【previously】尿管結石 vs 意識朦朧

またしても来た!尿管結石!悶絶する夫と、泌尿器科でもらった薬。 「今日こそは大丈夫…」と思っていた矢先に事件は起こった! 薬を飲んでから夫の様子がなんだかへん?意識が朦朧としてるっぽいような……

 

事件発生!

ドスン!と音を立てて倒れ、頭から血が噴き出す夫! 床には広がる「血の海」! パニックになる私に、夫はまさかの抵抗を始めた! 「救急車は…ダメだ…!」 「こんなんで呼んだら怒られる…!」

 

前回までのお話はこちらです

 

 

 TODAY'S
 
救急車、ダメ、絶対!?

 

頭から血を流してる人に「安易」なんて言葉は当てはまらないと思うんだけど!? 結局、救急相談窓口に電話して、近所の救急指定病院へ車で向かうことに。 道中、可愛い看護師さんにヘラヘラ愛想を振り撒く夫を見て、私は少し安心した。 「なーんだ、大丈夫じゃん!」

 

 

てかっ、めっちゃ、しっかりしてるじゃん!

なんで倒れたんですか?

 

なんなら、得意技のスプーン曲げでもやらかしそうな勢いの夫なのでした。

 

 

 

SHOCK.1救急外来での衝撃
 

病院に着くと、不機嫌そうな医師と看護師に状況を説明。 「尿管結石で泌尿器科へ→ウロカルン錠とセレコキシブなどを処方→薬を飲んで意識朦朧→もともと薬が効きやすい体質で…」 医師:「う~ん、セレコキシブでねぇ~???」 そして夫の頭を見て一言。 医師:「縫合しときますね」「吐き気はないですよね」

 

 

 

SHOCK.2それ、ホッチキスだよね!?

処置室から出てきた夫の頭には、なんとホッチキスが12針! 「それ、縫合じゃなくてホッチキス止めだよね!?」とツッコミを入れたかったけど、それより何より… 「頭部CTは!? 頭打ったのにCTは撮らないの!?」 いろんな「?」が頭の中を駆け巡る中、痛み止めをもらい、夫を連れて帰路についた私。 尿管結石から始まったドタバタ劇は、まさかの「ホッチキスと帰宅」で幕を閉じたのでした…。

 

 

頭にホッチキスを打たれた夫と、疑問符だらけの妻。この夜のドタバタ劇は、まさか翌週、日本の医療制度の奥深くまで潜り込む ”大事件” のプロローグだったなんて、この時の私たちは知る由もありませんでした。

 

はしぞう
わしもなんじゃかよぉ分からんけど、おやじ、なんかえらいこっちゃになっとるみたいじゃねぇ。はよ元気になって、わしのおやつもっとくれんかのう…。
 
 

 

今日も最後までお読みいただきありがとうございます。

大変な経験も、いつか笑い話に変わる日が来ると信じて。

この物語が、困難と闘う皆さんの心に、ささやかな光と温かさを届けられますように。 

健康と笑顔が溢れる日々を心から願っています!愛飛び出すハート

 

 

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「う……あぁ…」

夫のうめき声が響いた。

数分前まで「いつもの尿管結石だ」と高を括っていた私は、今、血の気が引く思いで夫を見下ろしている。

つい先日、泌尿器科で痛み止めと石を出しやすくする薬をもらい、自宅でも成分が同じという「ウラジロガシ茶」を買い揃えて、万全の体勢で「決戦」に備えていたはずだった。

 

 

 

それなのに、なぜだ。

突然、彼は顔面蒼白になり、意識が朦朧としたかと思ったら、ソファから滑り落ちるように倒れこんだ。鈍い音と共に、硬い床に頭を打ちつけ、そこから血が滲み出ている。

 

「な、何が起きたの…?」

 

これは、いつもの"石との格闘"ではない。

いつもの尿管結石の痛みは、ただひたすら強烈で、拷問のように耐え難い。だが、意識が飛びそうになったり、倒れて流血したりなんてことは、30年間で一度もなかった。

「…今回は、何が、違うのよ」

床で苦しむ夫の姿を見て、私はパニックになりかけた。その瞬間、夫の青ざめた顔と、その激痛の根源を探るように、彼の記憶が30年前に遡った――。

 

 

 

 

 

  巨漢カメラマンの栄光と悲劇

 

あの頃、夫はまさに「カロリーの暴力」を体現するような男だった。

有名芸能人のCM撮影や、きらびやかな観光ホテルのメニュー撮影。仕事は派手で忙しかったが、彼の体型もまた、派手だった。

「メニュー撮影の後はな、全部、食べられるっちゃが!」

 

 

彼はそう言って目を輝かせ、撮影後の高級料理を、まるで獲物を漁る獣のように、一切残さず平らげていた。分厚いステーキだろうと、巨大なパフェだろうと、彼の胃袋は底なし沼だった。

その結果、当時の体重は驚異の110kgオーバー。

 

 

そんな彼に、天罰が下ったのは、宮崎の青島神社での撮影中のことだった。

 

ドォォン!

 

激痛は、本当に雷に打たれたような衝撃だったという。

それまで風邪一つ引かなかった自慢の巨体に、突然、この世の終わりを告げるような激痛が襲いかかったのだ。

「うあああああああ!」

青島神社の、ただでさえ細くて観光客で賑わう参道で、体重110kg超えの巨漢が、突然うずくまって動かなくなったのだ。現場は一瞬でパニックになった。

「誰か!誰かストレッチャーを!」

救急車は呼んだものの、参道が狭すぎる。そして、夫が重すぎる。

救急隊員も一苦労だったらしい。ストレッチャーを運び込むのも、巨漢の夫を担架に乗せるのも、さながら「神社の岩を動かせ!」という、無理ゲーのような救出劇になったという。

結局、夫は参拝客や野次馬の視線を一身に集めながら、まるで「獲られすぎたサザエ」かのように、青島神社から担ぎ出された。

これが、夫の「初めての尿管結石」。そして、彼の「110kg時代」に終止符を打った、あまりにもコミカルで、しかし本人には悲劇的な出来事だったのだ。

 

  30年後の異変

 

(回想終わり)

「……あ、あの時より…なにかが、変だ…」

床で血を流しながらうずくまる夫が、かすれた声でつぶやいた。

あの30年前の「青島の激痛」は、ただ強烈で、耐え忍ぶしかなかった。

だが、今回は違う。意識が遠のき、体が勝手に崩れ落ちる。

 

「これは、本当に尿管結石なのか?」

薬は飲んだ。お茶も飲んだ。いつものルーティンのはずなのに。

目の前の異変は、彼の長年の「石との戦いの常識」を、根底から覆していた。

私は震える手で、スマホを握りしめた。もう、迷っている暇はない。

でも……。

 

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前回から続いています

 

 衝撃の診断と、忍び寄る影 #2

 

「いつもの発作」と信じて向かった近所の泌尿器科。ネットで調べた、尿管結石も診てくれそうなクリニックは、見た目も普通の、ごく一般的な病院でした。

受付を済ませ、これまで通りの問診、レントゲン、そして血液検査。診察の内容は、これまで経験した他の病院と変わりません。

そして医師からの診断は、ある意味「いつものこと」で安心できるものでした。

「1cmくらいの石が出かかってて、これがひっかかってるから痛いんですね」

医師は、慣れた様子でそう説明しました。「軽い症状」と受け取れる説明に、私も本人もホッとしました。

処方されたのは、以下の4種類の薬が2週間分。これで様子を見ましょう、とのこと。

 

処方された薬(2週間分)

「石を溶かす薬と、痛み止めか。これで乗り切れる」そう思って帰宅したのですが、ここから事態は一変します。

 

処方されたお薬の中の「ウロカロン」って、調べてみたら「製剤名 : ウラジロガシエキス錠」。てことは……。ソッコーで買い付けました。効果があるといいのですが……。

 

 

 

 

 

  痛み止めのせい?足が立たないほどのグッタリ感

病院から帰宅後も、本人のグッタリ感はいつも以上でした。

痛み止めで少しは楽になっているはずなのに、どこか様子がおかしい。普段から市販の痛み止めでも1錠で十分と感じるほど薬が効きやすい体質、言わば痛み止めに弱い体質であるため、私は「強い薬のせいでフラフラなのかな?」と、安易に考えてしまいました。本人も「大丈夫だから」と。

 

しかし、その症状は単なる「だるさ」や「フラつき」では済みませんでした。

「足が立たない」

そう言って、本人は本当にフラフラと、まるで酔っ払ったかのように安定を欠き始めたのです。

それでも「きっと薬が効きすぎてるんだ。寝ていれば大丈夫」と自分に言い聞かせ、その日はなんとか眠りにつきました。

 

 

  突然の転落、そして出血

翌日の夜。

そのとき、それは突然起こりました。

時刻は、日曜日の20時過ぎ。

 

ふらつきながらトイレから戻ろうとした、その瞬間――バランスを崩した本人が、そのまま廊下へ転落!

鈍い音とともに、頭部が柱の角に激しく衝突したのです。

反射的に駆け寄ると、頭頂部がパックリと割れ、鮮やかな血が滲み出しています。

「やだ、どうしよう…!」

日曜の夜20時過ぎ。近くの病院もやっていない。頭の傷は深く、出血が止まらない。そして、体調不良でフラフラになっていた本人が、今、目の前で頭を打っている。

救急車を呼ぶか?

判断を迫られる時間は、刻一刻と過ぎていきます。

 

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