子ども向けの本のイラストを描いていた
ウクライナ在住の女性が書いた本。
「戦争日記」
鉛筆1本で描いた
ウクライナのある家族の日々
わたしは民族で人を分けない。
人を定義するのは、
民族ではなく行動だからだ。
子供を寝かしつけた後、
夫と2人で未来を語り合った翌日、
朝の5時に爆音で目が覚めた。
ロシアのウクライナ攻撃だった。
何もかもが壊れていく世界で、
わたしたちは戦争に立ち向かい、
生きるために創作活動を続けた。
戦争がはじまり、
地下室で過ごす日々が続いた。
8日後には、母と別れ、
やっとつかまえたタクシーでワルシャワのホテルへ。
ホテルには
子どものためのプレイルームが用意された。
一瞬だけ与えられた
決して慣れてはいけないおとぎ話のような世界だった。
現在は、ブルガリアのソフィアという場所で
子どもたちと暮らしている。
男の人たちは、ウクライナから出られないため
まだ祖国にいる。
どうにもならない中で、
絵を描くことで
感情のコントロールをしているという。
最近、自分にコントロールできること、
できないことについて考えていた。
ウクライナのどこが爆撃されるかは
著者にコントロールできないこと。
できることは、絵や日記を書くこと。
少しでも安全で快適に過ごせるように備えること。
絶望的に見える状況でも
自分にできることに焦点を当てる著者に
とても勇気づけられた。