久しぶりにのんびりとカフェに本を読みに行きました。


表参道。大好きな街。

最近「ひとり」で過ごすことを楽しめなかったけど

今日はなぜだか凄く凄く楽しくて

無理してたんだなぁって

一番好きなことに必死になりすぎて自分見失ってたんだなぁって改めて気が付きました。。

青山ブックセンターでものすごく悩んで本を買って

土曜日の昼間にかわいいカフェでお茶をして

なんて贅沢な休日なんだろう。



重松 清
日曜日の夕刊


本当に凄いなぁって思う作家さんである重松清さん。

短編が何個か入ってるとても読みやすい本。


一番最初の「チマ男とガサ子」

自分と違いすぎて一緒に居ていらいらする。

でも一緒にいたい。

永遠と別れが隣にある。

そんな二人を描いた本。


一番大切なこと

理屈が勝てないことがある

その気持ちが何であるかを思い知らされた

そんな気持ちになりました。


おまけ。

美味でした。奈良美智さん満載なかわいいカフェでした。


AtoZCafe3

AtoZCafe1


西 加奈子
きいろいゾウ

ある夫婦の生活を夫と妻の両方からの視点で描いた本。


この本を読んでいると、同じ日の同じ出来事を描いているのに

二人で言っていることが違う・・・

そう感じることが多くある。


でも・・・


どちらかが嘘をついている訳じゃない。

ただ主観が入っているだけ。

そう、どちらが悪いわけでも嘘をついているわけでもなく

自分に降りかかった出来事を客観的に見ることが出来ないから

自分の気持ちを中心に物事を見てしまうだけなのだと思う。



私もそう。




本を選ぶときそれは偶然なのに

必然を感じるのは何故だろう。

多くの本を読むとき出逢うべくして、出逢った感じがします。

少なくともこの本はその中の1冊。


一度壊れた関係は元に戻すこと、出来るの?

近頃そんなことばかり考えていました。

でも・・・きっと元には戻れない。

思い出がきらきらして、元に戻れたらいいのに・・・って思ってしまうことは良くあるけど

知ってしまったことを知らなかったことには出来ないし

起きてしまったことをなかったことには出来ない。

だから元には戻れない。

どんなに元の世界が美しくても、どんなに元の関係が素敵でも

元通り、同じようにはなれない。


だけど元に戻れなくても形を変えて存在すること

それは決して悪い事じゃない

大事なところが

一番芯になる部分を失わなければ同じじゃなくても

形を変えて温かいもので満たされるそういう日が来る気がする。

そしたらそれって実はとても幸せで贅沢な事だと私は思う。


私にもそんな日が来るといいな。

よしもと ばなな
みずうみ

表紙の綺麗さに惹かれて思わず借りてしまった本。


よしもとばななさんの本は

言葉が、会話が凄く丁寧で、綺麗な言葉で書かれているんだけど

凄く話にくそうに、話すのが辛そうに感じるのはなんでだろう。

それが嫌い、というわけではなくて

私や私の周りにいる人たちはこういう話し方はしないから

同じ言葉なのにとても遠い世界のような気がしてしまう。



実際にこんな世界、私は知らない。



逢えるのに、逢いたいのに逢っていない人はいますか?

行きたいのに行っていない場所はありますか?



この小説を読んで

ずっとずっと行きたいのに、行かなくちゃいけないのに

勇気が足りなくて行っていない場所のことを考えました。


「ひとり」で出来ないこと

誰か隣にいてくれる人がいたら出来るのかもしれない。

そうやって誰jかによりかかるのも悪くはないのかもしれないな。




重松 清
その日のまえに


短編集。

この世に生を受けたものが必ず迎える「その日」を描いた本。



どんなにがんばっても報われないことはある。



そんな悲しいこと言わないで・・・そう思ってしまうけど

でもそれが事実。

受け入れるには勇気がいるけど

でも受け入れなくてはいけないこと。


今の私には大切な、大好きな誰かを残して旅立たなくてはならなくなったとき

「忘れていいよ」

なんてきっと言えない。

きっとまだ「自分」が一番だから。忘れないでいて欲しい、そう思ってしまう。

「相手」のことを一番に考えられるようになったとき、そう言えるのかもしれない。



岩井 志麻子
自由戀愛

実家に帰る途中読む本がない・・・と嘆いていた私に同僚が貸してくれた本。


一人の男の人をめぐる二人の女性のお話。


とてもとても「女」を感じる本。

独占欲や幸せや執着心・・・

自分が欲しいと思っているもの、それは本当にあなたが欲しいもの?

他の誰かが欲しがっているから手放せないだけではないの?

そんな風に問いかけられた気がします。


誰かが欲しがるもの、

誰かが良いと言ったもの


それらがよく見えてくるのはなんでだろう?

自分の「ものさし」って思っているもの本当はどこにもないのかもしれない。

リリー・フランキー
美女と野球

大好きなリリーさんの本。



私が何を知っているわけではないけれど

リリーさんのリリーさんらしいそのまんまのコラム集。

久しぶりに何にも考えないで、くすっって笑いながら

あほだなーって

難しいこと一切抜きに楽しめた、そんな本でした。

阿川 佐和子, 角田 光代
最後の恋


最後の恋

をテーマに8人の作家さんが書いた小説を集めた短編集。


「最後」って想える人に出逢える

そんな素敵で幸せなことのはずなのになぜか凄く凄く切ない

そんな小説の集い。


この本を読もう、そうやって選ぶ本は

無意識に自分の気持ちを反映している、そんな気がします。


佐藤 亜紀
バルタザールの遍歴

会社の同期に借りた本。


「面白いよ」といって貸してくれた彼はとても頭のいい人なんだろうな

とそういう印象を受けました。



双子の、でも体はひとつしかない・・・

彼らの堕落していく人生のお話。

凄く難しくて凄く不思議。


伊坂 幸太郎
重力ピエロ

私の家は姉弟そろって本の虫。

この間久しぶりに逢った時に貸してもらいました。


二人とも読む本が全然違う。

読んだのがかなり前で印象しか覚えていないけれど

ちょっとしたミステリー

でも家族の話。


予想できるストーリーと最後のどんでん返し。


人の気持ちや考えていることはどんなに近くても、相手を想っていても

すべては理解できないのだと教えられた気がします。

奥田 英朗
ガール


誰かに惹かれると、シーソーの真ん中に立っているように、毎日が不安定だ。



うん。本当に。

悲しいくらいに納得してしまったこのフレーズ。



私が踏み込んだ世界の話。

今私がいる世界は、こういう世界なんだ、

もう学生じゃない、自分は社会人なんだなぁ・・・

って人事みたいに思いながら読みました。


とても好きな読書サイトで紹介されていた本。

短編で読みやすくて一気に読んでしまいました。