5月の洋書として Willpower をご紹介しています。
今回は第8章です。
この章では、エリック・クラプトンがアルコール依存症を克服した話が書かれています。
Alchold doesn't increase your impulse to do stupid or destructive things,
instead, it simply removes retraints.
アルコールは愚かなことや、破壊的なことをする衝動を増やすのではなく、
代わりに、ただ単純に制約を取り除く。
アルコール中毒者に救いの手を差し伸べる場所としてアメリカで有名なのが、AA meeting と言われるものです。AAというのは、Alcholic Anonymous (匿名のアルコール中毒者)を省略したもので、飲酒問題を解決するために、互いに助け合うという取り組みのことです。
アメリカの映画やドラマを見ていると、アルコールや麻薬中毒者が、ついに自分自身が手に負えなくなり、このAA meetingに助けを求めて、ミーティングに参加するという場面がよく出てきます。
他の参加者の前で、一人ずつ自分の問題や悩み、感情についてさらけ出すことで、共有し合い、認め合う場として、映画やドラマでも描かれているのが分かります。
エリック・クラプトンもアルコール依存症で、このAA meetingに参加するようになり、救われた人の一人です。その集まりに参加し、飲酒問題を克服しました。彼は息子が亡くなった際にも飲酒をせずに過ごしました。それを知ったAA meetingの他の参加者の女性は、彼のその言動に勇気づけられたと言います。
AAが大事にしていることは
One day at a time.
Do not have a drink today.
1日ずつ。
今日飲まない。
飲酒でも喫煙でも、やめようと思うと、一人よりも誰かと一緒にすると成功率が上がると言われています。配偶者が禁煙したら、もう片方も禁煙することが多いというように。
そして、やめたい習慣があるなら、そのものがなるべく目に入らないようにすることです。
We can ignore temptations when they're not immediately available.
すぐに手に入らないと、誘惑は無視することができる。
ダイエット中の甘いものも同じこと。
家に甘いものやお菓子がない場合に、買いに行ったり、作ったりしないといけなかったら、甘いものを食べたいという誘惑に勝つ確率は高くなるでしょう。
何かをやめたいときは、線引きをハッキリさせることも大事です。
To drink or smoke moderately
適度に飲酒や喫煙すること
この「適度に」は曖昧な線引きなので、時と場合により、適度から過剰にすぐになってしまいがちです。最初に明らかな線引きを決めて、それを守り続けることが、悪い習慣を断ち切る秘訣のようです。
次回は第9章
Raising strong children: self-esteem versus self-control
強い子供を育てる
自尊心と自制心