翌朝
彼くんの実家で朝食をいただいた

「昨夜は突然お邪魔してしまってスミマセン」

「いえいえ、いいのよ~
 いきなりだったからビックリしたけど
 また来て頂戴ね(笑)」

とても暖かい感じのお母様

 

 

なるほど
彼くんのルーツが良く分かった

 

 

彼くんの部屋に戻り
出かける支度をしていると…

 


え?

ええ?

 


が、学生服???

 


制服に着替えた彼くんが笑いながら

 

「だから高校生だって言ったじゃん(笑)」

冗談だと思ってた…
いやいや年下でしたか…

 

 

途中まで一緒の電車

 

向かいの車窓に映る彼くんを見て

「いや~ホントに高校生だったとは(笑)」

「ちゃんと俺、言ってたからね。
 信じない君が悪いんだよ(笑)」

「そうだけどさ~
 お店での姿から想像できないよ~」

「それ… 誉め言葉だよね(笑)」

「うん(笑)」

 

 

乗換駅で私が先に降りる

 

う~ん…

離れたくないな…

 


「あ、着いたね。
 気を付けてね。いってらっしゃい!」

「ありがとう!
 彼くんも気を付けてね!」

 


…あ~ 行っちゃった

 


1人になったら急に寂しくなった

 

 

でも寮に帰る電車の中

 

私はニヤついた顔を抑えるのに必死

 


夢じゃないよね?

私 彼くんと付き合えたんだよね?

彼くんとキスしたんだよね?

彼くんに大事にされたんだよね?

 

 


完全に有頂天の私

 

 

 

部屋に戻ると
彼女が私の顔を見て

「上手くいったんだね!
 おめでと~!!!」

「アンタのおかげだよ!
 ありがと~!!!」

私は彼女に勝利報告をした

 

 

「え?マジで高校生だったの?
 うわ~信じられないよ」

「でしょ?だから言ったじゃんって言うけど
 信じられる訳ないだろって(笑)」

彼女も彼くんが年下で
っていうか高校生という事実に驚いてた

 


そして
彼くんが私を大事にしてくれたこと

 

それを話したら
彼女が泣き出した

 

 

「やっぱり彼くんって最高だったね…
 よかったね…
 頑張った甲斐があったね…
 ホンとよかったね…」

「ありがとう…
 全部アンタのおかげだよ…
 ありがとう…」

 


彼女と同室になってよかった

 

彼女と友達になってよかった

 


心から感謝した

 

 

 

最初は不純な動機だったけど

 

本当に彼くんを好きになって…

 


そして
それは間違いじゃなかった

 


私に「彼氏」ができたんだ

 



私は幸せだった

 

 

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