イモケム保育園 -6ページ目

イモケム保育園

いも毛虫をはじめ、様々な虫の飼育をしたり写真を撮ったりしています。苦手な方にも虫の可愛さを知っていただければ幸いです。

こんにちは!
最初の記事ですが、ちょっとしんみりしてます…。

うちのアイドル、ぷぷちゃん(キハラゴマダラヒトリ♂)が、亡くなりました。



この子は幼虫の時に飼いはじめ、順調に蛹になりましたが、羽化不全で翅が縮れて飛べない子になってしまいました。




キハラゴマダラヒトリとは、ヒトリガの一種です。ヒトリガの成虫は口吻が退化しており、何も食べないまま幼虫の時に蓄えた栄養だけで生きるとされています。寿命は約一週間。

このまま最後まで、狭い容器に毛布を切ったものを入れて、見守ることにしました。

蝶と違って、蛾はあまり暴れることがありません。なので暴れてケガをしたり、体力を無駄に消耗することは避けられたようです。




何もできないのも歯痒いので、せめて子孫を残そうと、繁殖相手を探すことにしました。
ライトトラップをしかけたり、夜にコンビニや自販機などの灯りを見に行きました。しかし結局、他の蛾ばかりでキハラゴマダラヒトリのメスには出会えませんでした。


そうこうしているうちに、ぷぷちゃんは寿命をすり減らしています。
ある日、様子を見ようと容器から出し、手に乗せてみました。
すると大人しく指にとまっているぷぷちゃんが、突然口からオレンジ色の口吻を出して、指を舐めたのです。



ためしに薄めた糖蜜を脱脂綿に含ませると、自分からつかまり、飲み始めました。




このことは本当に驚き、嬉しかったです。
先述のとおり、ヒトリガには口吻がありません。
もしかしたら、他にも口吻が退化していない個体がいるのかもしれません。
糖蜜が栄養になったかは分かりませんが、一時間以上吸って、翅を震わせて歩き回り、次の日の夜にはおしっこをたくさんしていました。

亡くなるまでにのべ三回糖蜜を飲み、おしっこをしました。


そしてお嫁さんも見つからないまま、とうとう糖蜜に見向きもしなくなりました。


亡くなる前の日は、毛布の上でゆっくりと首をかしげたり、前足を動かしたりしていました。




次の日になると、触覚をかすかに動かすだけになって…とうとう終わりの時が来たと、私も覚悟を決めました。

そして深夜一時半ごろ、横になり足をたたみ、ぷぷちゃんは旅立ちました。
羽化して12日。もっと長生きさせてあげたかったです…。
ぷぷちゃんは本当にがんばりました。今は、安らかに眠ってほしいです。



↑赤ちゃんの時のぷぷちゃんです。


生き物の飼育とは、本当に難しいことですね。
我々は言葉の通じない相手が、どうすれば幸せになるのか考えなければなりません。

今まで色んな子が色んな形で亡くなりました。成虫にさせてあげられなかったこと、成虫になっても飛ばせてあげられなかったこと…たくさんありました。
毎回、虫さんが亡くなるたびに悔やみます。しかし教えられることもまた、たくさんあります。

ぷぷちゃんの口吻のことは分からないままですが、きっとこの子は飛べないなりにも、生きようとがんばって、本来退化したはずの口吻を使ったのかもしれません。

ブログのはじめての記事が、悲しい内容になってしまいました(T_T)
これから少しずつ、嬉しいことも書いていこうと思います。
よろしくお願いいたしますm(__)m