生みの親が子供を虐待することをアメリカでは、バターチャイルド症候群と呼んでいます。虐待行為としては、叩くなどの身体的虐待、食べ物を与えないという栄養的虐待、性的虐待、感情的虐待などが代表例としてあげられます。子供を虐待する原因の多くは、親の未成熟な人格にあると指摘されています。しかも、子供を虐待する親の50%前後が、幼児期においてその被害者であったことも知られています。自分が子供時代に、親から虐待されながら育った反動として、自分の子供は理想的に育てようとするわけです。しかし、親の理想通りにふるまう子供はいません。子供が自分の理想に沿わない行動をとると、失望落胆のあまり子供に暴力を加えることになるのです。挫折感や欲求不満、怒りなどを経験したときに、かつて自分が親から受けた、つねる、殴る、蹴るといった行為を繰り返します。子供に暴力をふるっているとき、親に虐待している自覚はないといいます。後になって自分の行為を恥じて、自責の念に駆られます。ところが子供がいうことをきかない(理想通りにふるまわない)と、また暴力を振るってしまうのです。感情的虐待を含め、虐待を受けた子供達は長く、強迫観念や不安神経症などの後遺障害を長く引きずることになります。親の否、人間としての成熟度が問われる問題です。