さらば友よ・・
限られた時間の中で1件でも多く電話をかけるため、大手のコールセンターは1人に1台パソコンをあてがって、コンピュータ経由で電話をかけるシステムになっているところが多い。
CMでよく見かけるよな。
で、これまたCM通り、受話器は使わずヘッドセット(あの、ヘッドフォンにマイクが付いたようなヤツな)を装着するのが主流だ。
両手でキーボード操作ができて効率的だからな。
ある秋の午後、いつも通り期限までに払えないと言うお客さんがいたんで、いつも通り上司を呼んだ。
走ってきたのはやや頭頂部の寂しいおじさま社員だ。
あまりにも期限を通り越した日にちだったり、毎回支払いが送れてる人の場合、上司が直接お客さんと話すことがある。
この時もそうだった。
俺は自分のヘッドセットをはずしておじさま社員に渡す。
おじさまはそれを付けてお客さんと交渉し始めた。
まもなく折り合いがつき、電話を切ってヘッドセットを俺に返すと、おじさまは次のオペレーターの元へと走っていった。
返されたヘッドセットを再び装着してふとキーボードのあたりを見ると、そこには明らかに俺の物じゃない、太く短い髪の毛が一本・・
貴重な友だちは、ヘッドセット着脱の衝撃に耐えられなかったらしい・・・・・(つд`)
あんたの犠牲・・ムダにしないよ。
窓の外のさわやかな秋空に目をやりつつ、俺は過ぎゆく季節の残酷さを知った。
CMでよく見かけるよな。
で、これまたCM通り、受話器は使わずヘッドセット(あの、ヘッドフォンにマイクが付いたようなヤツな)を装着するのが主流だ。
両手でキーボード操作ができて効率的だからな。
ある秋の午後、いつも通り期限までに払えないと言うお客さんがいたんで、いつも通り上司を呼んだ。
走ってきたのはやや頭頂部の寂しいおじさま社員だ。
あまりにも期限を通り越した日にちだったり、毎回支払いが送れてる人の場合、上司が直接お客さんと話すことがある。
この時もそうだった。
俺は自分のヘッドセットをはずしておじさま社員に渡す。
おじさまはそれを付けてお客さんと交渉し始めた。
まもなく折り合いがつき、電話を切ってヘッドセットを俺に返すと、おじさまは次のオペレーターの元へと走っていった。
返されたヘッドセットを再び装着してふとキーボードのあたりを見ると、そこには明らかに俺の物じゃない、太く短い髪の毛が一本・・
貴重な友だちは、ヘッドセット着脱の衝撃に耐えられなかったらしい・・・・・(つд`)
あんたの犠牲・・ムダにしないよ。
窓の外のさわやかな秋空に目をやりつつ、俺は過ぎゆく季節の残酷さを知った。
下っ端ほど動かない業界
コールセンターのテレオペはほとんどがバイトだ。
だからその権限はかなり制限されてる。
日々変動する支払期限なんかはその最たるもので、「今日は○○日までしか受けるな!」と、毎回バイト開始直前に申し渡される。
だからもし、期限までに支払えないとお客さんに言われたら、電話をいったん保留にして自分より“上の立場の人”に確認をとらなきゃならない。
上の立場の人。つまりは上司。
でも俺たちは“上の人”と呼ぶことが多い。
立場が上と言っても、しょせんバイトや平社員がほとんどで、上司って感覚があまり湧かないからだ。
おおざっぱに分けるとうちの階層は3つ。
最下層から、テレオペ(バイト)→アシスタント(バイト)→社員となる。
これは同時に人数の多い順とも言える。
何十人もいるテレオペが各自“上の人”に報告に行くと効率が悪い。
ましてやテレオペってのは1件でも多く電話を掛けてなんぼ。
仕事中はむやみに席を立つことすら許されない、時間と戦う仕事だ。
そこでうちでは、用があるテレオペは挙手して合図することになっている。
すると誰かしら“上の人”がすっとんで来るって寸法だ。
ちなみに期限内に払えないと言う申し出は結構多い。
だからテレオペのまわりには一定間隔をおいて、常に上の人が立ったまま待機している。
かくして最下層のテレオペは座りっぱなし、上司は立ちっぱなしという、普通の会社から見るとちょっと奇妙な光景のできあがり。
CMでよく見る、ヘッドセットつけてパソコン画面見ながら笑顔でしゃべってるオペレーターたちのまわりでは、きっとそんな上司たちが走り回ってるはずだ。
だからその権限はかなり制限されてる。
日々変動する支払期限なんかはその最たるもので、「今日は○○日までしか受けるな!」と、毎回バイト開始直前に申し渡される。
だからもし、期限までに支払えないとお客さんに言われたら、電話をいったん保留にして自分より“上の立場の人”に確認をとらなきゃならない。
上の立場の人。つまりは上司。
でも俺たちは“上の人”と呼ぶことが多い。
立場が上と言っても、しょせんバイトや平社員がほとんどで、上司って感覚があまり湧かないからだ。
おおざっぱに分けるとうちの階層は3つ。
最下層から、テレオペ(バイト)→アシスタント(バイト)→社員となる。
これは同時に人数の多い順とも言える。
何十人もいるテレオペが各自“上の人”に報告に行くと効率が悪い。
ましてやテレオペってのは1件でも多く電話を掛けてなんぼ。
仕事中はむやみに席を立つことすら許されない、時間と戦う仕事だ。
そこでうちでは、用があるテレオペは挙手して合図することになっている。
すると誰かしら“上の人”がすっとんで来るって寸法だ。
ちなみに期限内に払えないと言う申し出は結構多い。
だからテレオペのまわりには一定間隔をおいて、常に上の人が立ったまま待機している。
かくして最下層のテレオペは座りっぱなし、上司は立ちっぱなしという、普通の会社から見るとちょっと奇妙な光景のできあがり。
CMでよく見る、ヘッドセットつけてパソコン画面見ながら笑顔でしゃべってるオペレーターたちのまわりでは、きっとそんな上司たちが走り回ってるはずだ。
精神的なものとかじゃー・・ないの?
よう、みんな。元気かい?
実は俺は今めちゃめちゃ元気がない。
というか体調不良だ。
原因不明な上に突如やってくる下っ腹の激痛のせいだ。
この前もあまりの痛さにバイトを早退した。
情けないことに歩くのもやっとだったんで、バイト先までタクシーを呼んでもらったくらいだ。
近場のバイトを選んでおいて良かったと心の底から思った一瞬だったぜ。
心優しい上司が出口までつきそってくれたんだが、その途中で遠慮がちに聞かれたのが冒頭の質問だ。
「精神的なものとかじゃー・・ないの?」
昔、神経性胃炎になったバイトがいる、という噂を思い出した。
事実だったんだな・・
つーか、俺、もう3年目です、Oさん。
たいていの暴言には慣れっこです。悲しいことに。
実は俺は今めちゃめちゃ元気がない。
というか体調不良だ。
原因不明な上に突如やってくる下っ腹の激痛のせいだ。
この前もあまりの痛さにバイトを早退した。
情けないことに歩くのもやっとだったんで、バイト先までタクシーを呼んでもらったくらいだ。
近場のバイトを選んでおいて良かったと心の底から思った一瞬だったぜ。
心優しい上司が出口までつきそってくれたんだが、その途中で遠慮がちに聞かれたのが冒頭の質問だ。
「精神的なものとかじゃー・・ないの?」
昔、神経性胃炎になったバイトがいる、という噂を思い出した。
事実だったんだな・・
つーか、俺、もう3年目です、Oさん。
たいていの暴言には慣れっこです。悲しいことに。
警戒しすぎです
今日も今日とて督促電話。
プルル プルル ガチャッ
男「はい」
俺「恐れ入ります。裏ぱぶりと申しますが康夫さん(仮名)はご在宅でしょうか?」
男「どこの裏ぱぶりさん?」
俺「あっ、失礼しました。ご家族の方でしたか?」
男「俺が聞いてるのに何聞き返してんだよ。どこの裏ぱぶりさん?」
あ~あ~、久々に当たっちゃったよ。
俺「あのー、○○市の裏ぱぶりと申しますが」
男「○○市のどこ?」
俺「あの・・ご家族の方では」
男「だからどこの裏ぱぶりッ?」
俺「すみません。また改めます」
男「・・すぅっ(息を吸い込む音)・・アホかーーーッ!!!」
ガッチャン ツー ツー
やれやれ。
家族かどうかも答えられないくらい警戒してるんすか。
っつーか・・
あんた本人でしょ!? バレバレですから!
プルル プルル ガチャッ
男「はい」
俺「恐れ入ります。裏ぱぶりと申しますが康夫さん(仮名)はご在宅でしょうか?」
男「どこの裏ぱぶりさん?」
俺「あっ、失礼しました。ご家族の方でしたか?」
男「俺が聞いてるのに何聞き返してんだよ。どこの裏ぱぶりさん?」
あ~あ~、久々に当たっちゃったよ。
俺「あのー、○○市の裏ぱぶりと申しますが」
男「○○市のどこ?」
俺「あの・・ご家族の方では」
男「だからどこの裏ぱぶりッ?」
俺「すみません。また改めます」
男「・・すぅっ(息を吸い込む音)・・アホかーーーッ!!!」
ガッチャン ツー ツー
やれやれ。
家族かどうかも答えられないくらい警戒してるんすか。
っつーか・・
あんた本人でしょ!? バレバレですから!
警察からの電話
発信業務がメインの督促系テレオペだが、一部のテレオペはお客さんからの電話を受信することもある。
うちでは発信しつつ受信もするハイブリッドな席、というのが決まっていて、その席に配属されたらどちらの仕事もこなさなければならない。
ちなみに席は毎回変わるがメンバーはだいたい決まっている。
いわゆる古株。
一通りのトラブルパターンは経験済み、どんな暴言もどんとこい!というアダルトなお姉さま(たまにお兄さま)方が多い。
もちろんワイルドかつアダルトな俺もよくこの席に座る。
ある日いつも通りにお客さんからの電話を受信した俺。
俺「お電話ありがとうございます。○○コールセンターでございます」
男の声「ちょっとお聞きしたいんですがね」
俺「はい。お支払いの件でございますか?」
男の声「ああ、いや実は私○○警察の者なんですが」
俺「警察の方ですか。どうされましたか?」
警察官「実はおたくのお客さんが、無理矢理買わされたのに頻繁に電話がくると言って相談にみえてましてね。私どもが入るのはどうかと思ったんですが一応事情をお聞きしようかと思いまして」
俺「そうでしたか。ではまずその方のお名前とお電話番号をいただけますか?お客さまは今一緒にいらっしゃるんですね?では担当の者に代わりますので少々お待ち下さい」
実は警察からの電話を受けたのはこれが初めてじゃない。
ごくたまに警察に駆け込んじゃう人がいる。
やましいことは何もないからいいんだけど、電話する先を間違えてる、と一言教えてあげたい。
信販会社ってのは、お客さんに代わってお店に代金を一括払いするのが仕事。
たとえば君がAという店でB信販のカードを使って買い物したら、B信販は君に代わってA店に代金を全額すぐに払う。例え君がリボ払いやボーナス一括払いを選んでいてもね。
ようするに信販会社はたんなる立替屋。
A店と一緒になって商品を売ってるわけじゃーない。
A店がもうけたからってB信販が分け前をもらえるわけでもない。
そもそもA店が何を売ってるのかもはっきり知らない、実によそよそしい関係だ。
要するにA店とB信販はまったくの別物。
立場的にはA店も君も、B信販にとっては“お客さま”なんだ。
だから強引に買わされたとか、商品が届かないとか、返品したのに請求が来るとか、そもそも買った覚えがないとかうちに言ってきても、はっきりいって何もしてあげられない。
まー、よほど悪質で、他のお客さんからも似たようなクレームが多発するようなら、それはそれでまた対処のしようがあるんだけど。
だからもし君が買い物で困ったことになったなら、まず買ったお店に連絡してよく話し合うことだ。
その上で納得できないと思ったら消費者センターや弁護士さんに相談した方がいい。いろいろな対策を教えてくれる。
警察に行っても何も解決しない。
話しは聞いてくれるかもしれないが、結局民事には手出しできないからな。
とにかくヤバイと思ったらすぐ行動すること。
早い時期なら信販会社も請求日を多少延ばしてあげることができるし、その間に返品だってできるかもしれない。時間が経てば経つほど不利になるから気をつけろ。
あと、いらない物は断固として断る勇気も必要だぜ。
お客さんの買った商品名とか見てると、こっちが切なくなることがあるんだ。
おばあちゃんが買った何十万もする布団とか、社会人1年生が買った百数十万のダイヤとか・・(つд`)
きっと買わされちゃったんだろうなー、と思いつつ電話しなきゃいけない俺。
みなさん、ご利用ご返済は計画的にね!
うちでは発信しつつ受信もするハイブリッドな席、というのが決まっていて、その席に配属されたらどちらの仕事もこなさなければならない。
ちなみに席は毎回変わるがメンバーはだいたい決まっている。
いわゆる古株。
一通りのトラブルパターンは経験済み、どんな暴言もどんとこい!というアダルトなお姉さま(たまにお兄さま)方が多い。
もちろんワイルドかつアダルトな俺もよくこの席に座る。
ある日いつも通りにお客さんからの電話を受信した俺。
俺「お電話ありがとうございます。○○コールセンターでございます」
男の声「ちょっとお聞きしたいんですがね」
俺「はい。お支払いの件でございますか?」
男の声「ああ、いや実は私○○警察の者なんですが」
俺「警察の方ですか。どうされましたか?」
警察官「実はおたくのお客さんが、無理矢理買わされたのに頻繁に電話がくると言って相談にみえてましてね。私どもが入るのはどうかと思ったんですが一応事情をお聞きしようかと思いまして」
俺「そうでしたか。ではまずその方のお名前とお電話番号をいただけますか?お客さまは今一緒にいらっしゃるんですね?では担当の者に代わりますので少々お待ち下さい」
実は警察からの電話を受けたのはこれが初めてじゃない。
ごくたまに警察に駆け込んじゃう人がいる。
やましいことは何もないからいいんだけど、電話する先を間違えてる、と一言教えてあげたい。
信販会社ってのは、お客さんに代わってお店に代金を一括払いするのが仕事。
たとえば君がAという店でB信販のカードを使って買い物したら、B信販は君に代わってA店に代金を全額すぐに払う。例え君がリボ払いやボーナス一括払いを選んでいてもね。
ようするに信販会社はたんなる立替屋。
A店と一緒になって商品を売ってるわけじゃーない。
A店がもうけたからってB信販が分け前をもらえるわけでもない。
そもそもA店が何を売ってるのかもはっきり知らない、実によそよそしい関係だ。
要するにA店とB信販はまったくの別物。
立場的にはA店も君も、B信販にとっては“お客さま”なんだ。
だから強引に買わされたとか、商品が届かないとか、返品したのに請求が来るとか、そもそも買った覚えがないとかうちに言ってきても、はっきりいって何もしてあげられない。
まー、よほど悪質で、他のお客さんからも似たようなクレームが多発するようなら、それはそれでまた対処のしようがあるんだけど。
だからもし君が買い物で困ったことになったなら、まず買ったお店に連絡してよく話し合うことだ。
その上で納得できないと思ったら消費者センターや弁護士さんに相談した方がいい。いろいろな対策を教えてくれる。
警察に行っても何も解決しない。
話しは聞いてくれるかもしれないが、結局民事には手出しできないからな。
とにかくヤバイと思ったらすぐ行動すること。
早い時期なら信販会社も請求日を多少延ばしてあげることができるし、その間に返品だってできるかもしれない。時間が経てば経つほど不利になるから気をつけろ。
あと、いらない物は断固として断る勇気も必要だぜ。
お客さんの買った商品名とか見てると、こっちが切なくなることがあるんだ。
おばあちゃんが買った何十万もする布団とか、社会人1年生が買った百数十万のダイヤとか・・(つд`)
きっと買わされちゃったんだろうなー、と思いつつ電話しなきゃいけない俺。
みなさん、ご利用ご返済は計画的にね!
テレオペに架せられた鉄の掟
重ねて言うが、俺はテレオペのバイトをしてる。
部署名はコールセンター。督促専門の電話部門だ。
督促係のテレオペには多くの掟がある。
中でも特に重要な2つの掟について今日は話そう。
その2つとは・・
契約した本人以外に契約内容を話してはならない
契約した本人以外にむやみに社名を名乗ってはならない
契約内容っていうのは、何を買ったとか、どのカードを使ったとか、いわゆる明細的なことはもちろん、“うちの会社と契約している”“支払いが送れている”といったことも含まれる。
だから社名が名乗れない。
うちは結構メジャーな会社だから、名乗ったら信販会社だってすぐバレる。
信販会社からの電話でイメージすることって、「カード作りませんか?」か、「お金払って下さい」のどっちかだろ?
そこまでわかったら契約内容の半分はバレたようなもんだ。
それはちょっとまずいよな。
だから俺たちは、まず自分の名前で電話する。
「urapubliと申しますが○○さんいらっしゃいますか?」てな具合にな。
で、お客さん本人が電話に出たらはじめて社名を名乗る。
これで第一段階クリアだ。
が、テレオペ初心者は早くもここでつまづくことが多い。
俺がやらかした最初の失敗もそうだった。
電話をかける先は主に、自宅、会社、ケータイの3ヵ所で、その時俺がかけたのはお客さんの自宅だった。
ちなみに自宅だろうが会社だろうが鉄の掟は変わらない。
たとえ家族が電話に出ても本人じゃないから契約内容は話せないし、基本的には社名を名乗ることもない。
家によっては近所のおじさんおばさんが出たりすることもあるからだ。留守番です、なんて言ってな。
だったら最初からそう言ってくれりゃーいいんだが、そういう人に限って最後の最後に留守番なんで・・なんて言うから要注意だ。
そんな人たちに名乗っちまったら一大事。言わないにこしたことはない。
ただし、はっきり家族だって言われたら社名だけは明かしていいことになっている。
こうしたことをふまえて次の会話を聞いて欲しい。
あ、俺のセリフは若い女の声で脳内翻訳してくれ。
本体のpubliは20代前半の声を持つ女だからな。
トゥルルルー トゥルルルー ガチャッ
女の声「はい山田(仮名)です」
俺「恐れ入ります。わたくし裏ぱぶりと申しますが、孝夫(仮名)さんはご在宅でしょうか?」
女「どちらさまですか?」
俺「・・・裏ぱぶりと申しますが」
女「だからどちらの裏ぱぶりさんですか?どんなご用件ですかッ?(ちょっと詰問調)」
俺「私用でおかけしたんですが、ご不在ですか?(いないならいないと早く言ってくれ)」
女「・・いませんけどどんな用ですかッ!?」
俺「ではまた改めさせていただきます」
女「言えないならもう2度とかけてこないでください!!」
ガチャッ!!! ツー ツー ツー・・・
どこがいけないかわかったかい?
そう。隠し過ぎちゃったんだ。
本当はどこの裏ぱぶりかと言われた時点で、家族の人かどうか聞くべきだった。
で、家族だったらあっさり社名をいえば良かったんだ。
山田孝夫(仮名)は既婚者だった。
女は声の感じからしてちょうど孝夫と同年代くらい。
となると、奥さんだった可能性が高い。
だから若い女の声でかかってきた電話にあそこまで反応したんだろう。
すっかり誤解されてしまったわけだ。手痛い失敗だ。
こんな風に、うちの初級テレオペは隠しすぎて怒鳴られることが多い。
それというのも研修でこういう展開を想定した練習をいっさいしていないからだ。
マニュアルには通り一遍の会話例しか載っていない。しかもめちゃめちゃスムーズにことが進んでいる設定ばかりだ。どこの裏ぱぶりかなんて聞かれる展開は完全無視。使えない。
その結果、慣れない督促電話でマニュアル以外のセリフをはかれた時、初級テレオペの頭の中はまっしろけ。
結局マニュアル通りのセリフしかくり返すことができず、相手の神経を逆なですることになる。
慣れればうまーく回避できるようになるんだがな。
まー、その前に辞めちまうんだがな。
ところで、山田孝夫(仮名)が既婚者だと分かったわけはまた今度の機会にしよう。
あまりにも長くなりすぎた。
君も疲れただろ? ごめんな。
気が向いたらまた寄ってくれ。
じゃーな。またな。
部署名はコールセンター。督促専門の電話部門だ。
督促係のテレオペには多くの掟がある。
中でも特に重要な2つの掟について今日は話そう。
その2つとは・・
契約した本人以外に契約内容を話してはならない
契約した本人以外にむやみに社名を名乗ってはならない
契約内容っていうのは、何を買ったとか、どのカードを使ったとか、いわゆる明細的なことはもちろん、“うちの会社と契約している”“支払いが送れている”といったことも含まれる。
だから社名が名乗れない。
うちは結構メジャーな会社だから、名乗ったら信販会社だってすぐバレる。
信販会社からの電話でイメージすることって、「カード作りませんか?」か、「お金払って下さい」のどっちかだろ?
そこまでわかったら契約内容の半分はバレたようなもんだ。
それはちょっとまずいよな。
だから俺たちは、まず自分の名前で電話する。
「urapubliと申しますが○○さんいらっしゃいますか?」てな具合にな。
で、お客さん本人が電話に出たらはじめて社名を名乗る。
これで第一段階クリアだ。
が、テレオペ初心者は早くもここでつまづくことが多い。
俺がやらかした最初の失敗もそうだった。
電話をかける先は主に、自宅、会社、ケータイの3ヵ所で、その時俺がかけたのはお客さんの自宅だった。
ちなみに自宅だろうが会社だろうが鉄の掟は変わらない。
たとえ家族が電話に出ても本人じゃないから契約内容は話せないし、基本的には社名を名乗ることもない。
家によっては近所のおじさんおばさんが出たりすることもあるからだ。留守番です、なんて言ってな。
だったら最初からそう言ってくれりゃーいいんだが、そういう人に限って最後の最後に留守番なんで・・なんて言うから要注意だ。
そんな人たちに名乗っちまったら一大事。言わないにこしたことはない。
ただし、はっきり家族だって言われたら社名だけは明かしていいことになっている。
こうしたことをふまえて次の会話を聞いて欲しい。
あ、俺のセリフは若い女の声で脳内翻訳してくれ。
本体のpubliは20代前半の声を持つ女だからな。
トゥルルルー トゥルルルー ガチャッ
女の声「はい山田(仮名)です」
俺「恐れ入ります。わたくし裏ぱぶりと申しますが、孝夫(仮名)さんはご在宅でしょうか?」
女「どちらさまですか?」
俺「・・・裏ぱぶりと申しますが」
女「だからどちらの裏ぱぶりさんですか?どんなご用件ですかッ?(ちょっと詰問調)」
俺「私用でおかけしたんですが、ご不在ですか?(いないならいないと早く言ってくれ)」
女「・・いませんけどどんな用ですかッ!?」
俺「ではまた改めさせていただきます」
女「言えないならもう2度とかけてこないでください!!」
ガチャッ!!! ツー ツー ツー・・・
どこがいけないかわかったかい?
そう。隠し過ぎちゃったんだ。
本当はどこの裏ぱぶりかと言われた時点で、家族の人かどうか聞くべきだった。
で、家族だったらあっさり社名をいえば良かったんだ。
山田孝夫(仮名)は既婚者だった。
女は声の感じからしてちょうど孝夫と同年代くらい。
となると、奥さんだった可能性が高い。
だから若い女の声でかかってきた電話にあそこまで反応したんだろう。
すっかり誤解されてしまったわけだ。手痛い失敗だ。
こんな風に、うちの初級テレオペは隠しすぎて怒鳴られることが多い。
それというのも研修でこういう展開を想定した練習をいっさいしていないからだ。
マニュアルには通り一遍の会話例しか載っていない。しかもめちゃめちゃスムーズにことが進んでいる設定ばかりだ。どこの裏ぱぶりかなんて聞かれる展開は完全無視。使えない。
その結果、慣れない督促電話でマニュアル以外のセリフをはかれた時、初級テレオペの頭の中はまっしろけ。
結局マニュアル通りのセリフしかくり返すことができず、相手の神経を逆なですることになる。
慣れればうまーく回避できるようになるんだがな。
まー、その前に辞めちまうんだがな。
ところで、山田孝夫(仮名)が既婚者だと分かったわけはまた今度の機会にしよう。
あまりにも長くなりすぎた。
君も疲れただろ? ごめんな。
気が向いたらまた寄ってくれ。
じゃーな。またな。
テレフォンオペレーターってNANDA?
俺は本業の他にバイトをしてる。
正確には俺とpubliだから“俺たち”だが面倒だからこのブログでは俺で通す。
もう1度言う。俺は本業の他にバイトをしてる。
一番の理由はもちろん、本業だけじゃ食っていけないからだ。
フリーとフリーターの2本立てだ。
どっちも似たようなもんだけどな。
学生時代も入れるとバイトはいろいろやってる方だと思う。
ここではそんな現場の裏話なんかもおいおい話していく予定だが、今日は今のバイトについて少し話そう。
今やってるのは信販会社のテレオペ。
一口にテレオペといっても会社によって内容はさまざまだが、信販会社の場合はたいていこの2種類に分かれるだろう。
総合窓口的な“インフォメーション系”と料金回収に特化した“督促系”。
前者はお客さんからの電話を受けることがメインの仕事。いわゆる受信業務。
後者は自分からお客さんに電話をかけることがメインの仕事。いわゆる発信業務。
一般的には受信より発信の方が時給が高い。
理由は簡単。発信する方が精神的にキツイからだ。
一面識もない他人にいきなり督促の電話をするなんて、たいていの人はやりたがらない。
金がからむから嫌な思いをすることも多い。
1人でも多く応募してもらうため、また、1日でも長く働いてもらうためには、高い時給で釣るしかない。
実際バイト初日で辞めていく人間も少数だがいる。
さらに3カ月後ともなると1/3くらいゴッソリいなくなるんだから驚きだ。
たいていの信販会社は定期的にテレオペを募集してるから、どこも似たり寄ったりなんだろう。
高い仕事にはそれなりのワケがあるってことだ。
ま、世の常だよな。
で、俺はというと、もちろんワイルドに発信業務。
時給は1円でも高く。
これも世の常だよな。
正確には俺とpubliだから“俺たち”だが面倒だからこのブログでは俺で通す。
もう1度言う。俺は本業の他にバイトをしてる。
一番の理由はもちろん、本業だけじゃ食っていけないからだ。
フリーとフリーターの2本立てだ。
どっちも似たようなもんだけどな。
学生時代も入れるとバイトはいろいろやってる方だと思う。
ここではそんな現場の裏話なんかもおいおい話していく予定だが、今日は今のバイトについて少し話そう。
今やってるのは信販会社のテレオペ。
一口にテレオペといっても会社によって内容はさまざまだが、信販会社の場合はたいていこの2種類に分かれるだろう。
総合窓口的な“インフォメーション系”と料金回収に特化した“督促系”。
前者はお客さんからの電話を受けることがメインの仕事。いわゆる受信業務。
後者は自分からお客さんに電話をかけることがメインの仕事。いわゆる発信業務。
一般的には受信より発信の方が時給が高い。
理由は簡単。発信する方が精神的にキツイからだ。
一面識もない他人にいきなり督促の電話をするなんて、たいていの人はやりたがらない。
金がからむから嫌な思いをすることも多い。
1人でも多く応募してもらうため、また、1日でも長く働いてもらうためには、高い時給で釣るしかない。
実際バイト初日で辞めていく人間も少数だがいる。
さらに3カ月後ともなると1/3くらいゴッソリいなくなるんだから驚きだ。
たいていの信販会社は定期的にテレオペを募集してるから、どこも似たり寄ったりなんだろう。
高い仕事にはそれなりのワケがあるってことだ。
ま、世の常だよな。
で、俺はというと、もちろんワイルドに発信業務。
時給は1円でも高く。
これも世の常だよな。
裏publi降臨
俺の名前はurapubli。
普段いい子ちゃんしてるpubliに内包されるもう1つの人格だ。
まあ名前から察する通り、少しブラックな性質がある。
少しだけな。
あいつが本格的にネコをかぶるようになった中学生くらいの頃から、俺は俺の存在を認識しはじめた。
自我の目覚めってやつかな。
最初はそれぞれの人格をうまくコントロールできなくていろいろ悩んだりもしたが、大人になるにつれてその問題は自然と解決した。
どっちの人格も“有り”じゃないかって思うようになったんだ。
どっちかが唯一絶対の存在ってわけじゃない。
全部ひっくるめて“publi”なんだ、てな。
今では互いを尊重して結構うまくやってる。
でも、ここまでくるのはなかなか大変だったぜ。
特にみんなの前で八方美人なんかしちゃうと、
「これは本当の自分じゃない。
このまま一生、誰にも本当の自分を見せられないんじゃないだろうか」
なんて、後悔したりふがいなく思ったりと胸苦しさを味わったもんだ。
今となっては実に青臭い感情だったと少し笑っちゃうけどな。
ほろ苦くて愛おしい青春時代だったぜ。
とはいえ、普段生活していくには俺はあまり人前に出ない方がいいわけで、そんな俺がストレスを感じないように、publiはちょっとしたはけ口を用意してくれたんだ。
それが“黒のノート”。
黒い表紙で、本みたいなしっかりした作りのノートなんだが、そこにブラックな感情を吐き出していくわけだ。
これが結構すっきりするんだぜ。
もやもやしたら一度試してみてくれ。
ただ、これって形に残っちまうのが難点なんだ。
処分する前にぽっくり逝っちまったら誰かの目にふれるかもしれないだろ?
それはちょっと恥ずかしいよな。
俺のプライドが許さないぜ。
で、ブログの出番ってわけ。
これなら放っておけばいつか自動消去されるって寸法だ。
我ながら完璧だろ?
そんなわけで、ここでは俺が表の世界で言えない、少しだけブラックなことをいろいろ書きためていく予定なんだ。
もし気が向いたら読んでみてくれよな。
じゃーな。またな。
普段いい子ちゃんしてるpubliに内包されるもう1つの人格だ。
まあ名前から察する通り、少しブラックな性質がある。
少しだけな。
あいつが本格的にネコをかぶるようになった中学生くらいの頃から、俺は俺の存在を認識しはじめた。
自我の目覚めってやつかな。
最初はそれぞれの人格をうまくコントロールできなくていろいろ悩んだりもしたが、大人になるにつれてその問題は自然と解決した。
どっちの人格も“有り”じゃないかって思うようになったんだ。
どっちかが唯一絶対の存在ってわけじゃない。
全部ひっくるめて“publi”なんだ、てな。
今では互いを尊重して結構うまくやってる。
でも、ここまでくるのはなかなか大変だったぜ。
特にみんなの前で八方美人なんかしちゃうと、
「これは本当の自分じゃない。
このまま一生、誰にも本当の自分を見せられないんじゃないだろうか」
なんて、後悔したりふがいなく思ったりと胸苦しさを味わったもんだ。
今となっては実に青臭い感情だったと少し笑っちゃうけどな。
ほろ苦くて愛おしい青春時代だったぜ。
とはいえ、普段生活していくには俺はあまり人前に出ない方がいいわけで、そんな俺がストレスを感じないように、publiはちょっとしたはけ口を用意してくれたんだ。
それが“黒のノート”。
黒い表紙で、本みたいなしっかりした作りのノートなんだが、そこにブラックな感情を吐き出していくわけだ。
これが結構すっきりするんだぜ。
もやもやしたら一度試してみてくれ。
ただ、これって形に残っちまうのが難点なんだ。
処分する前にぽっくり逝っちまったら誰かの目にふれるかもしれないだろ?
それはちょっと恥ずかしいよな。
俺のプライドが許さないぜ。
で、ブログの出番ってわけ。
これなら放っておけばいつか自動消去されるって寸法だ。
我ながら完璧だろ?
そんなわけで、ここでは俺が表の世界で言えない、少しだけブラックなことをいろいろ書きためていく予定なんだ。
もし気が向いたら読んでみてくれよな。
じゃーな。またな。
