ブラザーフッド  | 業務連絡

業務連絡

ホームページをブログにしてみました。
日々の出来事、思うこと、ドラマや映画の感想などを書いてます。

ん! チャン・ドンゴンが良い!!





非常に凝った造りの映画でした。韓国映画のこだわりを感じます。
かなりリアルな映像がたくさん出てくるので、苦手な人はダメかもしれません。
しかしこれが「戦争」と言うものの現実なんだよね。
人が人を憎み合い、味方が味方を殺し合う。
国は違えど、60年前の日本の沖縄で実際にあった光景と同じなんだと・・・
(その独特で本土の者には分かり辛い方言から、沖縄の人を米国のスパイと疑われた等々)


ストーリーは・・・

朝鮮戦争に強制徴用されたジンテとジンソクの兄弟は、最前線へと送り込まれることに。
この世で最も大切な弟を除隊させたいと願うジンテは、自分が戦場で成果をあげて勲章さえもらえば、弟を自由にできると知って必死の思いで危険な任務を遂行し続ける。だがどんどん非情になっていくジンテを理解できないジンソク。やがて2人の間に大きな溝が…。(Amazonより抜粋)



個人的には、もう少し二人(ジンテとジンソク)の精神的な部分を描いて欲しかったけれど、それを除いても途中までのストーリーは良かった。
が、ラストに向けてのエピソードがちょっと・・・

とにかく上映時間が長いです!2時間半近くあります。しかもその2時間をドンパチ一色の映像で占めているわけですから(戦争映画だから仕方が無いが)見る方は疲れるだよねぇ・・・
私的には、戦争映画だからこそちょっした「間」が欲しいわけですよ。
2時間半に色んなエピソードを詰め込み過ぎた感じがして、その結果、細かい箇所が置き去りにされたような気がしました。
以前、北野武監督の「HA-NA-BI」を見たのですが、なんと言うか、同じ暴力的なシーンでも、それについて色々と考える時間が随所にあって、見終わった後にジワジワと余韻に浸れる感じがあったのよ。
ま、好みの問題ですけどね。


それと、この映画で私が唯一泣けたシーンは、ジンテの婚約者がアカ(北側の人間)の疑いをかけられて母国の諜報隊員に処刑されるシーンです。
殺されるシーンの少し前に、諜報隊員から「この女は人民軍に体を売っている」と言われるんですが、
このシーンで弟のジンソクはその発言をすぐに否定するのですが、婚約者であるジンテは一瞬少し疑う表情になるんです。ここがミソです。

残されたヨンシン達は疎開せずにソウルの家で二人の帰りを待つんだけど、戦争が激しくなっていく中で国からの配給も期待出来ず、店も出せず、病気の義母や小さい弟達を抱えた状況下で、一体それが何の組織なのかわからなくても食べ物をくれると言われれば出向くしかなかった。

結局はその組織に参加した事によってアカの疑いをかけられるのですが、守る者の為に必死だったヨンシンの行動は、戦場で弟の為に自ら危険な任務に志願するジンテの行動と一緒なんですよ。
弟を除隊させる為ならどんな非道な事でもしてきた兄だからこそ、婚約者が「売女」の汚名を浴びせられてもすぐには否定できなかったんだろうね。

せつない・・・

銃弾に倒れ、ジンテの腕の中で「あなた恥じるような事は何もしていない」と訴えるのですが、
その時ジンテが一瞬でも自分が婚約者を疑った事を後悔するような表情を見せたのが唯一の救いかな。

「まだ小さい弟や妹を残して死ねない・・・」
このヨンシンの最後のセリフが二人のすべてを物語っているようで、私はこの映画で唯一の涙を流したわけです。




それにしてもチャン・ドンゴンが良い!
男っぽい役が似合う人だよね。日本で言うところの真田広之さん系?
目が大きくて、スクリーンに栄える顔だと思うわ。謙さんにも少し似てるわね。
今は映画の役づくりの為か、えらくスリムになっているけれど、私はこの「ブラザーフッド」くらいの
体格が一番好きよ。もう少しで惚れるところだったわ。危ない危ない(笑)



韓国版のパッケージかな? 韓国タイトルは「太極旗を翻して」



こっちの方が良くないか?



2005/6/26 追記