Theater Diary

Theater Diary

劇場での記憶の記録

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劇場の記憶を書いておこうと思いながら、最初は映像での体験。

 

 

WOWOWで放送されたブロードウェイシネマ「パリのアメリカ人」

 

松竹ブロードウェイシネマとして今年劇場公開されていて、気になりつつも見逃してしまったので楽しみにしていた。

 

映画「パリのアメリカ人」を見たのは遠い昔のリバイバル。

 

子供時代、MGMミュージカルに憧れながら、TVでも映画館でも見る機会がなく、学生時代にMGMミュージカルが次々とリバイバル公開されたときは、長年の夢が叶った嬉しさで連日劇場に通っていた。

 

アカデミー作品賞も取っている有名な映画、「雨に唄えば」のジーン・ケリーと期待大だったのに、映画館で観たときは、なぜこれが作品賞なのかピンとこなかった。

 

大好きなガーシュインの音楽がふんだんに使われているのに、あまりウキウキしなかったのと、ジーン・ケリーが画家に見えないなど、色々理由はあったのだと思うけれど。

きっとMGMミュージカルはドラマよりも歌とダンスを楽しめてこその魅力だったのかなと思ったりもする。

(底抜けに明るいジーン・ケリーの魅力を一番生かせた映画は、やはり「雨に唄えば」なんじゃないかなと思う)

 

今回放送されたミュージカル「パリのアメリカ人」は、そんな映画の記憶とはまったくの別ものだった。

ドラマとバレエが上手くあわさって、何よりガーシュインの音楽にあふれる、ワクワクする心浮き立つ楽しさが感じられたのが嬉しかった。

 

映画は、当時のアメリカ人のパリへの憧れ(ヨーロッパコンプレックス)の集大成でもあると、かつて映画評を読んだことがあるけれど、現代によみがえったこのミュージカルではアメリカとフランスの違いを皮肉った台詞も入っていたりしていて、そういう点も見やすかった。

(ウエストエンドの公演なので、イギリス人にとっても違った意味で笑いがおきたのかもしれないけれど)

 

ニューヨークシティバレエ団プリンシバル経験を持つロバート・フェアチャイルドと英国ロイヤルバレエ出身のリャーン・コープならではのラストシーン。

うっとりするような美しいリフト・エレガントなダンス。

バレエダンサーの二人ならではだった。

大きなスクリーンで観てみたかった。

 

それにしても、ガーシュインはなんという才能の持ち主だったんだろうかとつくづく思う。

38歳という若さでこの世を去ったとは思えない作品の数々。

長生きしたら、さらに魅力的な音楽が生まれたのだろうなと思うけれど、、それでも彼の残した音楽を今も体感できることが幸せだ。

 

「Shall We dance?」

 

 

 

踊れないのに、聴いているだけでワクワクするナンバー。

 

 

 

 

「Shall we dance」オリジナル。

アステアはいつ見ても素晴らしい。

 

時代が変わっても、振付が変わっても、踊る楽しさがあふれている名曲。

 

ガーシュインは永遠だ。