昨日、TOYOTA張会長のお話を聞く機会に恵まれた。
知人でもある、学習院女子大の江口教授からお誘いを受け、リレー授業というタイトルの講座にお招きを預かった。
張会長は2007年まで社長として指揮を執っていたが、トヨタ生産方式の生みの親でもある、大野耐一氏を師と自認している。
その講話のなかでいくつか印象に残った言葉は、
「原因より真因」
「仕事のムダ」 就労時間のうち、この双方が存在している
「ジャスト イン タイム」
「知恵は無限である」 困難にぶつかると人間は知恵を働かせる
上司の仕事は困難を創ることでもある
「人間尊重」と「人間性尊重」
このように真を付いた言葉の数々で、1時間半の時間があっという間に過ぎていた。
常に現場に即した考え方で、私たち経営者は、もっと謙虚に現場の声を聞き、お客様の声に耳を傾けることが大切だと認識した。
トヨタの会長自らが、自社の経営について細部まで知り尽くしていることに感銘を受けた。
本来の経営者は、こう有るべきだと考えさせられた。
TOYOTAが自動織機から自動車産業に進出したのも、時代の流れを的確に読み取った豊田佐吉の先見性でもある。
そして、自動車産業の土台を作り上げたのが豊田喜一郎でもある。
TOYOTAに脈々と流れている家訓に豊田綱領
(豊田佐吉翁の理念)がある
一 上下一致、至誠業務に服し、産業報国に実を挙げるべし
一 研究と創造に心を致し、常に時流に先んずるべし
一 華美を戎め、質実剛健なるべし
一 温情友愛の精神を発揮し、家庭的美風を作興すべし
一 神仏を尊崇し、報恩感謝の生活を為すべし
以上の5つの項目を掲げている。
さすがといわざるを得ない。実に勉強になった。