次のような子はどんな子だろう。
成績はそこそこ良く、運動も標準的、静かで大人しくて、悪ふざけはしない。
少なくとも私は、紛うことなき「いい子」だと思う。いい子の定義なんて人によって違うけど。
でもこれって、大人(と一括りにするのも良くないと思うけど)の思ういい子とは違う気がする。
この子には子どもらしさ、若々しさがない。
ノリが悪くて、自分の殻に閉じこもってて、つまらないジミ子。
小学生の頃に言われた悪口はいっぱいあるけど、いまだに忘れられないものがいくつかある。
そのうちの一つは、どういうシチュエーションだったかは忘れたけど、何か悪戯的なものをしようと話してた人達の方から聞こえてきた。
「〇〇ちゃんはしないでしょ。"いい子"なんだから。」
いい子でいることは悪いこと。
もっとはっちゃけて、自己開示して、親にも先生にも友達にも、大きな声で構って構ってしないと。
子供だけじゃない、大きくなったって、人とうまくやるためにはぶっ飛んだ発言、面白い行動をしないと。
そして他人のアホな言動にノってゲラゲラ笑わないと。
以前のブログの内容にも重なるけど、きっと母だってそっちの子の方が好きだ。
でも何年経っても、何人に嫌われても、結局いい子の殻は破れなかった。
さて、現在私は大学生、実家も出て気の合う仲間も見つけて、先日卒業旅行の計画をなんやかんやしていた。
海外にもよく行く旅慣れてる数人と、せいぜい国内旅行に年数回行くくらいの数人の、7人くらいの旅行。
旅慣れてる人達がぶっ飛んだ計画を話し出して、なぜかみんなで話が飛躍し、どんどんあらぬ方向に行ってケラケラ笑うオモシロ空間。
流石に私は言った。
「いやいや、もっと普通に行こうよー」
すると1人がこのような反応をしてくれた。
「〇〇はいつもストッパーになってくれる」
発言した本人は大した意味なんて込めてなかったのだろう。
でもなんだか、私の奥でその一言がじん、と沁みた。
私はノリの良さも持ち合わせていなければ、笑いをとることなんてないし、他人のボケに乗っかるのも突っ込むのも下手だし。
つまんなくて、目立ちたがらず自分の殻にこもってて。
でも、ストッパーになれるんだ。
この役割がいい場面ばかりじゃないけど、こういう立ち位置もあるのかも。
このままでいいのかもしれない。
いい子でいてもいいのかも。
なんだか軽くなった気がする。
一般受けはしなくても、いい子のままでいられる環境がひとつでもあればラッキーかも。
明日もいい子のまま生きちゃおー。