5月の洋書として Willpower をご紹介しています。

 

 

 

今回は第4章

 

Decision Fatigue

決断疲れ

 

結婚のお祝いとして贈り物をする時、日本ではあげる人が相手に良いと思うものを選んで購入して、プレゼントすることが一般的です。それに対して、西洋では、結婚のお祝いとしてもらうギフトのリストを、これから夫婦となる人たちが作成します。

 

本書の例で出てきたのは、この結婚式のお祝いギフトを選ぶことです。

様々な物の中から、自分たちの欲しいものを選んでリストにしていくことは、選択や決断の連続で疲れるものです。疲れてくると、だんだんと意志の力が弱くなっていきまます。

 

The process wasn't as depleting for the ones who enjoyed it - up to a point.

その過程は、ある時点まで、それを楽しんでいる人々にとっては、

それほど疲れるものではなかった。

 

決断する対象物が何か、それを楽しいと思うかどうかによって変わるということです。

しかし、ある時点まで、というのは、その過程が長引いたとき、この調査の場合では12分でどちらにしても、決断疲れが出てきました。

 

興味深いのは、自分がもらギフトを選ぶときは、決断疲れをしやすいのに対して、誰かのためのギフトを選ぶ際には、それほど決断疲れが見られなかったと言います。私は正直、反対のような感じがしますが。。。。

 

Choosing for others, though, isn't always so difficult. 

他人のために選ぶのは、いつもそれほど難しくない。

 

理由としては、相手に贈ったものは、自分が毎日見るものではないから、それほど気にしないということだそうですが、ここはあまり納得のいかない部分でした。

 

次に書かれていたのは、ニューヨークがアメリカで最も独身者の割合が多い州ということ。

一般的に多くの人が持つニューヨークのイメージと合っているような気がします。

 

独身が多いということは、交際相手、結婚相手を選ぶ際に選択肢が多いということでもあります。しかし、ニューヨークに住んでいる人たちは、好みにうるさいということもあるそうです。

 

Closing a door on an option is experienced as a loss, 

and people are willing to pay a price to avoid the emotion of loss. 

 

選択肢の扉を閉じるのは、損失であると体験し、

人々は損失の感情を避けるために、代償を払う。

 

生涯のパートナーを選ぶという大きな決断以外にも、日常の小さなことでも決断疲れは生じます。スーパーでの買い物がその良い例です。スーパーでは様々な商品を見て、買うか買わないか、どれを買うかなどの決断をたくさんして時間を過ごします。そしてレジで並んでいるときに、レジ横に並ぶ飴やガム、チョコレートなどを買いたくなる衝動に駆られるかもしれません。これが決断疲れによるものです。

 

決断疲れをして、グルコースが最も必要とされている時だから、スーパーなどお店ではレジ横にちょっとしたおやつが置かれているのですね。

 

他にも高級なものを売る際に、その商品の近くに美しい女性がいる広告はどうしてそうなっているのか?といった興味深い内容の話が書かれている章でした。

 

次回は第5章

Where have all the dollars gone?

全てのドルはどこに行った?