分厚い雲が私の心のように浮かんでいる。
美しい日々はどこへいったのだろう。

暖かい優しい場所は果たしてあったのだろうか。

小さな雫を腕に垂らして遊ぶ、真赤な粒は暖かく私は笑顔になる。

このどうしようもない戦慄や後悔や破れたスカートや、逝ってしまった現実や、挙げればいくらでもあるモノたちは、私の身体を揺らし、今確実に、ここにある。

私の心は震えている。私は震えているのよ。

幾度となく挑み続けた現実は、全て失敗に終わった。

その度、私の身体には消えない傷がつき、足枷がつき、手枷が付けられ、とうとう閉じ込められることになった。

私は泣いた、何度も泣いたでもその言霊は誰にも届かなかった。

今も届かない。

でも歩かなきゃならない。歩かなきゃ、進めない。

進めない。

この青い空の下、あまい記憶が微かに舌に残る。

私は何も出来ず、この空の青さに涙を流す。

あんなに愛してやまなかったのに、私が手を下した。

柔らかい暖かさ、失ってしまった。

どうして、私はあなたを抱きしめて大丈夫と言えなかったのだろう。

その痩せた頬に触れ、愛していると言わなかったんだろう。

どうして諦めてしまったんだろう。

堪えるあなたから目をふせてしまった。

どう足掻いても今、あなたがいるはずもなく、どんなに祈ってもあなたはいない。

私が手を降したんだ。

私が星にしてしまったんだ。

いつかは逝ってしまうから、苦しみが少ないうちに。

ごめんね。

いつも想ってるよ。

会いたいなぁ。

元気なあなたに会いたいなぁ。

恐ろしい言葉だった。

私は悲鳴を忘れ言葉を失った。

誰もいなかった。

私を助けてくれる人は悪魔だったから。

だから私は誰にも縋らずただひとり庭を眺めていたんだ。

それだけの話。