僕は小さい頃に、今で言う虐待を受けていた。
危害を加えるのは兄貴だ。
いろいろな人や場所に一人で助けを求めても、改善はされなかった。
小学校1年のときだ。
毎日連夜、寝るときも何かされるのではないかと、睡眠もままならなかった。
しかし、何をされても泣く事は周りには見せず、一人のときに泣いていた。
辛い事、必死で耐えた。
親の前で泣くと今まで我慢していた感情が止まらなくなるので怖くて、人の前で、泣く事は耐えた。
でも、唯一泣いてしまう事があった。
他人に優しくされたときだ。
心がキューンって温かくて痛む。
僕に優しくしてくれた人は今でも覚えている。
あれから月日が流れ僕は社会にでた。
たくさん勉強して、たくさん友達も作った。たくさん恋もした。
しかし
たまに、今でも昔の地獄が脳裏をよぎる。
リアルに脳で再現される。
その痛みは自分を蝕むように心が苦しくなる。
でもね。僕はその痛みに負ける事はない。
あの時に必死で生きる欠片を集めて、磨いて、今になって輝いているから。
僕はいつか結婚していつか子供ができたら、奥さんと子供で食卓を囲みながら、
子供に優しさと負けない心を教えようと思う。