6月の洋書として Black Box Thinking をご紹介しています。
今回は第10章
How Failure Drives Innovation
失敗がどのように革命を動かすか
掃除機で有名なダイソンの生みの親、James Dysonの話です。
小さい頃、家の掃除機をかけるのが彼の役目でした。
掃除機をかけていると、すぐに詰まって、変な音が出ることに苛立ち、
あるとき、掃除機を分解して仕組みを調べることにしました。
The creative process started with a problem.
クリエイティブな過程は、問題から始まった。
それから3年間、ずっと頭に残ったままだった問題への解決策は、
ある日、材木商にいるときに思い付きます。
材木を切った後の、おがくずが、サイクロンで集められている光景を見て、
それと掃除機を組み合わせることを思いつきます。
The solution was really about combining two existing technology.
解決策は、既存の2つの技術を組み合わせることだった。
当時、すでに妻と3人の子供がいた彼。自宅の小さなワークショップで5127もの試作品を作りました。しかもコンピューターを買うお金がなかったため、結果は全て手書きでノートに記していったそう。
Removing failure from innovation is like removing oxgen from a fire.
革命から失敗を取り除くのは、火から酸素を取り除くようなものだ。
たくさんの試作品を作り、やっと納得できる技術にまで発展させたJames Dyson。
彼は大成功を収めた今でも、会社に出勤し、毎日新しいアイデアを試しているようです。
問題への解決策やクリエイティブなアイデアを思いつくのは、シャワーや散歩をしている時など、リラックスしている時が多いようです。ずっと1つのことを考え続けているときには思いつかなくて、何か他のことをしていたり、他の場所に移動したりしたときに、ふと思くということがよくあります。
次回は第11章です。