一口で完結する料理の名前は… | 魚unLOC 総料理長 西内大のオフィシャルブログ

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魚unLOCの総料理長 西内大(にしうち だい)の魚や料理に対する想いから日々の生活で起きた珍事などなど…
真面目な話しからちょっとおふざけもありの等身大本音ブログです。
皆様、是非笑ってお付き合いください。

こんばんは!
魚unLOCの金髪料理長です!(°∀°)b 

ちょっと更新の間が空いてしまった(T ^ T)
年末年始はちょっと忙しいですね。

皆様はどうお過ごしですか?

魚unLOCは年中無休なので元旦もばっちり営業です‼️

今日はちょっと昔話を…

私は日本大手のレストランチェーン会社に18歳から勤めました。
当時は就職氷河期で大学に進学しても多くの企業が新卒を取らなかった時代です。

実は私、科学者になるのが夢でしたが家庭の事情で進学する事が出来ず夢を諦めた経験があります。

ロクでもない事ばかりやってました

就職活動もせずに高校を卒業し、アルバイトをしていたレストランが社員に誘ってくれたのがきっかけで社会人になれました(笑)

いや〜頑張りました。
なんか夢を失ってヤケクソになっていたのに、必要とされる職場と仕事に没頭していきました。

休まず長時間頑張ると上司が褒めてくれたから…
若うちは褒められると幾らでも働いちゃうんですよね。
当時は月に350時間とか400時間とか当たり前に働いてました。
40日間休みゼロとか(笑)
今では信じられないけど…時代だったんですね。

でも素晴らしい会社で、学歴関係無しの完全能力主義。
21歳には1店舗任せて貰える店長にして貰えました。
24歳には数店舗任せて頂きました。
イタリアやフランスにも行かせて頂いたし、ミシュランの星店も沢山行かせて頂きました。

人生順調でした。

本当に良い経験でした。
世界の広さを感じ、飲食業界に関わっている事に使命感を覚えたものです。

しかし、会社もどんどん成長し上場をする頃、私が27歳の時に初めて自我が芽生えたのです。

「自分も店や会社をやってみたい」と。

しかしチェーン店のスキルしか無く、腕が無かったので「職人の修行をしたい!」と考え、すぐに会社に辞表を提出しました。

人事部に頭おかしくなったんじゃないかと言われました。(笑)

今思うと27歳のくせに当時かなり収入を取っていたので当たり前ですよね。

安定を捨てるのか⁉️って事です。

しかし、サラリーマンの限界を知っていたので、夢を持って行動するなら20代のウチにと思い大手企業を辞め、個人店へ…

なぜそのお店を選んだのか?


「感動」

したからなんです。

修行する前に客としてお邪魔させて頂き、【車海老の黄身朧漬】という握りを食べた時の感動。
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右のヤツですね。
これは私が握ったモノで本物ではありません。
本物は海老の上に車海老の味噌に手を加えたモノを乗せています。本物はもっとすげぇっス。

この握りを食べた時に今まで食べた国内外のミシュラン店や有名店、どの料理よりも遥かに美味しく感動したのです。

たった一貫。
たった一口。

繊細でとてつもなく手間暇かけた一口で完結する料理。

そう、まさに感動という名の【料理】なんです。

昨今、手間暇を惜しみ、トッピングやデコレーションして、味ではなく見栄えや話題性だけて追求しついる「料理?」ばかりがウケている時代。

衝撃的な感動でした。

私がすぐにそのお店の大将に弟子入りをお願いしたのは言うまでもありません。

そして数ヶ月に念願の修行がスタートしたのですが、早々に壁にぶち当たり…