ブログのテーマに煮詰まっていた私は、そうだ!今夢中になっているGoogle plus のコミュニティの事を書けばいいんだ!と安易に宣言してしまった。

 

しかし、いざ始めてみるとわずか2話でもう書くことが無い。実際、毎日ドラマは起こらないわけで、そうそう面白い内容にはならない。

と、そうこうしているうちに、旅の終わりを感じさせる出来事があった。

 

付き合っていたイギリス人と、別れたのだ !!!

 

彼に初めて会ったのは、2話でお話ししたフランス人のK-POPコミュニティでだった。

始まったばかりのコミュニティは人も少なく、私は黙々とポストを出し続けていたのだが、そこへボブというイギリス人が管理人として入ってきた。

 

彼の作るポストは自分の感情をもろに表現するので、なかなか面白い。

 

「ああ、なんて素敵な少女グループ、辛い時、悲しい時、僕は何度彼女たちの天使の歌声に助けられたことか!ありがとう!マイ、エンジェル、少女時代!」

 

少女時代かよ、高校生か、この男!!クラシックでも聞けよ、いい年して!(彼はもう40代だ)と、思いつつも、イギリスのオタク的な彼独特の盛り上がりが面白く、メンバーもだんだんと増えて行った。

 

私も、日に日にコミュニティの中で彼と話すようになり、スカイプのアドレスを交換してビデオ電話となり、ついにはお付き合いすることとなった。

(彼は、いい年して独身だったので・・・・・・私もね!)

 

付き合ってみると、会話も面白くアクティブなので、多くのコミュニティからもオーナーのお誘いがかかるようなネット上でも、知る人ぞ知るという存在だとわかった。

 

ビデオ電話はそんなに多くかけないので、動いている彼にはほとんど会えないが、それなりに楽しかった。今年、日本に来て会おうという話にまでなっていた。

 

しかし、彼の欠点は気のありそうな女とみると、近づいてちょっかいをかける、ネット上のプレイボーイ的な悪い癖があり、これまでも何度も大喧嘩をして、彼の持つ中堅クラスの1000人近いメンバーのコミュニティを、怒りで吹っ飛ばしたこともある。

二人の喧嘩の収集が付かず、閉鎖となったのだ。

 

女性に声をかけるのは、挨拶程度でヨーロッパでは当たり前なんだと彼は強調するが、むかっ腹が立つ。

 

私も、嫉妬深いというかまあ普通の女なので、ほかのオンナにうつつを抜かす彼のアホづらは見るに堪えない。(実際には見えてないだけに想像が膨らんで、そんな時の彼の顔は、相当なアホづらだ。)

 

そんなこんなで2年が過ぎたつい先日、事件は起きた。

 

 

私が気に入ってポストをたくさん出していたK-POPのコミュニティに、なぜか彼が管理人として入ってきた。

その後、私にそこのオーナーが作ったアニメのコミュニティのお誘いが来たので、行ってみると彼がいた。中堅のコミュニティを一個破壊してからは、別々の場所で活動するようにしていたのだが・・・。

 

なんか嫌な予感がしていたが、いつもの通り私は自分のポストを黙々と出して行った。

 

そのオーナーの女性はトルコ人で、英語はまったくしゃべれない。

何度も話しかけてはみたが、OK, yes , hahaha 以外聞いたことが無い。

 

そんな彼女が、タグ付け(名前をタグ付けすると、自動的にグーグルからその人にお知らせが入る)でボブ! と呼ぶと、彼がやって来て、Yes. what? と聞き返す。しかし、会話はもちろん続かない。

 

ところが、言葉のない世界と言うのはまた、人の想像を好き勝手に刺激するもので、彼女が出したポストは、カップルのアニメだったり、彼の好きなスターのものだったりして、そこに無言で彼の名を呼ぶ。このシテュエーションはヤバイ ! と思った。

 

あのアホ、きっと勘違いするに違いないと思っていた矢先、事件は起こった。

 

その日は、どこに行ったか分からない彼に、ポストに彼の名前をタグ付けして、

「おやすみなさい。明日は良い週のスタートを切ってね。また明日!」

という優しさあふれるコメントを送った。

いつもならすぐに返事をくれる彼が、終了の時間を過ぎても返事をくれない。

 

・・・・・・・・待つこと30分。もう寝てしまったのだろうと思って、

「今日はお疲れみたいね。ゆっくり休んでね。またね!」

 

とこれまた優しいコメント。自分で書いてても、ちょっと泣けるくらいの思いやりだ!

 

でも、そういえば今日は他のコミュニティに行っていない。ちょっと覗いてから終了しようと、そのオーナーのコニュニティに行ってみた。

 

 

えっと、ここから先は、修羅場です・・・はい!

 

目を疑う光景がそこにあった。

カップルの写真のポストのコメント欄で、彼とそのオーナーの二人だけの会話が延々と続いていて、

彼 「thank you !」 

彼女 「wow aowww okay!」 

彼 「really thank you ! I love you !」

彼女 「huhuhu 」

彼 「omg(オーマイガット) ! hahaha・・」

もう、二人はそこに居なかったが

 

私「・・・・・・・・・・・・・。」

 

言葉を失うというのは、こういう時の事で、怒りは一気にマックス100を軽く超え

 

「久々に、コミュニティ一個吹っ飛ばしたろかーーーー?!」

 

という、語尾尻上がりな過激な性格はもう収まらない、と言うか収める気もなく

私は行動を起こすことにした。

私はそのオーナーの両方のコミュニティの管理人なので、不適切なポストやコメントは、破壊できる権限を持っている。

 

・・・・・爆破しよう・・!!

 

思いついた途端に行動するのが私の長所でもあり、欠点でもある。

身体に爆弾数十個を背負った私は、カーソルでPC上に長くつながるポストをスクロール、走っては爆弾投下、また走っては投下を繰り返し(実際には削除で、どんどん消していく)

 

まず、彼と彼女の会話を爆破

「I love you !! 」・・・爆破

「huhuhu」・・・・・爆破

 

彼のK-POPのポスト 「今日は僕の本命ソヒョンちゃんの話題を~」・・・・・・・爆破

自分で出したポスト 「BTS の JIMINのダンスは最高!」・・・・・・・自爆 (これだけは若干凹んだ)

 

を繰り返して行った。走っては投げ、また走り・・爆破・・・自爆・・・また爆破・・・

 

こんな時には、脳裏を幼少期から今までの人生が走馬灯のようによぎり・・・って、そこまででもない。

気分はハイで、飲み屋のはしごで泥酔してるのに、今更ソフトドリンクになんか変えられないあの気分にちょっと似ている。

 

時々、読みたくもない彼のポストのコメントが目に入って来る

「ああ、なんて素敵なアジアンビューティ、君の瞳は~」・・・・・・爆破!!

 

そうして、20近いポストやコメントを吹っ飛ばし、最後に彼女のポストに

「あんたとボブはお似合いだよ。幸せにな!」だの、

「お前から彼にサヨナラって、伝えとけよ!」だの

捨て台詞も入れ、スカイプの彼のアドレスはゴミ箱に放り投げ、彼と一緒のコミュニティ3か所から退会。そして、最後にプライベートポストで、

 

「もう、うんざりだよ。アバヨ!」

的なセリフを彼に送り、やりたいことは全部やりつくして終わった。

 

あ~~~~~スッキリした!!

 

二次元の世界には、言葉はあっても生身の人間の体温は感じられない。

だからかもしれないが、別れたという実感もあまりない。

2年間、楽しくもあったが、あのプレイボーイ気取りの、たらし根性にはいつの間にかつくづく嫌気もさしていたのだ。

 

その日は、もうこれが旅の終わりだなんて少しだけ感傷に浸っていたが、二日寝たら不思議とまた元気になっていた。

 

あのアホには、もう2度と会わない・・・へどが出るぜ・・・まったく。

 

という感じで、私は久しぶりにアカウントを変え、プロフィール写真も変え、今日もこれから自分のポストを作る!!        おしまい