5月の洋書として Willpower をご紹介しています。
今回は第10章で、成功するダイエットの秘訣について。
ダイエットをしようと決めた人の多くが行うやり方に、食事を抜くというものがあります。この章で書かれていたのは、人間の進化の過程で、飢餓にも耐えられる人が生き残ってきた。十分な食べ物がない場合に、それに体が適応するようになっているという考え方です。
痩せたいからという理由で食事を抜けば、最初は体重が減ったとしても、体は十分な食べ物がないことに危機を感じて、反対に痩せにくくなっていくのだと思います。
ダイエットをする際に必要なself-control (自制心)は、お腹がすいても食べないようにすることではなく、鏡に映った自分の姿を見たときに、いきなり過度なダイエットのやり方を始めないことだと言います。
Humans are born with an inate gift for eating just the right amount.
ちょうど良い量を食べるように、人間には生まれつき備わった才能がある。
子供は学校に入る頃までにこの能力が失われていくそうです。そしてそれからはどんどん減っていくだけです。それに加えてダイエットをしている人は、お腹がすいてもそう感じたことを無視して、外的な手がかりを元に食べ物を摂取したり、食べるのを制限したりするようになります。例えば、夕方○○時以降には何も食べないというように。
ダイエットを成功させるためのコツがいくつも書かれています。
一番興味深かったのは、「後で食べよう」と思うと、食べたい欲求がある程度満たされるということです。食べないでおこう、食べたらダメだと抑制してしまうと、欲求はもっと大きくなってしまうそうです。物事を先延ばしにするのは良くない一方で、食べることに関しては「後で」が効果的なようです。
・感情を抑えるなど、自制心を効かせないといかないことをなるべくなくすこと。
他で自制心を使ってしまうと、食欲を抑えることが難しくなるから。
・外食する際に、先にルールを決めておく
例えば食べ放題には行かないとか、食べ放題に行っても野菜と赤身の肉だけにするなど。
・太っている人は太っている人と一緒に時間を過ごす傾向がある。
同じようにダイエットをするという目標を持った人と過ごしたり、
痩せていたり、理想の体型だと思う人と一緒にいること。
・ベルトをつけたり、体にフィットした服を着るようにする。
刑務所に入っていた男性は出所した際に太っている傾向がある。
それは刑務所での服装がベルトがなく、ぶかぶかとした服だから。
・パッケージに騙されない
「Trans Fat Free トランス脂肪酸なし」とパッケージに書かれていると、同じ量の食べ物を比較しても、カロリーが低いと勘違いする傾向にある。
・ながら食べをしない
テレビを見ながら、スマホを見ながら食べないこと。
ダラダラ食べないこと。
Female dieters tripled the amount of food they ate when they were absorbed in a film.
女性でダイエットをしている人は、映画に夢中になっていると、食事の量が3倍になった。
・小さなお皿を使って盛り付ける
こういったコツを実践すれば、ダイエットに成功でき、長期的にその状態を保つことができそうです。ダイエット中は体重が減っても、やめると元通り、または今まで以上に体重が増えてしまうということがなくなるでしょう。
次回はこの本のまとめです。