かよ、

セーフじゃねえよ。アウトオブアウトだろ。

くそ、プラスチックとか幼児用の皿は

一回じゃ油落ちねえよくそ。

が、魔法の心無い一言でなくなると考えれば、

押し殺した不満や、押し出た喧嘩での我慢より

よくないですか。それでもプライドが許さない人も

いるでしょうが、プライドで時間は買えません。

「これしとけば小言もないだろう」と言う夫にも

「これしとくこと」のハードルを徐々に上げれば

黙ってすると思います。

話が少しそれましたが、感情的にならず、

お互いの日々の暮らしのサイクルを、

言い出した方が相手のサイクルや仕事内容を

聞いて、自分のサイクルを話せば、

お互いの何がどれだけ大変かの照合が出来ます。

自分のサイクルから話すと「ただの私忙しいアピールね」

となるので、「何かめっちゃいつも汗だくで帰るけど

どんな仕事してるん？」とかで切り出して、

「はい、家を出ました、」と説明させると

偏屈な夫でないかぎりは自分のサイクルを知りたがってる

俺にも興味あんのな、よっしゃ俺のサイクル教えてたるわ

となり、得意げに話すと思います。話の中の彼が

帰宅したら、「時は遡り同時刻のワタシ」的な

（こんなふざけた感じではあれですが）感じで

自分のサイクルを話す。そこで遮ったり

話題を変えようとする夫はもう終わってるので、

もうそこからはゴング鳴らして意図を暴露しつつ

自分のサイクルをあげつらねれば良いです。

喧嘩や怒られたことはなかなか忘れないもので、

社会で働いている労働者は怒られたことを知識に

変えて生きることが染み付いているので、

相手のことを聞いてジャブ打って怒り散らすと

カウンターが決まり、労働脳とかした夫に

妻のサイクルは刻まれるのではないかと。

チェンソーマンに思いやりの悪魔を食べられない

限りは全夫に思いやりが備わっていないわけはないので、

妻のサイクルを聞いたら、「じゃあこのコレコレは俺がやるようにするよ」と言うイケメンはそうそういませんが、「じゃあまあ出来るかぎり協力するよ」と、逃げ出したいので綺麗事を言いだしたら及第点です。テアトルアカデミーのオーディションの始まりです。

「え、わあ嬉しい。え？ホント？（感謝されて嫌な男はいない、我慢です）じゃあこれとこれこのタイミングで

お願いできる？（労働者は具体的な指示をお願いと言われるとやる可能性が高い、その程度やれよと言う言葉は我慢です）○○ちゃん/くん、パパとお風呂入りたいっていってたから早く帰った日は入ってくれる？（子供の髪を乾かしたり着替えさせるあの無意味に長い時間を消せます。）

わー助かる（私はいつもやってるけどね、は我慢）」

的な流れで適度にタスクをかせましょう。

それでも「何で俺がそこまで」となれば、

怒り散らしましょう。

平和解決、喧嘩や今後のストレスを考えると

裏工作も効果的だと思います。

話し合いでも裏工作も通用しない夫は

もう無理です。将来、その苦労をわかってきた

娘にせいぜい嫌われろと哀れみましょう。

何か、当初掲げたテーマとずれたと言うか、

完全に妻サイドについてしまいましたが、

家事も仕事もどちらも大変で、

ぶつかり合うなら話し合いからぶつかるほうが

理解は少しでも伝わると良う考えでした。

ちなみに私は夫の立場ですが、娘が生まれる前、

結婚してまもなく一時期心を病み、休職してるとき

妻が働きに出てご飯以外の家事（ご飯が大変なんだよと

お叱りもあるでしょうが）をやっていたので、

ある程度、主婦として生活している方の

気持ちはわかります。ご飯を作らない、つくっても

生粋の不器用なので夕方とりかかって食べるのが

21時過ぎることが頻発したので、ご飯は勝手に

切りました。せめてもの償いで皿を洗うのが

今日に至るまでのバックボーンとなってます。

昼から夜勤務で寝静まった自宅に帰り

皿が溜まっていたら、この後好きなことをすることが

ご褒美だと思ってやるようにして、ゴミ出しまで

セットにしているので、家事という認識はない

ですし、掃除機も綺麗になったビフォーアフターが

楽しいのでやります。

ただ、時々は遊び疲れて何もせずに寝ている

状態を見ると、これは明日やってねと

そのままにすることもあります。

俺は仕事をしてきた、これは君の仕事でしょと、

これまで述べてきた考えと真逆なことを

思ってしまうこともあります。

人間だもの。　

ちなみにだいぶ前に書きましたが、わたしは

イクメンと言う言葉が嫌いです。

イクウーマンと言う言葉はないのに

一緒に育児はするものなのに、

ちょっと育児した気になって

調子のんなと思ってたからです。

それは今も感じてます。

お互いに尊ぶことが大事なんでしょうね。

「夫婦」と漢字でも横に並んでいるものなのだから

お互いにバックアップしないとどちらのタイヤが

かけても家族は走れないのですから。

「俺が稼いだ金」だったら責任持って「俺」が

食材、教材、子供用品買って、｢稼いだ金」で

買った「俺」が生活回せ。

「それがお前の仕事」だったら給料よこせ。

コンサルタント代支払えと思うでしょう。

「俺」が何のために稼いでいるのか考えろ。

好きに使っていい金のために稼いでいるんなら

衣食住「俺の稼いだ俺の金」で用意して1人で暮らせ

と思いますね。「俺」の立場でも。

家族は同じ生活の中にいるものなので、

役割分担なんてあるようで無いもの。

手伝ってやる、もっと働いてこいの何と

他人行儀なことでしょう。

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