The Culture Mapの第5章です。

 

Big D or Little d 

大きなDか小さなd

 

(この章ではdecisionのdのことを指しています)

 

どのように決断するかについて、比較がされています。

 

ドイツ

・決断する過程で同意を築いていく

・グループのフィードバックを取り入れながら、集団での同意に至る

・一度決断したら、それをやり通す

 

アメリカ

・一般的に担当者が全グループに代わり、素早く決断する

・階層制というよりはトップダウン形式

・決断はいつでもまた変えることができると思っている

 

 

ドイツ出身の人とアメリカ出身の人が仕事をする際に、下記のような疑問が生まれます。

 

ドイル出身の人からすると、アメリカ人は関連する人全てが関与した議論なしに、素早く決断することに対して疑問に感じます。

 

どちらのやり方が良いかということではなく、ビジネスをする上で、様々な国や文化が関わっている場合に、どのスタイルで決断をしていくのか、あらかじめ全員が知っておくと円滑に進めることができると提案しています。

 

確かに、上記のようにドイツとアメリカだけの比較を見ても、やり方が正反対な状況があります。そのような状況で、説明なくどちらかのやり方が行われているとすると、問題が起こる可能性が見えます。

 

他には、日本の会社、アステラスが紹介されていました。

イギリスとオランダに支社があり、そこから東京での会議に出席した人の体験談がありました。

 

彼はその会議に向けて、自分の考えを発表できるように、プレゼンの資料をまとめるなど準備をしました。当日になって、他に日本人の管理職がいる会議の中で、話の流れから彼の意見と反対の意見の人が多そうだと言うことが分かりました。

 

どれだけ彼が他に人を説得しようとしても、もうすでにみんなの意見は固まっているようです。

不思議に思って、後から彼が知ったことは、日本の「根回し」のやり方でした。

ずっと前から少しずついろんな人に働きかけて準備をしておく。

 

これも文化の違いとして紹介されていました。

 

ちなみに「根回し」は英語でroot-buildingと訳されていました。