子供は5才までに脳が確立する。

米アリゾナ州立大学教育心理学臨床学準教授ジル・スタム氏は、子どもの脳の発達に新たな方向性を示す機関にて最先端の脳神経科学を育児に活用するための研究をしています。

ジル・スタム氏の著書『子供の脳は5歳までに準備しなさい』では、子どもの脳の成長を学び、賢く育てるための52の方法が紹介されています。

なぜ5歳までの時期が重要かというと、脳領域のうち、基本的な生命維持機能を制御する脳幹と、絆の形成と密接な関係がある辺緑系(へいえんけい/人間の脳で情動の表出、意欲、そして記憶や自律神経活動に関与している複数の構造物の総称)は、生後5年でほぼ完全にできあがると言われています。

一つは、自分(お子さん)より大事なものがある??と子供に認識させない努力が母親には必要です。例えば、親がスマートデバイスばかりにきをとられている環境を例にとってお話します。お子さんと一緒にテレビに夢中になっている時間も、食事をしている時間であっても、母親の側にスマートデバイスがあること、それは子供にとって自分とのつながりを断たれたと感じてしまうのです。この場合、子供は迷子になっている、もしくは置いてきぼりにされている状態と言えます。

2つ目は、お母さんは同じ本を読むことに飽きていないか??です。実はそうではなく、子供は自然に案記述を養っているのです。何度も読むことで、子供は本の中身を暗記します。なので、行を間違えたり、字を間違えると、「ちがう」と子供は言います。
同じ本を読む子供への読み聞かせという作業は、脳の活性化と暗記を習得する大事な作業となります。

3つ目は、私も最近は言わないように努めていますが(笑)、頭良いね~とか天才とか、賢いね~という評価の言葉です。よく「家の子天才」という親御さんがいますが、 いつも頭の良さを褒められる子どもは、新しいことに挑戦したがらなくなる傾向があるそうです。自分が賢いと思い続けると、その自己イメージを危険にさらす恐れがある時に拒否してしまうのです。なので、そういう子が「あんたバカだね~」と言われると拒否反応を起こして、対人恐怖症に向かったり、物事をやってうまくいかなかった場合は、自分の責任としか考えられず、やり遂げるには、もっと時間や周りの助けが必要だったとは思わないとのこと。頼る!!という大切な事を学べなく傾向があります。

4つ目は、家族と一緒にいる時間を大切にすること。過去の写真をみんなで見たり、最近は動画が多いかもしれません。お子さんと一緒の空間を認識させてあげてください。

おこさんの為に、今、何が出来るのか?? 子育ての根幹はここに尽きると思います。
では、今の日本ジュニアスポーツ体系はどうなのか??? 
そうです、都道府県はみな同じで「選抜システム」です。
現在の日本において、この種の選抜システムは評価しづらいものです。

つまりデータを取ってもあてにならない。なぜなら、子供は日々変化するものだからです。
日本のスポーツはノックアウト方式です。

競争させて這い上がったものを№1と評価しています。
私が長年スポーツ環境の中で解ったことは、選ばれた子供達の大多数が早熟であるがゆえの高身長、高体重をもっていることの有利性が働いていての好成績であるにすぎません。
大多数の「選抜」に選ばれた選手は、年を重ねるごとに平凡な成績の選手になっていくことをここに記しておきます。

日本が目指すことは、まず人口を増やすこと。働き方改革は、その1つなのかもしれません。

そしてスポーツ競技人口を増やすことです。

単一スポーツ活動ではなく、多種目の活動が絶対に必要なのです。そこからスーパースターが誕生するのです。
日本のスポーツ選手が海外へいったとき、こんな事を言われたことはありませんか??
「君のカラダはボロボロじゃないか??」つまり、一番活躍する年代でその肉体は故障だらけだ?!ということです。

スポーツは楽しむことが原則です。小学生の時代から、週6回も練習をさせ、高校生などが行っていた2部練習(午前と午後や場所を変えて練習を継続)、全国大会目指せ!!と大人がやるハードトレーニングの真似事をする。
そして中学生はさらに筋力を鍛えるといって筋トレをする。

高校へ行ってフィジカルなトレーニングをする頃には靱帯を損傷するお子さんも多く、関節が弱くなり、レースを途中棄権してしまうものです。
つまり、アスリートをフィールドから追いやってしまう指導法がいまもって存在するのです。

スポーツは怪我がつきも??という言葉は指導者の言い訳で(笑)、ジュニアスポーツは怪我をさせない練習内容を考えることがコーチングの努めです。
すぐ結果を求めてしまう大人の感情を子供の世界に求めないことです。
これからのジュニアスポーツは「Long-term athlete training」(ロングタイム アスリートトレーニング)=長期にわたるアスリート育成です。
私達はそれを2015年から取り組み始めました。

日本サッカー協会が提示している7つのジュニアスポーツの心得には、
1.子供のスポーツは「遊び」であり、それは「楽しく」なくてはなりません
2.子供のスポーツで最も大切な事は、友達と一緒にプレーする事です
3.すべての子供に同じ時間プレーさせてあげて下さい!
4.子供達に勝ちと負けの両方を学ばせて下さい
5.対外試合よりも、クラブでの練習を!
6.子供のスポーツバラエティに富んだ活動が大切!
7.子供にとっての「楽しいスポーツ」に一緒に作りあげていきましょう!
と、あります。サッカーだけでない素晴らしい指針だと思います。
ですが、これに真剣に取り組んでいる指導者が何人いるのでしょうか??

こんな練習なら勝てない??という指導者はいませんか??
未来の大切な子供達の育成を、1人の理想郷に乗せてはいけません。

下の図は「スキャモンの発育曲線」です。どの年代にどんな能力が発達するのかをグラフ化したものです。このグラフを見ると、子どもの神経は5-6歳まで急激に発達し、大人の80%にまで達していることが分かります。
12歳では神経系の発達はほぼ100%で大人と同じです。

つまり、あなたの今の運動神経も10-12歳の時につくられたものであると言えます。
この時期にさまざまな動作を経験することで、脳が刺激され、運動神経も発達していきます。

(参照:白石豊他「どの子ものびる運動神経」かもがわ出版)

子供には即座の習得というものがあります。見よう見まねですぐできてしまうこと、それを「ゴールデンエイジ」といいます。
ゴールデンエイジ期の子どもは、初めてチャレンジする動作でも、手本を見ただけでできてしまうことがあります。
大人は、動く前に動作を理性で理解し分析しようとします。
「足の位置は・・・」「ひじは・・・」「タイミングは・・・」。まず考えてから動きます。
これに対して子供は、パッと見た直感だけで動きのコツをつかみ、その動作を習得してしまいます。

ストリートハンドボールが子供にはスッと入り理解ができても、大人にはなかなか理解できないのは、分析ばかりする大人の脳がそれを邪魔しているからかもしれません。


(参照:宮下充正「子どものスポーツ医学」南江堂)

スポーツは楽しむことから全てが広がります。
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