母は、母のことを知らない。
弟のお産の時に亡くなってしまったから
物心がついた時には、
もう母がいなかった。
戦後のひもじいなか
お米屋さんに養女に出された。
飢えないように、食べられるようにとの父の選択で。
「捨てられた。父親に捨てられた。
お母さんが生きていたら、
こんなことをされなかったはず。」との思いが
心に刻まれた。
養女先で気を使いながらの生活は耐え難く
姉と父が暮らす江別に戻りたかった。
ある夜
家出して
上幌向から江別行の貨物列車に飛び乗った。
当時、小学校1年生
母の口癖
「由家は、お母さんがいて良かったねぇ。」
はい。 良かったです。
母のむくもりを知らないお母さんは
たくさんの、むくもりを与えてくれたもの
とっても幸せだったよ
世界中のお母さんに
「大好き!! ありがとう!!」