このような考え方は、事業経営者としてとても大切な考え方でもある。地域や今の事業に執着する余り、結果として市場の動向に乗り遅れてしまい、倒産の憂き目を見てしまった例は暇がありません。
事業はゲーム、ただし真剣勝負のゲームである。だからこそいろいろな手を考えなくてはならない。さいころの目(日々の売り上げ)に一喜一憂するだけでなく少し先を見て次なる手を打つ事こそ、ゲームを自らの考えに基づいて推進できると考えているのです。
この「88」活動は第6期をとても華やかな時期になったのは言うまでもありません。
マネージメントゲームから始まって、私たちの会社は一気に変化の時代に突入いたしました。私自身がマネージメントの面白さにのめりこみ始めた。
社員と一緒になって経営計画を練ることは楽しくし仕方なかった。時には自宅に社員を招き、深夜まで熱い議論を交わした。そんな強い関係が次第に会社の業績にも連動してきて、出店・教育制度・人事制度・給与システムに関して納得できるまで語り合った時代でした。
社員諸君もまだまだ美容師ですから、技術的魅力が高いスタッフ達に、経営のエトセトラを語っているのですから、社員は時には嫌気が差してくることもあります。しかし私にとって、経営のあり方を理解していただかない事にはこの会社は始まらない、と強く思っていましたから、マネージメントの大切さを強引にも押し通してきました。しかしそれは社員の生活の安定やら、美容師が独立しなくても豊かな生活ができる環境を築かなくてはならない。と思っていたからでもある。
家業から事業への脱却こそ自分がこの業界に残さなくてはならない役割でもあると考え始めたのはこのころでもある。そして夢を語り始めました。