みみちゃんのオイラ屯田兵
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モンキー手品


↑モンキチョウらしいモンキチョウ

種も仕掛けもないモンキチョウ! 淡い黄色にピンクの縁取り、ピンクの手足で、アロワナ顔ながらメルヘンな蝶にござい!


↑同じ個体を反対側から逆光で見たところ。内側の黒ツマが透けて見える

さぁてお立ち会い! このモンキチョウに黄昏ビームを当てますると、あ~ら不思議! 黒いツマが浮き出ました! 拍手~!(おひねり歓迎)

写真は、どちらも同じ個体で、原っぱで黄昏れるモンキチョウだす。西日が翅を通って、翅の表と裏の柄がよくわかるだすね。横から翅の裏を見ると、黄色いので「黄色い蝶」と思ってしまうし、白抜きの紋もあるので、これを指して「モンキ」と呼ぶのかと思っていただすが、実は表に紋を抜いた黒いツマもあるのだす。

最初の写真のように普通に翅を閉じていると全然見えないので、内側の黒ツマの印象が薄いのだすね。それで、白いメスを見かけるとウカウカ「モンシロチョウ」と断じてしまうのだす。だまされただす。

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ブエナ・ビスタ・ソーシャル・クラブ


↑今は体育館なっている昔の宮殿らしき建物の廊下で弾くルベーン。すると、新体操の子供たちが寄ってくる。

いろいろな出来事のあった年や、いろいろな人が残した言葉をランダムに見せるスクリーンセーバーを入れているだす。ボ~と眺めていると、オイラの生まれた年にこんなことがあったのか~、とか、この人、いいこと言うだすな~、とか、楽しいのだす。

と、突然こんな言葉がスクリーンの真ん中に現れ、ズゾーと近寄ってきたのだす。

 「キューバ人民にとって、安らぎとは労働である ー カストロ」

わああああ、オイラ、あんまり義憤とか感じることないのだすが、感じただすな、ギフンを。鼻息はバフン! 書かねばならんだす、BVSC、ブエナ・ビスタ・ソーシャル・クラブのことを今こそ。

オイラの大切なお友だちに教えてもらって聴いたのだす。以来、毎日聴いている大のお気に入りなのだす。感謝だす。

キューバといえば、オイラの大好きなパキート(別ウィンドウで開きます)の出身地なので、キューバの音楽ってどんなかな? パキートのルーツがわかるかな? と、興味津々の、浮わついた気持ちでいると、一曲目の『ChanChan』の哀愁を帯びた響きに、なんだかホッとしただす。シミるのだす。疲れた心に。酸いも甘いも噛み分けた人生の先輩に

 「まあ、気楽にやろうや」

と、背中をポンポンしてもらっているみたいだす。

ここでカストロだす。カストロの独裁政権によって、音楽は国有化され、当時人気の絶頂にあったミュージシャンでさえ、職を失い、散り散りになって、キューバ独自の音楽は分断されたのだす。ブエナ・ビスタ・ソーシャル・クラブは、音楽家としての活動停止を余儀なくされ、ずっと人前で演奏していなかったキューバの伝説のミュージシャンを集めて、失われつつあったキューバの音楽を、その時代を作った本人たちの手で一枚のアルバムにまとめた記念碑的名作だす。

伝説の人たちだけあって、若くはないだす。音楽をずっと離れていた人もいるのだす。でも、演奏は、なんというか、深い味わいだす。円熟って、こういうものだすか? テクニックだけなら、もっとすごいことをやる若ェのがいると思うだすが、この、聴いているだけで

 「そんな日もあるさ」

と、言ってもらえるような、国も時代も超越した深い共感は、他では体験したことがないものだす。ルベーン・ゴンザレスのピアノも美しく、力があって、スタイリッシュ。最高だす。それと、歌につくハーモニーが異文化。全然違うだす。自分では絶対に思いつかない第2声だすが、これがいいのだす。ビデオを見ると、これはコンパイ・セグンドのセンスなのだすかな。それともキューバの伝統? そこはオイラの勉強不足で、不明だす。パキートのルーツは? 見た、ような気がするだす。ルベーンの、『Pueblo Nuevo』に。6歳でデビューしたパキートと、BVSCのメンバーとの接点が気になるだす。

このアルバムの大ヒットを受けて、数年後に映像作品も発表。発売順にならって、CD→ビデオと鑑賞することを強くおススメするだす。なぜなら、ビデオは、CDを聴き込んでいないと、曲が佳境にさしかかったところで場面が変わった時など、

 「うぉおおおおおおお~、もっと聴きたいのに!」

と苦しくなってしまうからだす。それに、ビデオは、"メイキング・オブ・" ブエナ・ビスタ・ソーシャル・クラブなので、CDのファンの方が楽しさ2倍だす。なにしろ、いきなりコンパイ・セグンドがクラブを訪ねていくところから始まるのだす。

 「もうないよ」

いきなり、切ないのだす。BVSCの音楽を愛していないと、ここでガックリこないので、イケナイだす。この場面でウルウルこなかった人は、「CDに戻って1回休み」だす。

ビデオは、BVSCに出演したミュージシャンが生い立ちや、音楽との関わりについて語る自己紹介を縦糸に、キューバのありのままの暮らしや、アルバム作成時のエピソードなどを横糸にBVSCとその背景を紹介するドキュメント作品。

ちょっと黄色っぽくて、ホコリっぽいキューバの街を、人がゆっくり歩いていく。バナナを満載したトラックや、不思議な形のバス。葉巻工場で働く人々。路上に卓を出して麻雀のような遊びに若者たち。CDで慣れ親しんだ音楽を骨格に、豊かな肉付きを与えられるような奥行きを肌で感じることができるだす。

そのキューバの生活の中に、BVSCのミュージシャンたちも、普通に溶け込んでいるだす。クラブの場所を訪ねた通りすがり人に、宿酔いに利くスープの作り方を教えるコンパイ・セグンド。(知名度がないわけではないのだす。「コンパイ・セグンドじゃない?」と叫ぶ声もあるのだす)近所の人が冷蔵庫を運び出しているのに出くわして、「手を貸そうか?」と声をかけるイブライム・フェレール。

プロデューサーであるライ・クーダーが「キューバのナット・キング・コール」と評したイブライム・フェレールに至っては、自宅にまでカメラを招き入れてくれるのだす。世界中に発表されるというのに、特に気合いを入れて掃除をしたようでも、カーテン一枚換えたでもなさそうな、小さく、質実なアパートだす。イブライムが、カメラに向かって、信奉する聖ラサロへの素朴な捧げ物を一つ一つ説明している間、普段着の奥さんは向こうに座って「やれやれ、またやってる」という顔をしているだす。こわいほど、ありのままだす。

ミュージシャンとして仕事が無くなった時、靴磨きをやっていたというイブライム。

「家族を養うためだ、恥ではない」

グラミー賞を獲得したアルバムを代表する喉の持ち主は、それは質素な家に住んでいるけれど、今の暮らしに感謝している、と言う。「この国には感謝の心がある。小さくても強い国だ。もし物欲の道をたどっていたら、とっくに滅びていただろう」とも。

これをカストロによる洗脳と見ることは、できるだす。ミュージシャンから、国民から音楽を取り上げておいて、「労働は安らぎ」とは何だす! 『エル・カルテーロ(荷馬車引き)』の哀しさを聴いてみろ! というか、いっぺん、自分で積み降ろししてみんかい! と怒ってしまうのだすが…

奥さんと手をつないで近所の人と声をかけあいながら、ゆっくり散歩し、今に感謝して過ごしているイブライムの国と、消費を自己表現と勘違いさせる宣伝が溢れ、物欲と競争を象徴する「ゲット」「勝ち組」という言葉が流行り、虚しいというだけで健康な若者が自殺する我が国と、どっちがシヤワセなのか、考え込んでしまうだす。ひとつだけ確かなのは、一人の人間が、ひとつの国のあり方を決めるのは傲慢だし、違うだろうということだすかな。とりあえず、欲しくないものまで欲しい、必要無いものまでシヤワセの条件と思い込んでいる自分には気づいてしまっただす。

ビデオに登場する音楽家たちは、みんな一点の迷いもない目で、「音楽が好き」と言うのだす。語られる人生は、豊かな国でぬくぬくしているオイラから見ると、もはや非現実的とさえ思える激動の人生だす。並々ならぬ苦労をしているのに、みんな晴れやかな顔で音楽が好き、と。まぶしいのだす。

とどめに、プロデューサーであるライ・クーダーも登場して、「この日のために練習をしてきたのだ、と思った」と、率直な感動を語ってくれるのだす。プロデューサーとしてではなく、一人のミュージシャンとして、このプロジェクトに飛び込み、共に演奏し、感激を分かちあったのだすな。小さな男の子が大人に混じって演奏した後、興奮して話しているような直接的な言葉に、溢れたカンゲキがオイラにまでかかってドキドキ、もらい泣きしそうだす。いい人生だすな~。

アメリカとキューバの関係が悪いので、いろいろ苦労があったそうだすが、こんな瞬間を、想いを分けてくれて、ありがたいだす。大きな拍手をおくりたいのだす。

アマゾンの該当ページ。アフィリエイトではないだす。でもDVDだから聴けないだす。(別ウィンドウで開きます)

棚からボタモチ蔓から…


↑ちょっと小振りだけどアケビの実が落ちている!

山への道を行くと、目の前に薄紫の物体が。

アケビだす! そういえば特徴的な5枚葉の蔓をよく見ると思っていただす。ラッキーだす!

しかし、クルリとまわせば、この通り。


↑小さな口で半分食べた跡が。まずかったのかな?

お手つきだす。しかも、途中までしか食べてないのは、「ペッまずいや」ということだすか? ガックリ。

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グリーン・カデット


↑木枯らし吹く裏山でひとりキメキメなのは何者ぞ?

バッタの同定が苦手なオイラ。なぜか、みんな同じに見えるのだす。イナゴの類いは後ろ脚が立派なので全て「トノサマバッタ」と断言して恥をかいた記憶があるせいだすか?

同様に、細長いバッタは、全てチキチキバッタだと信じて疑わなかっただす。

しかし、あれっ? こちらはどなただすか? 細長いチキチキフォルムにグリーンの濃淡でまとめたデザインは、式典用の海兵隊の制服か、カルメンの心を風のようにさらったエスカミーリョかという洒脱さだす。この~、ダテ男!

で も

調べてみると、これはショウリョウバッタメスだけに時々現れる柄なのだとか。そう、実は今回は「長っ細いからチキチキバッタ」をまかり通すチャンスだったのだす。

それにしても、雌でこの柄はハイカラだすな! 女性士官候補生という感じだすか。イカス~。もっとそばで見ようと近寄ると、チキチキ鳴かずに飛んで行ったので、ナルホド雌だと納得だす。

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かえってきたウラギンシジミZ

ウラギンシジミ(別ウィンドウで開きます)を憶えているだすか?  そう、宇宙人のような銀色で統一した服装で、翅の中をチラリとしか見せてくれなかったケチンボさん、いや、奥ゆかしい蝶だす。

しかし、そこは晩秋。こう冷え込んでくると、たまには翅を開いてひなたぼっこするようだす。

いや~、嬉しかっただすな~、目の前で翅がゆっくり開き始めた時は。全ての悩みも空腹も忘れる瞬間だす。


↑ウラギンシジミ(雌)の翅の表。朱色のとんがり帽子がキュート

雄はもっと赤いので、これはウラギン嬢ちゃんのようだすな。写真だとわかりづらいだすが、大きな銀の紋は、薄紫がかって、とても美しいだす。よく見ると前翅は朱色の、後翅は紋と同じ銀の縁取りがあるのだすね。

さらに、前回は真横からしか見られなかったので銀色に見えた帽子が、後ろから見ると鮮やかな朱色だということがわかっただす。シックな翅に赤いとんがり帽子が、いいアクセントになっているだす。

寒くなって、目にする虫の数が日に日に減って行くのだすが、暑い頃は見られなかった姿や行動が見られるので、やっぱり目が離せないだすね。

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