あなたのことをまったく信用してないわけじゃないのよ。

ただ、人の心は変わるものだから。
可能性のうちの一つと考えて欲しいの。

たとえば、今はすごくすごく好きで愛し合ってるとしても
数年後に同じ状態を保てるとはとても思えない。
2人でいることに慣れてしまって、他に刺激を求める時が
来るかもしれない。

でもそれはしょうがないことなのよ。

日々暮らしていて、
状況が変わって生活が変わってゆっくりだけど考え方も多様して
好きだという気持ちだけが不変なんてありえない。

たとえばその時に求める刺激が新しい恋愛の相手でも。
それはしょうがないことだと思うし
その可能性はあなたにもあたしにもある。
それを裏切りだとは思わない。

でも。新しい恋愛の相手を探す原因が、
あたしに対するあてつけだとしたら。
それはすごい裏切りだと思うの。
2人の間の問題から逃げるために他に転嫁することは
あたしは裏切りだと考える。

もし、あたしに対するあてつけのために
新しい恋愛を始めようとするのなら。
その前にわたしと別れてください。

ただ刺激が欲しくて新しい恋愛を始めるのであれば、
絶対に隠し通してください。

いつ、その時がきても悔いのないように。
あなたといる時を精一杯感じ取るから。

この世でたった一人の相手を探すことに振りまわされて

傍にいる人達にそっけなくするのは寂しいことじゃない?


傍にいるその人がこの世でたった一人の相手なのかもしれないのに。

運命ってめぐり合わせのことなんだって。

必ず決まってるわけじゃない。

自分で選んで生きてきた結果、巡ってきたものなんだね。

じゃぁきっと、その中で決して避けて通ることができないのが宿命。

雨の日はほんと憂鬱。

今日も前髪がまっすぐにならなくて・・・

自分が許せなかった。

あなたは

「大丈夫。かわいいよ」

というけど。

あなただって、仕事でミスした自分を

絶対に許せないでしょう?

周りが

「大丈夫。たいしたことないよ」

って言っても、自分を責めてしまうでしょう?

それと一緒。

自分が自分の決めたスタイルから外れるのが許せないのよ。


離れてからずっと悲しいのは


距離のせいじゃなく


あなたにあたしの声が届かないから?

昨日、足の爪を切っていたら、深爪してしまった。

もともと爪を切るときに深爪しやすいわたしの爪を切るのは、

一緒に住んでた頃はあなたの役目だったわね。

最初の頃はすごく恥ずかしくてイヤだったけれど、

慣れてからはイスに腰掛けたあたしの足を床で受け止めて

爪を切ってくれるあなたを眺めるのが好きだった。

離れてしまった今は、一緒にいたことがまるで幻のようで現実味がない。

約束はしたけれど、その約束すら幻みたいで。

ほんとうにもう一度そんな日はくるのかしらね。
あなたはよく、わたしに

「それって本音?」

って聞くわね。

そうするとわたしは、

「あ、失敗したな」

と思うの。

あなたの欲しかった答えをあたしは返してあげられなかったのね。

あたしは、いつもあなたの言うことをうんうん聞いてるけど、

本音を隠してるわけではないのよ。

ただ、そういう意見もあるんだと納得して、

何パターンかある思考のうちの1例にしてるの。

そうしてあなたの考えを体に染み込ませたいのよ。

とうとう、あなたと離れて1週間が経とうとしています。

「遠距離恋愛なんてできない」

と思っていたけれど・・・慣れてしまえばどうってことないみたい。

今では、何を恐れていたのかすら思い出せません。

電話でも話すし、手紙もたくさん書いたわね。

思えば、今まで寄り添ってた分、言葉を必要としなかったから、

それを取り戻そうとしているのかもしれません。

今日はアナタに2つお願い事があるの。

一つ目は、秘密を持って欲しい、ということ。

なにもかもさらけ出された関係は全然ロマンチックじゃないわ。

少なくとも、恋人同士のそれよりも、大層所帯じみたものになってしまう。

だから、結婚しようと思うまでは、あたしに何もかも話そうと思わないで。

二つ目は、嘘をつかないで欲しい、ということ。

具体的に言うと、秘密を隠すために、嘘という手段を選ばないで欲しいの。

相手に知られないように黙秘する、というのが

秘密を守る手段の中で一番美しいと思うから、それを選んで頂戴。

嘘は、本当でないことを本当だと思い込ませること。

つまり騙すということだから。

そんなことをする人は、

物事に正面から取り組む勇気がないんだわ、

と単純な私は思ってしまう。

だって辞書にそう書いてあったのだもの。

この2つを守ってくだされば、たとえ離れていても

あたしはあなたに愛されていると思うから。

要求の多い女だと思って嫌いにならないで。

では、今後ともよろしくお願いします。


最近は、彼と離れていても、あまり不安はなくなった。

以前、感じていた胸を締め付けるような感覚がない。

落ち着いたのだ、と思うのだけれど、

それはそれでちょっと淋しい。





ラビット病


わたしも彼と双子になりたい。

似て非なる存在。

彼のようになりたいけれど彼自身になりたいわけじゃない。

要するに恋愛感情やその他の情に流されない確かな絆が欲しいのだ。