ぐちゃぐちゃに塗ったキャンバスの上で
大好きを探そうとしたんだ
でももう見当たらない
重ねた絵の具の下に隠れて
まっさらなキャンバスをひろげよう
なんどでも迷いながら
筆を運ぼう
もういっかい、もういっかいって
世界の美しさを望むのは
世界の薄汚さを知っているから
それでも望むよ それでも描くよ
またしても真っ黒なキャンバスの前で
ぼくは呆然と立ち尽くした
今度はうまくいくはずだったのにって
ひとり嘆いてる
他人のキャンバスがうらやましいよ
エメラルドとスカイブルー
ここにない美しさを
どうして描ける?
君の目はどんな世界を見てるの?
ひとりの絵描きにぼくはたずねる
絵描きは笑って足元を指差す
「ここだよ、ここにあるよ」
足元にきらめく
水たまりが映す世界
ああ、そこには
エメラルドとスカイブルーの町に
たたずむ、ぼくと絵描き
もう夕暮れどきの世界に
ぼくの涙が 雨を降らすよ
水たまりがゆらりゆらり
にじんでいく
ここだね、ここだったんだね
美しい世界はここにあった
探しつづけて ようやくわかった
もう一度筆をとるよ
キャンバスには
エメラルドとスカイブルー
カナリアイエロー
パッションオレンジ
オーロラピンク
色は複雑に絡んで
コントラストをつくる
光と影が世界を縁取り
世界に ぼくに 君に
命を与える
今日もぼくはこの美しいキャンバスの上
世界を描くよ
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ひさびさに詩が書けたので、あげ^ ^