2020年3月の洋書2冊目として

 

Made to Stick をご紹介しています。

 

 

今回は第5章で Emotional 感情的 です。

 

Mother Teresa の言葉から始まります。
 
If I look at the mass, I will never act. 
If I look at the one, I will.
 
集団を見たら、私は絶対に行動しません。
個人を見たら、私は行動します。
 
アフリカの子供たちへの寄付
子供たち全般への寄付を募るよりも、一人の女の子の話をするほうが効果的であると言います。Rokiaという女の子の話を伝えたところ、アフリカの子供たちへの寄付と言ったときよりも、2倍の寄付が集まったそうです。
 
恵まれない子供への寄付、スポンサーというアイデアは1950年代からあります。冒頭にあったマザー・テレサの言葉のように、集団を見るよりも個人を見た方が人は行動を起こそうとするのでしょう。
 
If people felt overwhelmed by the scale of the problem, 
their small donations might have seemed meaningless. 
 
もし人が問題の規模に圧倒されたら、
小さな寄付が無意味だと思えるかもしれない。
 
Rokiaという女の子の話を伝えることは、感情に訴えることです。興味深かったのは、計算問題を解いてから同じ話をすると、寄付する金額が下がったのだそうです。
 
Once we put on our analytical hat, we react to emotional appeals differently. 
一度私たちが分析の帽子をかぶると、感情的なアピールに異なる反応をする。
 
 
ものやサービスを売るときは
 
ものやサービスの特徴を述べるのではなく、それらがあるライフスタイルをお客さんにイメージしてもらうのが効果的だと言います。
 
例で出されていたのは、ケーブルテレビの契約の話。ケーブルテレビがあるとこんな生活になるという想像をしてもらった場合に、契約数が倍ぐらいになりました。
 
Companies often emphasize featus when they should be emphasizing benefits. 
会社は利点を強調すべき時に、よく特徴を強調する。
 
 
なぜ数学を学ぶのか?
 
数学で代数を学ぶことに何の意味があるのかと生徒に聞かれたとき、ある教師は
 
You do math exercises so that your can improve your ability to think logically. 
数学の問題を解くのは、論理的に考える能力を向上することができるように。
 
そしてよい弁護士、建築家、医者、親などになるためにするのだと答えたそうです。学校で学ぶことには、それ自体を学ぶことが目的ではなく、筋トレのように、トレーニングを積むことが目的だと言っています。
 
 
パターンを見るよりも
 
The world of business tends to emphasize the pattern over the particular. 
ビジネスの世界では、特定のものよりもパターンを強調しがち。
 
パターンをみていると、個人であったり、特定の人を気にしなくなってしまいます。この問題に気づき、病院で働く人の言動を変えるために、あるデザイン会社が患者目線の動画を作ったそうです。病院で勤務する人々はこの動画を見て始めて気づいたことがたくさんあったそうです。
 
 
次回は第6章で Stories ストーリー をご紹介します。