「本当にごめんなさい…」

私に向かって土下座する夫

そんな夫を冷めた目で見降ろす私

夫は浮気していた
相手は夫の会社のアルバイト

相手も夫が既婚だったとは知らず
その子も不幸にしたクズ夫に
完全に愛想が尽きた

　まさか
　結婚して半年で浮気されるとは…

もう私の頭の中は離婚一択

だけど夫は執拗に食い下がった

「軽い気持ちだったんだ！
　愛しているのは君だけなんだ！
　あの子には全く気持ちは無い！」

クズ発言のオンパレード

「お願いだ…
　離婚だけは勘弁してください…」

なんでそんなに離婚を嫌がるのか
私には全く理解できなかった

それにどんなに謝ったところで
浮気した事実が消えることは無い

結婚半年で裏切られた
私の傷が癒えるはずも無い

　何言ってんだコイツ…

謝り続ける夫の言葉は頭に入らず

私は”これから”のことを考えていた

　離婚するとしても
　半年で離婚ってカッコ悪すぎだな…

　コイツが原因だったとしても
　私にも問題あったんじゃって
　考える人は絶対いるよな…

　それに

　あんなに盛大に祝ってくれた友人や
　いっぱい出席してくれた仕事仲間に
　会わせる顔が無いわ…

考えれば考えるほど
夫に対する怒りしか沸いてこない

　どうしようかな…

謝罪の言葉が尽きたのか
目の前には土下座したままの夫

そんな無様な夫を見て思いついた

　今すぐ離婚じゃなく
　しばらく利用してから捨ててやろう

たぶん対外的にも
その方が私が受けるダメージは少ない

そう考えた私は夫に告げた

「もうどんだけ謝ったって一緒。

　あなたのしたことは消えないし
　私が受けた怒りが収まる訳じゃない。

　だからこれからは
　その気持ちを”態度”で示して。

　そうしたら離婚は待ってあげる」

そして私は思いつくまま
夫に条件を示した

・通帳とクレジットカードは私が管理
・小遣いは月２万円で追加無し
・スマホのGPSで位置情報を共有
・スマホのロックはしない
・会社以外の場所にいるときは
　必ず現場写真を送って私に電話する
・次に浮気をしたら私達の関係者全員に
　浮気の事実を公表し即離婚

ちなみに小遣い２万は
ほぼ昼食代で消えると踏んだ金額

「分かった！守る！約束する！」

夫は全て即決で受け入れた
そのあまりの速さに

　コイツ何にも考えてないな…

と呆れるほかなかった

「分かったら全部紙に書いて
　署名捺印して私にちょうだい」

慌てて紙とペンを取りに行く夫

その後姿を見ながら後悔した

　なんでこんなのと結婚しちゃったんだろ…

結婚半年で
とんでもない修羅場を経験した私

ここで決まった夫婦関係が

私を狂わせていくことになる

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遅過ぎた後悔　本気で好きだった　身体を許す時　歪んだ猜疑心

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№1 サレ妻

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