6月の洋書として Black Box Thinking をご紹介しています。
今回は第5章
Intellectual Contortions
知的ゆがみ
It is easy to laugh when we see just how far we are prepared to go to justify our judgements,
sometimes to the point of filtering out evidence that contradicts them.
判断を正当化するために、どこまで準備しているかを見ると、笑ってしまう。
時には、それに反する証拠を取り除くというところまで。
self-justification 自己正当化
自分の意見や主張を正しいと思い、そのように発言する。
それが間違いだったとしても、正当化してしまうことがあります。
自己正当化は、一つ一つの決断に苦しんだり、一つ一つの判断を疑問に思ったりということをなくします。
しかし
Lying to oneself destroys the very possibility of learning.
自分に嘘をつくことは、学ぶ可能性を台無しにする。
私たちは、賢いというのが、真実への道だと勘ちがいしていることがあります。
しかし、医者でも政治家でも、賢いと言われる人ほど、
賢いがゆえに、言い換えをする技術があり、
誰もが気づかないような言い方で真実を曲げて伝えることがあると言います。
持っている株が損失を出していたとしても、手放さずにそのままにする人も多いようです。
プロの証券コンサルタントでも、そうしてしまうことがあります。
We hate to crystallise a loss.
The momenet a losing stock is sold,
a paper loss becomes a real loss.
私たちは損失を明確にするのを嫌う。
損失を出している株が売られた瞬間、
紙は本当の損失になる。
たとえ自分にとって損になることでも
自尊心を守りたいという気持ちで証拠をひねってしまいます。
次回は第6章
Reforming Criminal Justice
刑事裁判の改革