2020年3月の洋書2冊目として

 

Made to Stick をご紹介しています。

 

今回は credible 信憑性

 

Wendy'sのハンバーガー

この章で一番印象的だったのは、Wendy's がCMでビッグマックとの比較をしたという話でした。このCMは、お客さんに自分の目で両社のハンバーガーを比べてみてもらおうというものです。Wendy's のハンバーガーのほうが大きいよということを示しています。

 
Wendy's の調査によると、CM放送後、歳入が31パーセントもアップしました。お客さんに、自分の目で確かめてもらうという戦略は効果的だったようです。
 
 
研究が認められるには

オーストラリア、パースの医学研究者が、潰瘍はバクテリアによって引き起こされることを発見しました。医療業界ははじめこのアイデアを受け入れませんでした。その理由は、常識ではあり得ないことだったのと、2人がそのような大発見をするような人には思えない立場だったからです。

 

10年後の1994年にやっと、the National Institute of Health(アメリカ国立衛生研究所)がアイデアを承認しました。2005年秋には、2人がノーベル賞を受賞しました。
 
 
禁煙の呼びかけに効果的なのは
 
Telling stories using real people is the most compelling way.
本物の人を使って話を伝えることは、最も説得力のある方法である。
 
禁煙を呼びかけるために、tobacco control for the Massachusetts Department of public health (MDPH) マサ―チューセッツ州公衆衛生省のタバコ規制が、喫煙者を採用してCMを作成しました。
 
若い頃から喫煙を始め、20代には肺移植が必要となった女性が伝えるから本物を感じる。残念ながらこの女性は31歳で、2回目の肺移植が予定されていた3週間前に亡くなってしまいましたが、説得力のあるCMになったようです。
 
 
統計を使うときに注意すること
 
When it comes to statistics, our best advice is to use them as input, not output. 
統計を使うのは、アウトプットではなく、インプットに使うのが私たちのアドバイス。
 
統計を使って人に何かを伝えようとするのではなく、統計で自分の考えを固めることに使うのが良いと言います。確かに統計を使って数字で人に何かをアピールしようとしてしまいがちですが、次のところでも紹介するように、「感情」に働きかけるには、数字では逆効果になってしまいます。
 
 
鮫か鹿か、殺されるかもしれない確率が高いのは?
 
鹿よりもサメのほうが怖いと思いがちですが、実際はサメに殺されるよりも鹿のほうが300倍危ない!それは車が鹿に衝突して死亡することが多いからだと言います。
 
私たちは、稀なことを一般的なことであったり、ありえないことを可能性があったりと思いがちです。
 
 
次回は第5章で、Emotinal 感情的 をご紹介します。