どんとこいアニメ -2ページ目

『蟲師』

蟲師 二十六譚 Blu-ray BOX/中野裕斗,土井美加,うえだゆうじ
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蟲師 二十六譚 DVD Complete BOX/中野裕斗,土井美加
¥29,400
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生物と無生物の中間的存在である蟲、人の営みとは別にただそこにあり続け時に怪異をも巻き起こす。主人公のギンコは、そんな蟲の扱いと蟲に関する医術を生業とする旅の蟲師。旅の途中や依頼に応じ、怪異やそれにまつわる蟲の謎を解き明かしていく。

見所
・生物と無生物の中間の存在である蟲の質感
・淡い雰囲気とそれに反する命の力強さ
・あるがままに蟲と怪異を受け入れる様


物語は、既に旅の途中や依頼に応じての蟲師業をしている旅の蟲師ギンコが、不思議な力を持った少年の噂を調査するところから始まる。なお、本作は一話完結型の作品である。
和装のキャラクター達の中で、洋装に蟲煙草を咥えた白髪緑眼で旅の荷を持ったギンコは異質に見える。事実、依頼人がいる場合や怪異を蟲の仕業と見抜いて首 を突っ込む時に、蟲師と名乗る説得力を裏付けてもいる。ギンコの異質さもさることながら、本作は蟲も異質な存在である。生物と無生物の中間といった存在で CGを使って表現されており、生物的に作られながら物に見えるCGの質感が設定と上手く絡み合っている。蟲も含めて、あらゆる美術の色合いや質感が淡く、 淡さに反して生命の息吹や力強さを感じさせる仕上がりとなっている。そのため、蟲は生き物でもあり、自然でもあるように思えてくる。
ギンコは蟲をやっつけることもあるが、蟲と如何に共生していくかを信条としており、ギンコやギンコと出会った人々が悲喜交々をあるがままに受け入れる様が 何とも言えない魅力に満ちている。それは日本の土着信仰にも近い価値観といえる。そんな幻想的で穏やかな様を、独白による回想や民族楽器を使ったBGMが 後押ししている。また、独白による回想や季節の飛び方など時系列にとらわれない見せ方になっており、ドラマというよりはドキュメンタリーを見ているような 雰囲気になっている。そこに美術や音楽の作り込みの数々が加わって、視聴体験を一層引き立てている。その中で蟲の持つ力強さと不思議な魅力に引き込まれる 内、怪異とギンコの組み合わせに「よう」や「蟲だな」の決まり文句が段々と癖になってくる。
万人におすすめできる作品。特に、不思議な映像が見たい人や、共生の優しい世界観に癒される人におすすめ。

『機動戦士ガンダム』

機動戦士ガンダムDVD-BOX 1 特典フィギュア付(完全初回限定生産)/古谷徹,鈴置洋孝,井上瑤
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機動戦士ガンダムDVD-BOX 2/古谷徹,鈴置洋孝,井上瑤
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宇宙世紀0079、スペースコロニーサイド3はジオン公国を名乗り、地球連邦に独立戦争を仕掛けた。開戦から数カ月、物量で勝る地球連邦に対し、ジオン軍は人型起動兵器モビルスーツを投入する。戦争は膠着状態となった。主人公のアムロは、スペースコロニーサイド7に住む機械いじりが趣味の少年。地球連邦がサイド7にて極秘裏に開発していたモビルスーツのガンダムを巡る戦闘に巻き込まれ、偶然からパイロットとなった。宇宙戦艦ホワイトベースで地球連邦の基地へとガンダムを届ける逃避行を経て、戦争に深く関わることとなったアムロは、パイロットして成長し頭角を現すようになる。

見所
・OP
・ナレーション
・間と緩急
・枠組みの中で本格を目指した統一感によって生み出される雰囲気
・結末

物語は、ジオン軍がサイド7に強襲を掛けた際に偶然アムロがガンダムを動かしたことから始まる。
まず、OPでのダイヤモンドリングとタイトルの重ね方、地球を背景にシャアのザクを先頭に編隊を組んだザク、歌詞でガンダムと歌った後途切れる場合はガンダムの決めポーズを持ってくること、気持ち良く格好良い。絵や塗りの古さを超える様式がそこにはある。
ナレーションによって世界観を魅力的にかつ速やかに紹介する手法も、SF考証を延々見せられるよりずっと良い。その場面も含めたBGMが格好良く、場面を盛り上げるのに一役買っている。軍隊、戦争といったロボットの運営に対する現実的要素があるのでSF的ではあるが、ニュータイプなる超能力はSFとしては拙い。しかしながら、作品を魅力的に見せるものとして完結している点も挙げておきたい。要は、SFとして整合が取れていることよりも、作品内で整合さえ取れていれば魅力的なのだ。
また、やられメカにあたるザクを筆頭としたジオンのモビルスーツの統一されたデザインの美しさ、変わり種の台詞回しの緩急、戦闘における間の取り方も上手い。特にエルメスのビット攻撃の場面での間の取り方は必見。
そして、未来的な世界でホワイトベースに乗り合わせた面々との剥き出しのぶつかり合いや生き残りのための協調を通じて生まれた絆と結末が、宇宙や未来へ向かうことの明るさを予兆させる。勿論、テレビアニメの枠組みらしい頓珍漢なてこ入れや、低調な作画もある。そんな枠組みの中で絶妙のバランスで生み出された雰囲気が、本格を目指して作られたと思えることもこの作品の良さだ。
一時代を築き現代も続くシリーズの原点に興味を持った方、本格志向の作品が見たい方におすすめ。

『ぷるるんっ!しずくちゃん』『ぷるるんっ!しずくちゃん あはっ』

ぷるるんっ!しずくちゃん(1) [DVD]/伊東みやこ,柚木涼香,成田紗矢香
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主人公は雨の妖精の子供しずくちゃん。水を操ったり、笑うと虹が出る。そんなしずくちゃんを中心として、世界のどこかにあるしずくの森を舞台に、香水やミルクなどの液体、かたつむり、サボテン、水晶と色々な妖精が登場する。基本的にはAパートとBパートで二本立て構成になっており一話完結。学校に遊びにと子供達の日常の話が中心で、どこか抜けているしずくちゃんとそれを許せる仲間達が巻き起こすほのぼのとしていて笑えるお話が満載。

見所
・ぷるぷる動くしずくちゃんの可愛さ
・見せ所の前に画面に注目させる間の取り方
・予定調和と思わせての崩し方
・しずくちゃん音頭


物語は、しずくの森でのしずくちゃん一家とかたつむりの妖精つむりんとの出会いから始まる。
つむりんとは一緒に住むこととなり、ヒロインのうるおいちゃんを含めた森の愉快な仲間達との出会いと日常で巻き起こり、巻き起こすドタバタ。それは、どこかずれたしずくちゃん、唯一のつっこみ役のつむりん、気が多いうるおいちゃん、不健康コンビのはなたれ君とはなぢ君、食いしん坊で汗っかきのアセオ君、熱血漢のなみだ君の基本パーティーを中心に、あれやこれやのゲストキャラを巻き込んで巻き起こり、つむりんがつっこんだり、「しょうがねえな」と言いつつ一緒に悪乗りしたり、予定調和や崩しで落ちが付いたり、投げっぱなしで付かなかったりする。
しずくちゃんが「あははは」とずれた感覚で楽しそうに笑って虹が出たり、すわ大喧嘩かと思わせるもうるおいちゃんが「もう、しずくちゃんったら」と済ませたり、つっこむつむりんやずっこける仲間達のリアクション、それらの前にある画面に注目させるための間の取り方が上手い。時々ある劇なのか妄想なのか分からない話、この親にしてこの子ありといったしずくちゃんの両親の大らかさ、懐かしさのあるキャラソン音頭と楽しい要素が満載。
『ぷるるん!しずくちゃん』も続編の『ぷるるん!しずくちゃん あはっ』も同じ感じで、ぷるぷるしたしずくちゃんの可愛さを筆頭に可愛いキャラクター達のドタバタが毎回楽しくて、終わってみると寂しい。通しで同じ曲を使ったOPやEDに音頭を持ってきたりといった点でも、ちょっと懐かしい香りのするアニメです。特に『ぷるるん!しずくちゃん あはっ』の最終回は、放送が終わっても作品世界が永遠に続くことを予感させる終わり方で好きです。
社会派ネタがないので独善的でもなく、ホッとしたいとか、可愛いものや楽しいものを眺めるのが好きな人におすすめ。

『いぬかみっ!』

いぬかみっ! VOL.1っ!! 特別装丁版 [DVD]/堀江由衣,福山潤,中村俊洋
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いぬかみっ! VOL1っ!! =通常版= [DVD]/堀江由衣,福山潤,中村俊洋
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主人公は犬神使いの川平家の血を引く高校生の川平啓太。彼には破邪顕正の使命を課せられている。川平家当主の祖母により引き合わされた犬神ようこは従順で容姿端麗。軟派な気持ちで釣られて契約したものの、ようことの共同生活には受難が待ち受けていた。特命霊的捜査官の仮名士郎が持ってくる依頼や啓太の従弟で天才犬神使いの川平薫と連れの10人の犬神が加わってのドタバタ。でも、強敵との闘いの際は、軟派な啓太が根性と優しさで頑張ることが出来る。そんな作品だ。

見所
・電撃落ち的な見覚えのある全裸落ち
・属性揃い踏みの犬神
・裸(野郎)によるサービス
・軟派だけど決めるところは決める啓太の男気

物語は、啓太がようこと軽い気持ちで契約しての共同生活を始めた後から始まる。
世界観の説明は第一話冒頭で啓太の祖母役の京田氏によるナレーションで一気に聞かせる。演者頼みの面はあるが、ナレーションで一気に説明して本編にさっさと入ってしまうのが良い。京田氏を筆頭に、ベテランの演者が年長者やギャグ担当として若手の脇を固める。
共同生活が同棲生活的で思わせぶりなオフ台詞から始まって、むふふなサービスシーンが待っているのかというと、この作品においてサービスシーンはない。より正確に述べると、女のサービスシーンはない。軟派で気が多い啓太に対し、妖術でお仕置きするようこが『うる星やつら』のラムを髣髴とさせる。瞬間移動の妖術である縮地を使って啓太の服を移動させることで全裸にさせるのはこの作品の定番だ。局部を象さんと言ったり、象の絵で隠すように、下ネタの下らなさが癖になってくる。この作品におけるサービスシーンとはそういうことだ。
啓太が全裸になった結果留置場に入れられるのも、留置場仲間の変態達との奇妙な連帯も、EDの大変が変態と聞こえる空耳も、段々と壊れていく特命霊的捜査官の仮名士郎のイメージも、どうみても演者繋がりで『うる星やつら』のメガネな闘うオタク河原崎直己や下品なパロディの数々も、馬鹿馬鹿しいが全てこの作品において欠かすことが出来ない要素だ。
一見すると、ようこや川平薫が連れた10人の犬神達と演者も含めて綺麗所が揃っていて萌え系に見えるが、野郎の下ネタを延々と引っ張るのがこの作品。萌えだろうが、下品だろうが、要所要所で現れる敵との闘いや妖怪との交流を通して見せる啓太の強さと優しさがあれば、引っ張って行ける。それはこの作品に限ったことではなく、日本のアニメが続けてきた伝統だ。
現代的でありながら懐かしい雰囲気を感じさせ、伝統と馬鹿馬鹿しさで〆る本作は、馬鹿馬鹿しいネタに大笑いしたい人や演者のファンで新たな境地が見たい人におすすめ。

『serial experiments lain』


serial experiments lain Blu-ray BOX|RESTORE (初回.../清水香里,大林隆之介,五十嵐麗
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serial experiments lain 〈期間限定生産〉 [DVD]/清水香里,大林隆之介,五十嵐麗
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本作では、インターネットのような高度なネットワークによって作られた仮想世界ワイヤードが存在する。仮想世界と現実世界が、主人公の少女岩倉玲音(いわ くられいん)の主観を通した世界として描かれている。 デジタルらしい質感とアナログな質感とが同居しており、作品世界や現実と重なるものである点が挙げられる。また、レイン、lain、れいん、いずれも岩倉 玲音(以下、岩倉玲音と各種の玲音を区別して記述する)と同じ姿と呼び名を持つ存在がいる。それぞれは場面毎に別個の存在としては描かれており、画面上に いるのがどの玲音かを注意深く見ていれば、別個だと分かってくるように作られている。さらに、仮想と現実のどちらにもなじむキャラクターデザイン、色使い や背景などの美術、倒錯的で不安を感じさせる音楽、 演者の微妙な演じ分けが作品世界を彩る。

見所
・キャラクターデザイン、美術、音楽が作り出す雰囲気
・仮想世界ワイヤード
・90年代後半に流行った謎が謎を呼ぶ見せ方
・岩倉玲音の出す答え

物語は、一度だけ一緒に帰ったことのある関係の同級生の自殺とその自殺したはずの同級生から死後にメールが届くことで始まる。
仮想世界がまるで死後の世界とも思える始まり方、見えないはずのものが段々と見えてくること、高度なネットワークで繋がっているはずなのにどこか希薄な人間関係、冒頭でエフェクトのかかったナレーションと共に現れる「プレゼントデイ」の文字、自己の存在の不安定さ、とおよそ不安感を煽る作りになっている。
送られてきたメールの謎を筆頭に、よく似た玲音も絡んで次々と巻き起こる不可解現象、高度にデジタル化した世界でのアナログな関係、ワイヤードに関わる謎と岩倉玲音の真実、それらが分かれば分かるほどに増す不安。そんな不安に対して、自己の存在や価値を他者が承認するだけでなく、自己が承認することで「私はここにいる」と強く訴える作品だ。絡み合う謎が解かれていくことで段々と見えてくる世界に対し、等身大の少女岩倉玲音が見つける等身大の理は、「私はここにいる」「私はここにいて良い」と自己の存在や価値を自身が肯定するものであり、共感出来る。要は、「我思う、ゆえに我あり」の延長であり、神や他者に肯定されているからではなく、自分自身が自分の存在を肯定するのだから、誰にでも響く内容だといえよう。
不安感を煽られる上に謎が謎を呼ぶので見る人を選ぶが、90年代後半の流行を知りたい人や骨のある作品を見たい人にはおすすめだ。

はじめに

ブログの説明。


放送が終了したアニメの紹介をします。
核心には触れないようにしますが、ネタバレは含むので、ご注意を。