地元シニアの飲み会は愉楽 | 世の中ウオッチング

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世の中のチョット気になる出来事を観察してシニアから一言。面白い、楽しい事ばかりでなく、「問題だね、おかしくない?」も拾い上げて行きます。
 ノンシャランに、お気楽に が基本です。

                     

          

 駅前の居酒屋の一室を借り切って団地住民シニア仲間の飲み会。

 これが一寸ユニークなのです。飲み会の名前からして「粋談会」、メンバーは12人限定。月1回だけの開催で、幹事を持ち回りにするから定員は12名となる。希にゲストも加わる。

 幹事の役割は会場(本来は、団地集会所内の会議室)設定と日本酒の吟醸酒以上2升(ビールも焼酎も一切無し)とおつまみの準備。 お銚子は趣味人のメンバーが準備して下さるが、お猪口は各自が持参と徹底的にシンプルなお膳立て。時間は2時間厳守。だから、会費も○千円と格安。本来なら前述のように団地集会所の会議室を借用するのだけれど、コロナ禍で現在は居酒屋に緊急避難中。とはいえ、1升だけは持ち込みを認めてくれるお店を選択している。それだけ日本酒の銘柄に拘わる会なのです。

 会はメンバーが入れ替わるものの20年継続の歴史がある。この間に飲んだ日本酒の銘柄は全て記録されている。幹事は自分の郷里や各地の地酒からこれぞというお酒を選んで披露するルールだから、お国自慢と共にお酒の目利き具合も会話の種になる。メンバー中で評価の高かったのは十四代、筆者がこれまで選んだのは郷里の獺祭・五橋、長州を未だ宿敵扱いする会津の会津中将など。今後の候補は東洋美人や貴です。

 メンバーは同じ分譲住宅団地の住民でサラリーマン卒の後期高齢者ばかりだから、暮らしぶりも考え方も大同小異。いわば同好の士の集まり、サードプレースと言えば気取りすぎか。

 話題は愚痴と孫自慢、病気自慢はご法度。時に時事問題・外交問題なども俎上に上るが、大方は世間話の類い。

 先日は幹事持ち込みの滋賀の銘酒「大治郎」に因んで滋賀の造り酒屋から伏見・灘の酒蔵に及び、果てはニューヨークで日本酒の醸造がなぜ可能なのか迄話が飛ぶ。

 或いは、団地という住所表示にまつわる話題で侃々諤々。管理組合は「○○住宅管理組合」と団地の名称を使わないのに、住民票や運転免許証は、○○団地△号棟×室とある。ところがメンバーの一人から免許証を示して、申告すれば団地名抜きの○―△―×と数字だけの表示が可能と実例が示され、全員あっけにとられた。

 どうも昭和30年代の憧れの存在から大幅イメージダウンした団地に住んでいる、とみられることが不満の原因らしい。我が団地は居住面積も広く緑も豊かで、実態はそこらのマンション以上と自負しているのでつい団地という呼称を避けたくなる。いやそれ以上に長たらしい住居表示が面倒と思う気持ちはわからないでもない。

 

 ともあれ、気の置けない仲間と談論風発、愉楽の時間が過ぎるのは早い。社会参加などと大げさに言わずとも男同士のワイガヤは元気の源泉となります。